みんなの節句。子どもの健やかな成長への願いを共有したい。
みなさん五月人形はもう出しましたか? この時期、お友達のおうちに行くとどんな人形を飾っているのか気になってしまいます。森ノオト編集部ライター達のおうちにある五月人形をご紹介します!

最初にご紹介するのは、佐藤夕蘭さんのおうちの金太郎人形です。

デパートで出会い、目があって、夫婦ともに一目ぼれした金太郎人形

夕蘭さんのご長男のために購入した金太郎、やんちゃな息子さんのイメージにぴったりだったそう!

「昔話の『金太郎』は有名ですが、そのモデルとなったのは、平安時代に実在した坂田金時という方。金時豆の名前の由来にもなっているそうです」と教えてくれた夕蘭さん。

息子さんには、これからも金太郎のように元気に育ってほしいと願っているそうです。

 

 

次にご紹介するのは、この4月から新しくライターになった藤本エリさんのおうちの木彫りのこいのぼりです。

丸みを帯びたボディーがかわいい

エリさんのパートナーは、北海道・旭川市出身。新居へのお引越しが決まり、結婚や出産のお祝いの際には、木工の街である旭川に還元できるような家具やクラフトを求めようと決めていたそうですが、そんな時出会ったのがこのこいのぼりでした。

出会ったのは、旭川ではなく都内の御徒町にある旭川クラフトのショールーム。愛くるしいまん丸のお目目に一目惚れしたものの、この日はまだ初節句には遠い時期だったので、購入には至りませんでした。

後日、エリさんのお父様が孫の初節句のために大きなこいのぼりを購入しようとしていることを知りました。大きなこいのぼりを庭に建てるのがお父様の夢だったのです。

しかし、エリさんの新居は小さな庭があるとはいえ、マンション。「建てるのも大変だし、ご近所迷惑になるかもしれない」とお父様を説得し、旭川生まれの木製のこいのぼりがおうちにやってきたそうです。

こいのぼりの高さは約40cm。初節句の頃はまだ遠くのものには関心を示さなかった息子さんも、手で触れるこいのぼりに大喜びしたそうで、大きく泳ぐこいのぼりへのあこがれは持ちつつも、子どもが触れられるこいのぼりがとても気に入っていると話してくれました。

 

 

続いてご紹介するのは、我が家、坂本家の兜です。

飾り台の中に収納できる小ぶりサイズの兜

昨年初節句を迎えた長男のために用意したのは、サイズは小さいながらも存在感のある兜です。転勤族で収納スペースにはいつも苦労している我が家では、なるべく小さいものを……という基準で選ばざるをえず、「息子よ、すまぬ」と思いながら、私の両親が送ってきてくれたカタログを見て、メジャーと付箋片手に夫と長女とワイワイ言いながら何日も話し合って決めました。

鍬形の形や、屏風のデザインなど、見れば見るほど迷いますよね。

今年は玄関に飾っているので、前を通るたびに、昨年の選んだときのことを思い出し、「元気に育ってくれてありがとう」と心の中で呟いています。

 

 

さて、小さい兜の次はとても立派な兜を紹介します。

山田麻子さんのおうちの兜は、お連れ合いのものを譲り受けた年代物です。

三段飾りの鎧兜

8歳になる息子さんは、幼い頃は兜の顔が怖くて、飾ってある部屋には近づこうとしなかったそうです。確かに小さい子には怖いかもしれませんね。

しかし今は、大河ドラマの影響ですっかり戦国時代にはまり、はやく兜や鎧が見たくてうずうず。今年は一緒に飾り、鎧の作りや武具の説明など、大人が知らないこともしっかり教えてくれる頼もしい少年に成長したとのこと。

大きくなったら子どもと一緒に兜を飾るなんて素敵! と、数年後を想像してわくわくしてしまいました。

 

 

次にご紹介するのは、ごく最近おうちにやってきた兜です。

3人目の宿命か、末っ子長男の息子さんが3歳になるまで用意していなかった五月人形。そろそろ探そうと考えていた三ツ橋樹里子さんの元に突然届いたのが、お義母様からの兜です。

ガラスケース入りの伊達正宗モデルの兜

出窓のスペースに収まったので、樹里子さんはほっと胸をなでおろし、息子さんも大喜び!

ところが……一番喜んだのは、なんと戦国時代大好きなお姉ちゃん(小6)。刀は出して遊んでもいいの? と、興味深々なんですって! 戦国武将のモデルだから、好きな人にはたまらないですよね。お義母様もわかっていたのかもしれないですね。

 

 

トリを務めるのは、山田幸さんのおうちの兜です。

20年前の春、ご長男の初節句の前に、二子玉川の高島屋で幸さんは兜と運命の出会いを遂げたのです。幸さんが一目ぼれした兜を、幸さんのお父様が購入してくださったそうです。

すべて桐でできた兜

実は、ここ何年間も兜を出していなかったそうなのですが、この「みんなの五月人形」企画のために、今年は出してくれました。

そして、「20歳になって迎える5月の節句、当の本人は何も思うことはないと思いますが、これからは母の私が自分のために、毎年この兜を飾ろうかな」と話していました。

お子さんが大きくなると、五月人形を出す機会もなくなっていくんですね。それでも、五月人形を見るとおうちにやってきたときのことを思い出し、お子さんへの想いがあふれ出てくるのだと思いました。

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この記事を書いた人
坂本カオルライター卒業生
森ノオトで数少ない「リケジョ」で、建築・土木系の記事を手がけられる貴重な存在。巨大な建設物から天然自然な住まいづくりに転身し、化学物質を極力使わないライフスタイルを心がけている。生まれ育った家庭も結婚後も転勤族で、各地を転々とする暮らしを送っているため、抜群の順応性をもつ。
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