今年6月から始まった森ノオトの「エコDIYまちづくり」。
9月に入り気づいたら、樹木医の持田智彦さんに教わり竹と麻ひもで作ったパッションフルーツのグリーンカーテンの葉も少しずつ減ってきました。
そう書いていたら、紺屋の白袴状態の我が家の窓辺(築46年のシングルガラスの冷え冷えの窓辺です)も早く何とかしなければ……とお尻に火がついたところです
さて、エコDIYまちづくりも夏から冬へ、折り返し地点です。後期の第1回目の講座は10月9日(金)に開催します。1970年代から日本の住宅環境を見つめて、自然エネルギーを利用したエコハウスの設計・研究を行ってきた丸谷博男さんがゲストです。
東日本大震災を経て、より多くの人が住宅で実践できるよう安価で性能の良い既製品を組み合わせて作る「そらどまの家」を開発し、全国の工務店・設計事務所に伝えてきました。
私も設計を仕事にする身として、2年ほど前から、時には施工を担当する工務店も連れて、丸谷さんからエコハウスの考え方や手法を教わってきました。
「省エネ(エネルギーを省く)じゃなくて、自然のエネルギーを最大に受けることが必要なんだよ」
と仰っている丸谷さん。丸谷さんから自然エネルギーの受け取り方を伝授していただくと、「こんな方法もあるのか」と目が鱗です。
今回のテーマは「古民家から学ぶエコハウスの知恵」。
古民家というと、森ノオトエリアの近くでは「川崎民家園」が古民家体験できる施設で知られています。
大きな茅葺屋根や土のままの土間を持つ古民家に入ると、夏はひんやり涼しく、冬はほわっと暖かい、そんな体感ができます。
古民家は日本の環境に非常に素直に作られた住宅です。
丸谷さんからは日本の風土に合わせて変化していった住宅の知恵について語っていただきます。
■■ 丸谷さんからのメッセージ ■■
日本列島は森の国。海に囲まれ、太平洋からの風と大陸からの風がぶつかり合う島。
多雨温暖な気候が豊かな大地と豊富な生物相をつくり出してきました。
縄文時代以来、日本人は木造で建築を造ってきました。それは、身近にあり、多様な性能を利用することが出来たからでした。また、再生可能な材料でもあったからです。
その他に、土壁、石、そして草や紙の利用も合わせて、建築をつくりあげてきました。材料と道具と技術の発展史をそこに見ることが出来ます。
また、日本列島は北から南から、そして日本海側と太平洋側とでは気候が大きく異なります。
さらには、海側と山側とでもまた異なるのです。その結果、民家はその土地の気候風土に対応してきた家の形を整えてきました。その土地にふさわしい共生の姿をつくり出してきたのです。
そこから学べることには、限りのない事象に対する建築術があります。一戸一戸の建物だけではなく集合形態にも、深い学びがあります。
さらに、温熱環境としてみた場合に、現代建築が置き忘れてきてしまった重要な事象があることも確かです。
大切なことは、先人の経験してきた「石油やガスを使わない一万年の知恵」を学ぶことを忘れないことです。
そこから、現代住宅の未来が見えて来るのではないでしょうか。
その視点無しに明日の「エコハウス」を描くことはできないはずです。
エコDIY研究会 Vol.2
ゲスト:丸谷博男氏(建築家。NPO梅ヶ丘アートセンターフェローシップ代表)
日時:2015年10月9日(金)10:00-12:00
会場:都筑民家園(横浜市都筑区大棚西2番)
http://tminkaen.org
参加費:1500円(森ノオトのNPO会員は200円引)
定員:50名
申し込み:
http://www.kokuchpro.com/event/ecodiy1009/
お問い合わせ: info@morinooto.jp
メールでのお申し込みも受け付けます。氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、参加人数をお忘れなく!
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