『森ノオト』は2009年に編集長の北原まどかが立ち上げ、毎年新しいメンバーを迎え入れ、現在は約40名がライターとして活動しています。
年間約250本の記事を送り出している森ノオトですが、ライターのうち、もともと書くことを仕事としていた人はごく少数です。主婦や会社員、学校の先生、建築関係、料理家、デザイナーにアナウンサー、映画関係など、さまざまなバックグラウンドをもつメンバーが集まっています。
「森ノオトを通じて地域の魅力的なお店を知った」
「森ノオトの記事を読んで子どもの通う保育園を決めた」
「森ノオトがあったから自分の暮らす地域が好きになった」
入り口はさまざまですが、あえて言うなら「森ノオトが好き」という気持ちがそれぞれの共通点でしょうか。
「自分の身近にいるあの人のことを紹介したい!」「気になるあのお店のオーナーさんにお話を聞きたい!」「大好きなあの人に会いに行きたい!」。それぞれが暮らしの中で見つけた「伝えたい」「会いたい」という気持ちを実現できるのが、森ノオトでのライター活動の醍醐味。編集者が伴走しながら、ライターは自分自身の等身大のことばで記事を綴っています。
2020年は社会が大きく揺れ動いた年でした。森ノオトもリアルイベントの数はぐっと減り、毎月の編集会議はオンラインに切り替えて開催してきました。実際に顔を合わせる回数が減ったのは残念ですが、小さな子どもを育てていたり、仕事をもつライターにとっては、限られた時間でも参加できたり、遠方でも顔を合わせられたりする「良さ」も見つけた年でした。
さて、実際にどんなメンバーが活動していて、ライターになりどんな変化を感じているのでしょうか。2020年のライター養成講座を受けて、4月から森ノオト編集部に加わったメンバーに話を聞いてみました。
「価値観の近さを感じて」
設計士の渡辺絵梨さんは、産後都内から青葉区に住まいを移し、森ノオトの記事をよく読むようになったそうです。「森ノオトのいろんな情報にふれる中で、価値観が近いなと感じていて。森ノオトに参加して、この中の人たちと話したり、情報交換できたりしたら楽しそう!と思って」と、参加のきっかけを振り返ります。
出産前から、ハンモックを広める活動をしていた絵梨さん。他のエリアで、職種や世代を超えたつながりのコミュニティの心地よさや楽しさを経験していて、自分の住んでいる身近なところでそんなつながりができたらな、と思っていたそう。
「取材相手の方はもちろん、ライターのみんなの意見を聞きながら視野が広がったなあと思います。普段生活していて一つのことについて話し合う場ってなかなかないですけど、毎月の編集会議では他の方の思いを深く聞いたり、話したりすることが新鮮です」
森ノオトに入って暮らしの変化は?とたずねると「地域のことを、足元からもっと見られるようになったと思います。より身の回りに目を向けるようになったというか。あと、拠点があるのがうれしいです。森ノオウチ&ハナレに足を運ぶ機会が増えましたね」と絵梨さん。
「地域の見え方が変わった」
続いては、演劇業界でのキャリアを持つ松井ともこさん。現在は旦那さんの家業のみかん農園の仕事に携わり、2人のお子さんを育てています。
ともこさんは「伝えること」への情熱の持ち主です。自分の身近にいる魅力的な人を紹介したりつなげたりしたい、という気持ちで森ノオトの扉をたたいたそうです。
「講座中に書きたい記事を聞かれて、自分の書きたい記事をそのまま受け入れてもらえて。認めてもらえる信頼関係を感じました。ここなら、やりたいと思ったことがすぐに形にできるんだなと思いました」と、ともこさん。
11月の「花端会議ウィーク」には、各地の公園に出向いて公園愛護会の活動を取材したり、子育てツアーではサポートスタッフを務めたりと、多方面で活躍しているともこさんです。
「取材を通して、自分の住んでいる地域の見方が変わりました。道を歩いていて道端に花のポットを見かけたら、これから植え替えするのかなと想像するようになったり。子どもと公園に訪れると、公園についての話をできるようになったり。親の見方が変わると子どもも見え方が変わるんじゃないかなあと思うんです」と話します。
