しとしとしと……小雨の中、畑を見渡すと、静かに潤うハーブたちがお出迎え。「このお花かわいいな、何だろう……」と思っていたら、穣さんが後ろからそっと教えてくれました。
さて、ここから寄せ植えに入ります。穣さんが用意してくれた、美容によいとされる3種類のハーブと共に、寄せ植えのコツをフォトレポートします。
<穣さんから学ぶ土の選び方>
AGRUでは、牡蠣殻の有機石灰、牛糞堆肥、油かす、市販の土を混ぜたものを使っています。穣さんが、土の選び方を教えてくれました。
・一般的に市販の土は値段なりで、価格が高い方が上質なものが多い。
・野菜や園芸用の土という記載は、それぞれに合わせて堆肥や土壌改良剤をブレンドしてあるものだが、植え付けをする際に自分で肥料や石灰などを追加するのであれば、土の種類は園芸用でも野菜用でも大丈夫。
・お庭に土があるのなら、掘り上げてふるいにかけて、赤玉土や堆肥を混ぜれば十分使える。
植える時は、苗をポットから出し、「傷つけない、付いている土は落とさない」が基本だそう。根を切ると逆に弱くなってしまいます。根が回りすぎてかたくなっているものは一回ハサミを入れ、土に入れます。
それから、穣さんに、今回寄せ植えする3種類のハーブ(カレンデュラ、カモミール、コーンフラワー)の効果効能を教えてもらいました。
*効果は個人差があるので、そのような成分が入っているととらえ、ハーブを楽しんで欲しいそうです。
<皮膚にやさしいカレンデュラ>
・肌を保湿してくれたり、収れん効果がある。
・抗酸化作用が高く、肌や髪、爪などの老化を防止する。
・月経不順や更年期障害の緩和にも効く。
・ハーブティーやオイルにしたり、石けんにして肌を潤す。
*キク科のアレルギーの方、妊娠中、授乳中の方は使用に注意が必要です。
カレンデュラはヨーロッパではメディカルハーブやスイーツの色付けにもよく使用されていて、化粧品やヘヤケア製品の原料にもなっているそうです。
<癒しのカモミール>
・保湿効果に優れ、美肌(シミ、そばかすを抑える)効果もある。
・シミ、シワの原因となる「糖化」に対して抑制機能をもつ。
・リラックス効果がある。身体のけいれんを抑えてくれたり、緊張した時に身体をほぐしてくれる作用がある。
・フレッシュでもドライでもハーブティーが一般的で、香りも飲みやすい。
*子宮を収縮させる作用があり、特に妊娠初期は要注意!
カモミールはギリシャ語で「大地のりんご」を意味します。また、「植物のお医者さん」と呼ばれ、病気にかかった植物の隣に植えると、その植物は元気になると言われているそう。また、母のように優しく神経をしずめ、体を癒してくれることで「マザーリーフ」とも呼ばれています。どれもすてきなネーミング。
<鮮やかな青が目を惹くコーンフラワー>
・口内炎や目の疲れに効き、老化防止や口臭予防にもなる。
・ヘアートニックに使われ、薄毛に効果的。
・利尿作用があるのでむくみに効く。
・つらい咳や気管支炎にも効果がある。
・ハーブ(ブレンド)ティーやオイルに溶かして化粧水にしたり、石けんやマウスウォッシュとして利用。
*キク科のアレルギーの方、妊娠中の方は使用に注意が必要です。
18世紀のフランス国王妃のマリー・アントワネットが好んだコーンフラワーは、食器のデザインのモチーフとなったり、ドイツ国花になったりと多くの人に愛されています。コーンフラワー自体はほとんど風味がないので、ハーブティーでいただく場合はブレンドがおすすめだそうです。
その後、家で学んだことをおさらいしてみようと、穣さんの畑で体験したものと同じハーブを購入し、お家で寄せ植えをしてみました。
ちょうど我が家のお向かいさんの小さな畑に、色とりどりのコーンフラワーと可憐なカモミールが咲いていたので、それをいただきました。
コーンフラワーはドライに、カモミールはフレッシュのままハーブティーに。
市販のものではなく、効能を学び、大切な方からいただいたハーブに少し手間をかけたハーブティーは特別で、身体も喜んでいるように感じました。
ハーブの楽しみ方は多種多様。お料理に使ったり添えたり、お散歩中に見つけたり、お庭に植えたりと、とても身近な植物ではないでしょうか。
みなさんも今回の「美容のハーブ」ように、テーマに合わせた寄せ植えを日々の生活に取り入れてみませんか?
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