みんなで外遊び! あさぷれに行こう!
川崎市麻生区で開かれるプレイパーク「あさぷれ」。万福寺さとやま公園と多摩美の森(麻生区市民健康の森)を舞台に、子どもも大人も楽しめるプレイパークが開催されます。いつ訪れてもあたたかく迎え入れてくれる「あさぷれ」を紹介します。

私がはじめて「あさぷれ」に行ったのは、息子がまだハイハイしていた昨年の6月。区役所でチラシを目にしてから、ずっと行ってみたいと思っていたのです。
新百合ケ丘駅から徒歩10分ほどのところにある万福寺さとやま公園の体験広場は、原っぱと素敵な斜面のあるとても気持ちのいい場所です。

万福寺さとやま公園体験広場の斜面を見上げるとあさぷれの旗がお出迎え

まだ歩かないし人見知りの時期だった息子は、動きもせず工作コーナーの木片で遊んだり、草をちぎったり、のんびり過ごしていましたが、スタッフの方やプレイリーダーがあたたかく見守ってくれ、親子ともに居心地よく過ごすことができました。

平日なので、午前中は乳幼児と自主保育グループ「こめっこ」の子どもたちがゆったり遊び、午後には近くの小学生がやってきてにぎやかになるそうです。

こうして始まった月に2回のあさぷれ通い。夏休みには3日間の連続開催もあり、小学生の娘も参加しました。斜面を利用したウォータースライダー作り、ピタゴラ装置作り、水鉄砲合戦などの日替わりの企画や、木工作、毛糸を使った手芸、ロープブランコなど、好きなことを好きなだけやってもいい場所で思う存分遊ぶ子どもたちを見ていると、都市の中でのこういう場所って本当に貴重だなぁと感じます。

プレイリーダーと子どもたちで作ったウォータースライダー。水も皆で協力して運んできた

あさぷれの開催場所はもう一カ所あり、多摩美の森で不定期の土曜日に開催されます。多摩美の森は、読売ランド前駅から遊歩道を10分ほど歩くと着く、市民の手で守られている自然豊かな場所で、近くの小学校の秋探しの授業などにも使われています。

10月には里芋を掘り、洗って切って、芋煮を作りました。芋煮が出来上がるまでは、ロープブランコやハンモック、ロープ渡りなどで思い切り遊んでお腹を空かせます。

子どもだけではなかなか掘れなかったけど、力を合わせて頑張った

多摩美の森では火が使える。子どもたちはマシュマロをあぶるのに夢中。大人たちは真剣に餅や肉を焼く

12月には玉ねぎの皮を使った染物体験をしました。豆乳で模様を描いて、玉ねぎ汁に投入→ 洗う → ミョウバン液に浸ける →洗う を2回繰り返して、作品の出来上がり。

サトイモ掘りも、染物も、やりたい人はやっていいし、やりたくない人はやらなくていい。ずっと食べている大人もいれば、走り回って遊んでいる子ども、ギターの弾き語りをする高校生など、それぞれがそれぞれの時間を過ごしている姿を見て、おもしろいなあ、と思いました。プログラムはあるけれどしなくてもいい、ワークショップのような手引きもない。初めて来た子どもの中には、「どうしたらいいんですか?」と指示を待ち、「好きにしていいよ」と言われて戸惑ってしまう子もいるようです。

石を包んで模様をつけたハンカチと、豆乳で模様を描いた手ぬぐい

12月というのに上着を脱いでも平気な陽気。落ち葉で山を作って宝探しゲーム

この日、工作コーナーで印象的なことがありました。小学生の男の子が板を斜めに切ろうとしている時に、保護者の方が「危ない! そんなんじゃダメ」と止めようとしたのです。それでもやり続ける男の子。それを見守っていたスタッフが保護者の方に、「見ていると口を出したくなるでしょうから、ちょっと離れていてください。彼は大丈夫ですから」と言い、男の子に少しアドバイスをしました。

見ていて本当に危なっかしくて、私もハラハラしていたのですが、男の子は無事に切り終えて、満足した表情で作品を手に帰って行きました。保護者の立場だとついつい安全を考えて先回りしたり、やらせなかったりしてしまうけれど、第三者の大人が見守ってくれる心強さを感じました。子どももやりたい気持ちを尊重してもらい、やり遂げることで自信を得ていくのだろうと思いました。

好きな物を好きなように作っていい。大人は見守るだけ

あさぷれでは、はじめましての人も自然に仲良くなれます。スタッフの一人は、「いろんな世代のお母さんたちが集っているところが魅力」だと言います。そう言われてみると、同世代の子どもがいるお母さん同士のつながりだけではなく、先輩お母さんたちと知り合える機会というのはなかなかないですよね。プレイパークは、子どもの遊び場であるだけでなく、地域の情報を得たり、育児の相談などができる、お母さんたちのための場でもあるのだなぁ、とそれを聞いて思いました。

あさぷれは、子どもゆめ基金からの助成金とカンパで運営されています。「助成金頼みのため、毎年継続できるだろうかという悩みがあったり、素人集団で集客・広報も手探り状態で続けている」ことなど、代表の飯野さんがお話してくださいました。月に二回と少ないかもしれないけれど、子どもたちの居場所、お母さんたちの居場所、そして、あさぷれを卒業していった少し大きな子どもたちが戻って来られる場所として続けていきたいとの思いで運営しています。

スタッフとプレイリーダーがいつでも笑顔で出迎えてくれる

何をしてもいい、何もしなくってもいい! 子どもだけでなく大人も笑顔になれる場所、あさおプレイパークで一緒に遊びましょう。

Information

麻生プレーパークを創る会(あさぷれ)

[万福寺さとやま公園]

麻生区万福寺5-19-1/新百合山手トンネル北側の公園・新百合ヶ丘駅より10分

開催日時:毎月第2・第4水曜日 10:00-17:00

開催決定日:2月8日(水)、22日(水)、3月8日(水)、22日(水)

[多摩美の森(麻生区市民健康の森)]

麻生区多摩美1-22/読売ランド前駅より多摩自然遊歩道を通り10分

開催日時:不定期開催 10:30-16:30 (年4回程度)

少雨決行、参加費無料。出入り自由の遊び場です。

開催日は年度により変わることもありますので、ブログの開催スケジュールをご確認ください。

TEL(代表・飯野):090-1791-6747

HP: http://ameblo.jp/asaoplaypark/

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この記事を書いた人
坂本カオルライター卒業生
森ノオトで数少ない「リケジョ」で、建築・土木系の記事を手がけられる貴重な存在。巨大な建設物から天然自然な住まいづくりに転身し、化学物質を極力使わないライフスタイルを心がけている。生まれ育った家庭も結婚後も転勤族で、各地を転々とする暮らしを送っているため、抜群の順応性をもつ。
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