「JAの役員を退いてから寂しくなり、何かやろうと思って」。そう快活に話すのは、横浜市泉区の遠藤一枝さん。この日は、娘の早苗さんと一緒に家の敷地内に建てられている工房で、加工品作りの真っ最中でした。
この加工場は、早苗さんが中心になって切り盛りしているということでしたが、四季折々、その時期に採れる野菜を使ったお漬物や、地場のフルーツを使ったケーキなど、直売所に置いてもすぐになくなってしまう人気商品が冷蔵庫にずらり。
直接加工場を訪れ買い求める人もいます。
遠藤さんが、何かやろうと声をかけたのは、農家の主婦として一緒に地元農業を盛り上げて来た仲間たち。
日本に古来から伝わる伝統行事や食文化を今に伝えたい。農村部ならではの恵まれた環境や地域の資源を生かし、息の長い活動をしたいーー。そんな思いから生まれたのが「飯田雀のお宿 まゆの会」です。
活動場所は会のメンバーの一人が持つ約2000平方メートルの竹林。ここを「雀のお宿」と呼び、まゆの会の活動拠点としてきました。
最初は、竹林掃除からと、場を整える作業からのスタートでした。そして、炭焼きはドラム缶から始まり、だんだんと本格的になって、お手製の炭焼き窯も手作りで導入。
メンバーで竹炭づくりをし、ここでできた炭を販売しました。
季節行事を子どもたちに教えたいと、中学生に炭焼きを体験してもらったり、半分に割った竹を使って流しそうめんをしたり。月見まんじゅう作り、時には竹林でいっしょに絵手紙も描きました。
地域に出向いて、〆縄づくりや竹炭石けんづくり、竹で箸や一輪挿しを作ったりと、竹林から始まった活動はさらに広がり多岐に渡ります。
仕事ではない地域活動のために場所も作り、活動もここまで広げていくのは大変だったのでは? との問いに、遠藤さんは「遊び場が欲しかったのよね」と笑います。
確かに、初めて案内していただいた時、まるで秘密基地のようだなあと感じたこの雀のお宿。大人の遊び心がたっぷりと入っていて、ワクワクしました。
平成13年に発足して、今年で17年。今では、早苗さんの年代やお嫁さんも加わり、幅広い活動の場となっています。
「横浜の地産地消を未来につなぐ体験講座」第7回目の講座は、その「まゆの会」の拠点である竹林「雀のお宿」で、竹を使ったひな巻き寿司作りをします。巻き寿司のレシピは数あれど、その場に生えていた竹で巻き寿司を作るのは「まゆの会」オリジナル。めったにできない体験です。
講師は、遠藤さん親子をはじめとしたまゆの会のみなさん。
火を起こして暖をとったり、この時期の野菜を使って作った温かい豚汁もみんなでいただきます。
いつもとちょっと趣向を変えて、遠足気分の野外での講座は、子どもはもちろん、大人も童心に帰って楽しめるのでは?
今回は、親子や家族での参加も大歓迎!大人の秘密基地で農家のお母さんたちと語らいましょう。
平成29年度 横浜市経済局消費生活協働促進事業
「農家のお母さん発!横浜の地産地消を未来につなぐ体験講座」
【第7回】竹林の中で作る竹の「ひな巻き寿司」
講師:まゆの会
日時:2018年2月24日(土)10:00-12:30
会場:飯田神社脇の竹林
(泉区上飯田町)
相模鉄道いずみ野線 いずみ野駅よりバスで「飯田神社前バス停」下車
お車の場合、竹林近くの飯田神社に停められます。
料金: 2,500円 ※巻き寿司の追加1本500円
定員:15名(先着順)
申し込み方法:参加希望回、氏名、生年月日、(ご家族で参加される場合は、全員のお名前、生年月日)住所、電話番号、E-mailアドレス、参加の動機、追加の巻き寿司の本数 を記入の上、event@morinooto.jpまでお申し込みください。
主催:特定非営利活動法人森ノオト
〒227-0033 横浜市青葉区鴨志田町818-3
TEL:045-532-6941/FAX:045-985-9945
共催:アートフォーラムあざみ野(男女共同参画センター横浜北)
後援:横浜市環境創造局、JA横浜
※この講座は、次回3月です。連続受講もおすすめです。
第8回
2018年3月28日(水)
テーマ:よもぎ団子と季節野菜のすいとん
講師:野路幸子さん
春の味覚を体いっぱい味わいましょう!出始めのよもぎでつくるお団子は、目にも鮮やかな緑が特徴。米粉や小麦も地元・青葉区田奈町産です。野路さんの畑からの採れたて野菜ですいとんも。
会場:アートフォーラムあざみ野 3F生活工房
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