会社勤めの方もいます。神崎倫代さんは、税理士資格を持つ森ノオトメンバーの中では異色の専門分野の持ち主!ワークスタイルやキャリアのシフトチェンジなど生き方にフォーカスした記事を手がけています。
「森ノオトを通じて地元の魅力やそこに暮らす人々の魅力に気づかされて。今度は発信する側になってみたいと思って講座に参加したんです」と倫代さん。都内の会計事務所に勤務する倫代さんは、通勤電車の中で文章を考えたり、子どものお迎え前にメールをチェックしたりと時間の工夫をしながらライター活動を続けています。
「森ノオトのメンバーの考えや情報にふれることで、生活の中でいい刺激をもらっています。
取材は、取材相手の方の人となりや考え方を深く知ることができて、毎回とっても興味深いです」
こんなふうに、それぞれのきっかけで森ノオトに加わり、それぞれのペースでライター活動を続けています。この紹介シリーズは別の機会に続けていきたいほど、森ノオトに集まるライターは魅力的な方ばかりです。森ノオトに参加する楽しみの一つが、こうしたバックグランドがさまざまなメンバーと、「森ノオト」というフィールドでつながり、書くことを軸に、お互いの考えを知り合えることだと私は感じています。
私自身も、森ノオトのライター養成講座をきっかけに、森ノオトに仲間入りした一人です。森ノオトは、子どもの親としてのつながりや仕事関係のつながりとはまた違う、地域でのサードプレイス的な存在になりました。そして、取材で出会った人とのつながりが、自分の暮らしを彩ってくれていると感じています。
「地域や自然と調和した社会と、その担い手を育てる」
「暮らしの足元から地域を編集し、一歩を踏み出すきっかけをつくる」
これは、森ノオトのビジョンとミッションです。なにか心にピンとくる方は、一歩を踏み出してみませんか? 森ノオトの記事は一人ではなく、“みんなでつくる楽しさ” を大切にしています。編集部スタッフとともに、またライターの仲間とともに。一人でやるのとは別の喜びに出会えることと思います。ご参加お待ちしています!
<森ノオトライター養成講座2021>(1月8日(金)申し込み〆切)
第1回:1月12日(火)9:45-11:45 ※オンラインで開催します。
「森ノオトとわたしたちの暮らし」講師:北原まどか・梅原昭子
第2回:1月26日(火)9:45-11:45 ※オンラインで開催します。
「自分の関心を掘り下げ、取材に臨もう」講師:宇都宮南海子
第3回:2月8日(月)9:45-11:45
「取材術&情報発信のコンパスを持とう」講師:北原まどか
第4回:2月24(水)9:45-11:45
「読者を引きつける文章&写真術」講師:梶田亜由美
第5回:3月9日(火)9:45-11:45
「編集会議で特集企画をつくろう」 講師:梶田亜由美・宇都宮南海子
第6回:3月23日(火)9:45-11:45
「取材体験の振り返りとスキルアップ」講師:北原まどか・梶田亜由美
*第6回までの講座の中で、取材をして記事を1本書き上げます。
参加費:18,000円(全6回)
募集人数:8名
会場:アートフォーラムあざみ野(横浜市青葉区あざみ野1-17-3)東急田園都市線・市営地下鉄あざみ野駅より徒歩5分
*生後1歳6カ月までのお子様連れの参加も可能です。ただし、保育はありませんのでご自身でお子様の遊び道具などをご用意ください。
*ネットワークビジネスや新興宗教、政治活動を目的とした参加はご遠慮ください。当該活動が見受けられた場合はその後の受講、ならびに今後の森ノオトの活動への参加をお断りさせていただく場合があります。
*感染症の拡大状況により、会場が変更となる場合やオンライン開催に切り替える場合があることをあらかじめご承知ください。
申し込みは以下のフォームからお願いいたします。
https://forms.gle/eXbraLf48895ppAx6
主催:NPO法人森ノオト
TEL:045-532-6941
E-mail:event@morinooto.jp
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