今年で立ち上げ4年目を迎える青空保育ぺんぺんぐさ。普段は青葉区の自然ゆたかな場所で保育者と母親たちと一緒に預け合いの保育に携わりながら、毎年一度、地域への発信と、地元の少しでもたくさんの方たちと交流できる場をもてればと、講演会や上映会等を企画しています。
映画『こどもの時間』の舞台となっているのは、埼玉県にある「いなほ保育園」。畑や林もある4000坪の土地で、0歳から6歳までおよそ100人の子どもたちが、大人と、山羊や馬と、火や水や土や風とともに暮らしています。
その姿を1995年から5年間記録した映画で、公開当初は『朝日新聞』の天声人語をはじめ、新聞やテレビでも多数取り上げられた話題作です。上映開始から15年経った今もなお、こうして各地で自主上映会が企画されています。
木造の園舎にガラス窓、園庭では大きな焚き火、半纏を着て青っぱなを滴したこどもたちが、焚き火で焼いた魚を手づかみで食べ合って……ここは一体どれほど昔の日本の風景?! と思うほど、素朴で野性的な光景が映し出されます。
でも、これは紛れもなく平成の日本、平成の子どもたちの姿です。
ようやくごはんを食べ始めるようになったくらいの離乳間もない月齢の子が、手のひらより大きなブロッコリーを自らつかんでわしわしかぶりついていたり、子どもたちだけで火を囲み、フライパン片手におこげごはんを焼いてお醤油をかけて食べ始めたり……。
「え!こんなことしちゃうの?!」「大人が止めなくて大丈夫?!」と、見ている大人は冷や冷やドキドキしてしまう場面がこれでもかと出てくるのですが、自分のやりたいことを「だめ」とか「危ない」とか「汚い」とか言われたり止められたりすることなく、思い思いにやり尽しているこどもたちの姿は、本当に生き生きとしていて、なんてたくましいんだろう! と感心してしまいました。
今は子育てについてもたくさんの情報や選択肢があって、こうしたほうがいい、とか、こうしなければいけない、とか、情報が豊かなゆえに自分の子育てに迷いや不安をもつ経験は、少なからず、お母さんなら誰しもあるのではないでしょうか。
でも、この映画のなかで思う存分、心のおもむくままに食べて、遊んで、眠って、ただそれだけで満ち満ちとした顔で過ごしている子どもたちの姿を見ていたら、子どもにとって本当に大事なことってすごくシンプルだよなぁと、私は自分の肩の力がほっと抜ける気分でした。
私と息子が通う青空保育でも、基本的には大人はあまり口出しせず、子どもたちを見守っています。そうやって一緒に過ごしていると、子どもは子どもの世界があって、子どもの時間が流れているんだなーということを、垣間見られる場面があるんです! 子ども同士の、言葉にならない、でも心が通い合ったやりとりは、もう本当に素敵な世界で、笑ったり泣いたり怒ったり、子ども同士でいろんな感情をたくさん積み重ねていくことで、自ら成長し、たくましくなっていくんだなーということを、日々実感しています。
ここ青葉区と映画の舞台では、もちろん環境は違うところはありますが、場所は異なれども、子どもが生き生きと過ごす姿にそれほど違いはないのかな、と思います。
めぐる季節と四季折々の豊かな恵み、その流れのなかで、とことん遊ぶ子どもたち。たくさん笑い、時には思い切り泣いたり怒ったり、子どもたちのわんぱくぶり、生命あふれる姿に、見ている大人も思わず一緒に笑って涙してしまう、そんな映画です。
見ていて本当に清々しい気持ちになって、なんだか大人が元気になるのは、自分の子ども心がくすぶられるからでしょうか?
子育て中のお母さんはもちろん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、かつては子どもだったすべての方へ、生き生きと今を生きる子どもたちの輝く姿を、ぜひ見にいらしてください!
当日はお子さん連れでもご参加いただけます。
きっと、子育てももっと楽しくなりますよ……!
ドキュメンタリー映画「こどもの時間」自主上映会
日時:2015年10月2日(金) 10:00−12:00(9:30開場)
場所:もえぎ野地域ケアプラザ
田園都市線 藤が丘駅より徒歩7分(車はご遠慮ください)
http://www.yokohamashakyo.jp/moegino/
料金:大人前売800円 当日1000円(前売優先)
お申込み・問い合わせ
こちらのブログ内メールフォームよりお申し込みください。
※お子さんは同室できます。床にマットを敷いた座席や、休憩スペースとおもちゃを用意します。
※交流会&活動紹介(12:10−13:30無料)あります。お弁当持参で一緒におしゃべりしましょう!
「こどもの時間」公式サイト:
http://www.tontongikogiko.com/kodomonojikan/
主催:青空保育ぺんぺんぐさ
1歳半から就学前の子どもの母親と保育士が一緒に運営し、子育てを支え合うグループです。園舎を持たず、保育者3人を中心に母親22人が交代で当番し預け合いながら、週2−4日青葉台近隣の自然ゆたかな場所でたくましくきょうだいのように遊んでいます。森のようちえん全国ネットワーク会員。
http://jisyuhoikupenpengusa.blogspot.jp/
Facebookページ
生活マガジン
「森ノオト」
月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる
森のなかま募集中!