あそび心満載!子どものための展覧会「あざみ野こどもぎゃらりぃ2015」
すっかり肌寒くなってきた今日この頃。夜には虫の音が聞こえ、すっかり秋の気配が感じられます。芸術の秋に先駆け、この夏に開催された、子どものための展覧会「あざみ野こどもぎゃらりぃ2015」の様子をお伝えします。

(text、photo:山田あさか)

 

7月31日から8月9日まで、あざみ野アートフォーラムで開催された「あざみ野こどもぎゃらりぃ」は、今年で10回目。連日の暑さの中、来場者は延べ3500人。会場は、たくさんのこどもたちの笑顔で包まれました。私もアートサポーターとして参加したこのイベント、ここから生まれた作品の数々を、写真を交えてご紹介します。

 

安部泰輔さんの「あざみのふたごの森」。

 

子どもたちが「森に住んでいる生き物」をテーマに絵を描き、それを元に安部さんがヌイグルミオブジェをつくって展示していきます。

作家の安部泰輔さん。興味深い眼差しで作業を見つめ、安部さんに熱心に話しかける子どもたち。作家さんと近距離で作品を共有できる贅沢な時間(写真:吉田和生)

紙の上に描かれた、子どもたちののびのびとした線やかたちが、安部さんのミシンでやわらかな立体的な生きものへと姿を変えます。

 

すぐ隣で安部さんが作業をしているので、ミシンの音が絶えず聞こえてきます。

展示は毎日増えていき、最終日には95体のぬいぐるみオブジェが展示

古着をつなげてつくられた森がどんどん形を変え、9日間で不思議な生物がたくさん生息する森に。参加できるのは先着10名のため毎度大人気でした。

たまたま遊びにきていた「しでかすおともだち」。安部さんが衣装デザインと担当している着ぐるみアイドルユニット。ピンクのウサギの「ウーシャカ」、鳩の「オシュハ」。愛らしい姿と、ひょうきんな動き、子どもたちに大人気

 

「ちくちく地区の “かたちたち”」。

 

こちらでは子どもたちが、2人1組でフェルトから「かたち」を切り抜きます。

 

「ふわふわ」「ぎざぎざ」「まるまる」の3つの言葉から連想される「かたち」を交換して、シールつきのフェルトで切り抜かれたフェルトに留めます。

「かたち」と「かたち」のとりかえっこ。最終日には色とりどりの旗が吊るされて、賑やかな会場に(写真:吉田和生)

同じ言葉からでも、思い浮かべるイメージの「かたち」は人それぞれ。お互いの「かたち」を補いあった、新たな「かたち」がちりばめられた空間は、面白い発見であふれていました。

 

「夏の音楽ジッケン室」。

 

いろいろなものが楽器になる音のジッケン室です。

野村誠さんの作品展示。横浜にゆかりのある瓦ということで、横浜の赤レンガ倉庫の屋根にのっていた100年前の瓦や、淡路島の瓦などを使った「瓦フォン」。手前にならぶ粘土を焼いた楽器は、ワークショップで小学生たちがつくったもの

自由に叩いて音を出すことができて、小さいお子さんでも楽しむことができる。我が家の2歳男児も瓦フォン、粘土の楽器、丸太フォンを叩き、音の変化を楽しんだ

「紙で太鼓をつくってリズムであそぼう」。

 

小日山拓也さんと小川実加子さんによるワークショップで、私もアートサポーターとして参加しました。

 

鼓を絵かき歌のようなかたちで描いて説明したり、小川実加子さんが実物の鼓を打ってくれたりと、なかなか触れる機会のない鼓を、子どもたちは目を輝かせて見つめていました。

鼓づくり。紙のつつに紙のかわを張ってつくる。シールを貼ったり、イラストを描いたり、自分だけの鼓に仕上げていく(写真:吉田和生)

鼓の基本的な奏法を、分かりやすく、言葉の音や動きで打ち方を表した「すっぽんぽん体操」に合わせて、子どもたちが自分でつくった鼓で演奏しました。

小川実加子さんと一緒に演奏。緒を締めたり緩めたりすることで音色を調節する(写真:吉田和生)

「身のまわりの音と楽器であそぼう」。

 

野村誠さんの全3日間のワークショップで、最終日に参加者全員で音楽会をしました。みんなで自由に音を出して、いろんな音が集まるシンフォニーを楽しむユニークな音楽会になりました。

野村誠さん、小日山拓也さん、小川実加子さんと子どもたち(写真:吉田和生)

出張ワークショップで、横浜市立山内小学校の5年生が写真に撮った「私の大切なもの」。写真に自分の言葉をそえて展示されました。

展示室内が、それぞれの「大切なもの」が詰まった宝箱のような空間に。

家族やペットの写真が多くみられた。その他、習い事の道具(サッカーボールやグローブ、ダンスの衣装)や、友人なども(写真:吉田和生)

ひとやすみ……と、子どもたちと立ち寄った休憩所。外にあるベンチに腰をかけたら、ちくちく地区の作品が!

「のびのび」「木木」

気がついた娘が大喜び。私も思わず笑顔になってしまいました。

 

安部泰輔さんの「ちゅんたま」もいろいろな所に隠れていて、子どもと一緒に探す楽しみがありました。

 

「あざみ野こどもぎゃらりぃ2015」は、あそび心にあふれる楽しいイベントでした。

 

横浜市民ギャラリーあざみ野では、毎月開催している親子のフリーゾーン(えのぐコーナー、ねんどコーナー、かみコーナー)や、子どものためのプログラムがあります。

 

また、10月25日(日)には、第10回目となる「アートフォーラムフェスティバル2015」も開催されます。ぜひ遊びにいってみてはいかがでしょうか?

Information

横浜市民ギャラリーあざみ野

〒225-0012

横浜市青葉区あざみ野南1-17-3 アートフォーラムあざみ野内

TEL 045-910-5656

FAX 045-910-5674

HP http://artazamino.jp

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