私が折り紙のコマに出会ったのは、今年の春、帰省中に子どもと一緒に訪れたとある遊び場でした。くるくると回るその可愛らしい様に一瞬にして虜に!
このコマは、色んな色が組み合わさっているし、1枚の折り紙ではないなぁ、一体どんな風に作ってあるのだろうと、スタッフの方にお願いして、ひとつのコマを分解しながらどのように作ってあるのかを夢中になって観察したのを憶えています。
コマは、3つのパーツから出来ていました。実に絶妙なバランスで組み合わさっていて、指で摘まんでくるりと回しやすいようにまでなっているところが、これまた素晴らしいと感じました。
このコマ、ご存知の読者の方もおられるかと思いますが、知らない方のために、写真に沿って作り方を簡単にご紹介します。
まずは一番下になる土台のパーツを作ります。
土台が折れたら、次に中間部分を折っていきます。
これで中間部分の完成です。
続いて一番上のつまみの部分を折っていきます。
これで3つのパーツが全て完成しました。
ここから組み立てていきます。
慣れないうちは時間がかかりますが、お子さんでも繰り返し作っているうちに、この一連の作業が楽しくなってくると思います。
作る工程を考えなくても指先でどんどんと折り進めていけるのと同時に、色んな色や柄の組み合わせで、回した時に色と柄が混ざり合ってその情景が目に飛び込んでくる感覚は、何とも言えないワクワクとドキドキ感に包まれているのです。
また、色、柄、紙そのものの素材感によっても、出来上がったコマの雰囲気やイメージは随分と異なります。
従来の木で作られたコマが、「回る」という動きを利用してコマ同士を戦わせるけんかゴマという遊びに発展したのと同じように、折り紙コマもまた「回る」ことによって、色と色とが融合して混ざり合うことの新たな色彩美を生み出しているのではないでしょうか。
私が折り紙コマに魅力を感じるのは、豊かな彩りを感じさせてくれる折り紙や千代紙の素晴らしさと、「回る」ことでその彩りの違った一面や変化を運んできてくれるコマにしかできない動きがそこにあるからだと思います。
折り紙コマのこの良さを生かして、今回は遊ぶコマ以外に色合いを意識した折り紙コマを用意し、お正月にあった飾り物を2点作ってみました。
作製中は、ああでもないこうでもないと、一人、物の配置やら組み合わせやらに時間を費やしてしまいましたが、無心になることの爽快感を感じることができた久々の充実したひとときでした。
もちろん、折り紙コマは小さなお子さんでも簡単に回すことができるので、お正月三が日はお家でぜひ親子で楽しめる折り紙コマ作りを楽しんでみてください。
そしてこれはお気に入りの配色だ! と自信を持って人に勧められるような折り紙コマも発見してみてくださいね。
それでは皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。
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