寺家ふるさと村を訪れたことはありますか?
なにも考えずに、ただ子どもと一緒に歩きたくなった時、深呼吸したくなった時、自然に触れたくなった時、私は横浜市青葉区の寺家ふるさと村を訪れます。
ふらっと訪れる度に、その自然豊かな景色にやさしく包まれた気がして、癒されます。
ただ、おさんぽコースはいつもだいたい一緒。こっちに行ってもいいのかな?と踏み込むには少し勇気のいる場所もあります。
今回は寺家ふるさと村の近くに住み、寺家を愛する森ノオトライターの南部聡子ちゃんに案内してもらって、寺家を楽しむおさんぽコースを歩いてきました。
今回の案内役をしてくれた南部聡子ちゃん(通称:さとちゃん)は、小学生と幼稚園生のお母さんです。子どもが小さい頃は「きのこの会」というグループを作って、ママと子どもたちと一緒によく寺家の森へ出かけたそうです。
森の中では大人も子どもも時間を忘れて遊ぶことが出来ます。どんなものでもおもちゃにして遊んでしまう子どもたちに感心して、危ない所は時に手を取り合いながら成長を感じて、たくさん歩いた後に食べるお弁当のおいしさに笑い合って。子どもと小さな世界に閉じこもっていると不安で仕方がなくなることも、大きな自然に包まれた中では深呼吸するようにリフレッシュできます。
「子どもたちが楽しいと親も気持ちが明るくなります。心配事を自然と相談できたり、人の子と一緒に自分の子を見ていると、なんだ、みんなこんな感じなのか、なんて気持ちが軽くなったり。きのこの会は“きのこ”が自然と生えるようなダイナミックな森の中で遊ぶという意味と、木々の子どものように自然と親しむという“樹の子”という意味を込めてつけた名前です」とさとちゃん。
さとちゃんは、日常に潜むファンタジーを現実に落とし込むことがとても上手です。そんな案内役と一緒に、普段はなかなか感じることができない木々の揺れる音や鳥の声、足元に広がる植物や虫たちに想いを寄せる時間は、とても貴重で心地良く、あっという間に過ぎていきます。
今回のおさんぽコースは、ふるさとの森の中を歩いて梅林を通り、池で亀を探して、最後は熊野神社で桜を見ながらのお弁当、というコースでした。体を思いっきり動かして自然を感じたい時や、静かに呼吸をしているような森を歩いて五感を満たしたい時におすすめのコースです。
森の中とまた違った自然を感じることが出来るのが田んぼや畑が広がる田園の風景です。お米や野菜、果物がどのようにして育ち育てられているのかを目で見ることができます。「人と自然が共存していることを肌で感じると、不思議と心が満たされて、感謝や謙虚さといった気持ちが生まれてきます。そういう気持ちを子どもたちと一緒に感じられることも寺家の魅力」とさとちゃんは言います。
桜が咲いて、雨が降って、しっとりと広がる桜色の絨毯。落ち葉が降り積もりふかふかとした地面から顔を出す色とりどりの小さな花たち。鶯の鳴き声。静かに、でも確実にバトンタッチしていく季節の会話が聞こえてくるような寺家ふるさと村。
流れるように過ぎていく月日や曜日に追われる毎日を少し忘れて、巡る季節を感じに出かけませんか? 心をふっと軽くしてくれる自然が側にいてくれるのを感じることができるかもしれません。
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