無垢材の本格志向の家具を扱う専門店・青葉台の「ウッディハート」が、12月19日に装いを新たにリニューアルオープンしました。東急田園都市線青葉台駅から環状4号線を北に約15分、名建築・桜台ビレジの真向かいで20年近く、大樹のように佇むお店が、地域の仲間たちの手によって、新しいコンセプトで生まれ変わったのです。
ウッディハートのリニューアルを手がけたのは、森ノオトではおなじみの自然素材の工務店・ウィズハウスプランニング(ウィズの森)と、地域での存在感が急上昇中のガーデニング&エクステリアLEAD、そして建築士の北川健太さんです。
「家具のスタイルごとにコーナーを分けて、お店全体をぐるりと回れるように、回遊性の高い空間にしたかった」
と話すのは、ウッディハートの木村浩之社長。青葉台で10年来の付き合いで、ロングライフ&タイムレスというコンセプトを共有するウィズの森、石やタイルなどの自然の素材使いに長けているLEADとでコラボすれば、きっといいものができあがるだろうという確信が、木村さんにはありました。
木村さんは、「自分は人の上に立つ器ではない。本当は、人の脇にいて、盛り立てる役回りが向いている」と謙遜しますが、「このお店を、地域の皆さんの器として使ってもらって、地域の方の役に立ちたい」と、人を受け入れる大きな器をお持ちです。大きな体とは裏腹に、本当は繊細でやさしい木村さんが、今、お店の顔として一人で堂々と立っているのは、先代社長・菅沼謙司さんの遺志を継ぎ、ウッディハート(樹の心)を地域の中でつないでいきたいという強い決心からです。
菅沼さんがこの世を旅立ったのは、2013年10月のことでした。新入社員時代から可愛がってもらい、父のように、兄のように慕っていた私も、しばらくショックから立ち直れず、心に大きな穴が空いたような時期が続きました。
木の目をみて、樹の心を感じ、お客さんの生活に一生寄り添う家具を提案する、そんな菅沼さんは、地域の目利きから絶大な信頼を得ていて、多くの方の心の寄る辺のような存在でした。
「菅沼さんだったら、どうするんだろうな。そんな風にいつも問いかけながら、家具屋をやっています。きっと、どんなに大変な状況でも、前を向いて、歩んでいくに違いない」。そう信じて、木村さんは尊敬する先代との思い出が詰まった店舗をリニューアルすることに決めたのです。
工事が佳境の12月初旬、LEADさんを取材してじっくりとお話を聞いた時に、社長の安生敏弘さん、スタッフの三浦美千代さんが、ただ施工をするだけではない、ウッディハートの「心」を知ろうと、全身全霊を傾けてリニューアルに関わっている姿にふれた私。木村さんのことを、地域に根ざしたウッディハートのことをこんなにも強く思い、コンセプトを形にしようとするお二人の姿に心打たれ、新しいお店は素晴らしい空間になるだろうと思いました。
2015年12月19日、リニューアルレセプションに招かれた私は、ウッディハートを愛するたくさんの地域の人たちに囲まれ、お店をゆったりと回遊し、人々を包み込む木村さんの大きな心を感じ、人々に囲まれて笑顔いっぱいの木村さんの姿をみて、「ああ、きっと、このお店はこれからも長く愛されていくだろう」と、ほっと安堵して、涙が止まりませんでした。
リニューアルチームのウィズの森・玉置哲也さん、LEADの安生さん、三浦さん、AFF(青葉台でFace to Face)で出会った仲間たち、コペの奥山誠さん、YAMASENの堀部伸夫さん、namaotoの新谷竜輔さん、Waveよこはまの金子拓也さん、HAPPY桜台フェスの女性陣などが木村さんの周りで楽しそうに笑っていました。木村さんが愛してやまないシンガー・ソングライターの佐々木優太さんのライブで盛り上がり、人の波が途切れることがなかったパーティーが終わって、やがて、静かな日常が戻ったウッディハート。
以前とは変わらぬおおきな懐でお客さんを迎え入れ、店内のそこここにある隠れ家スポットで人がほっとくつろげるような、そんなさりげないやさしさを加えて、以前よりさらに深くやさしく、私たちを受け入れてくれるようになったのです。
大きな大地にそびえ立つ大樹のように、青葉台の変わらぬもの、変わっていくものを見つめていくウッディハート。ただ、ふらりと足を踏み入れるだけでいいんです。ぜひ、皆さん、訪れてみてくださいね。きっと、木村さんが美味しいコーヒーを淹れてくれますよ。
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