心を育てる親子の時間 。季節を楽しむわらべうた講座〜冬〜
子育て中のみなさん、わらべうたはご存知ですか?昔から歌い継がれてきたわらべうたは、子どものわくわくを引き出すだけでなく、親の気持ちも優しくほぐしてくれます。子どもの心の成長を促し、親子の絆を深めるわらべうた。季節ごと年に4回お届けします。

わらべうたって魔法みたいです

私は「コトノハあそび」というわらべうたの会を、月に一度、荏子田太陽公園ローズハウスで開いていていますが、会を開くたびに、わらべうたって本当に魔法のようだなあと感動しています。わらべうたが始まると、ほとんどの子がそのうたに耳を傾け、目を輝かせて手遊びなどを真似しだすのです。言葉の意味のわからない赤ちゃんも、目をそらさずにしっかりと見てくれます。もちろん、中には知らん顔して他のことをしている子もいますが、そんな子も、実はちゃんと耳では聞いていて、帰ってからお母さんと一緒に遊びたがると聞きます。

 

こんなにも子どもたちの心を掴むわらべうた、どんな遊びなのか、気になりませんか?

 

 

わらべうたってどんなもの?

『大辞林』によると、

 

わらべうた[童歌]

古くから子供たちの間で歌われてきた歌。また、子供に歌ってきかせる歌。

 

と書かれています。

みなさんの思いつくわらべうたはどのようなものでしょうか。

 

ねんねんころりよ、いないいないばあ、いたいのいたいのとんでいけ、ぎったんばっこん、げんこつやまのたぬきさん、だるまさんだるまさん(にらめっこ)、てるてるぼうず、ひいらいたひいらいた、ことしのぼたん、あぶくたった、とおりゃんせ、だるまさんがころんだ、あんたがったどこさ……

 

これらは私が子どもの頃、親に歌ってもらったり、友だちと遊んだりしたわらべうたです。振り返ると、私ってわらべうたに随分とお世話になっていたなあと思います。

 

そしてわらべうたには、色々なタイプがあるものですね。

手遊び、顔遊び、みんなで輪になって遊ぶもの、むかい合って遊ぶもの、鬼ごっこ、まりつき、そして静かに歌うもの。どれも楽しくて夢中になって何度も繰り返し遊んだ記憶があります。

今、「コトノハあそび」でわらべうたを伝える側になって、いろいろと調べていくと、「わらべうたには子どもの成長に必要なものがたくさん詰まっている」ということに気づかされます。

それらについては次回以降の「季節を楽しむわらべうた講座」に書いていこうと思います。

 

 

子育ての悩み、軽くなるかもしれません

さて、ここからは、赤ちゃんや小さな子どもを育てているママ、パパに質問です。子育てに関する悩みはなんでしょう。

 

・赤ちゃんにどう話しかけていいかわからない

・遊んであげたいけれど、何をしてあげたらいいの?

・なかなかお昼寝してくれない

・お昼寝の寝起きが悪くて泣き止むまで大変!

・夕暮れ泣きがひどい

・一人で遊べないから食事を作る時間、困っている

・電車に乗るときは泣かれたらどうしようと不安でいっぱい

・夜の寝かしつけも一苦労

・ぐずってしまうと手が付けられない

・自分自身がイライラして子どもに強い口調になってしまう

 

実は、これらは十数年前の私の子育ての悩みです。私は今でこそ、わらべうた大好き人間ですが、自分の子どもたちが小さかった頃はほとんどわらべうた遊びを取り入れていませんでした。なぜかといえば、わらべうたに対して構えすぎていたからだと思います。どこかで習ってきても、「ちゃんと覚えていないからできない」とか、「間違えて教えてはいけない」と決めつけ、子どもたちに歌ってあげることを諦めてしまっていました。ああ、もったいないことです。今の私がもしあの頃の自分に言ってあげられるなら、

 

「わらべうたは簡単だし、子育てに役立つよ。間違えたっていいから、どんどん歌ってごらん。わらべうたで遊べば子育てはもっと楽しくなるよ!」ということです。

 

ここに書いた悩みをもし皆さんがお持ちだったら、わらべうたが解決してくれるかもしれませんよ。

 

 

わらべうた、やってみましょう

今回は動画を使ってわらべうたを紹介します。まずは、大人が見て覚えて、子どもの機嫌がいいときにやってあげてくださいね。

 

動画に協力してくれたのは横浜市青葉区にある大場地域ケアプラザで「とっぴんぱらり」というわらべうたの会を開いている菅野智子さんです。菅野さんは「とっぴんぱらり」を始めてから15年。私にとってわらべうたの大先輩です。わらべうたを愛してやまない菅野さんからは冬の季節感いっぱいのわらべうたを教えてもらいましたよ。

 

 

■だるまさん

まずはみんなの知っているだるまさん。こちらは子どもをあぐらに乗せてあげる遊びです。

 

月齢が小さなうちは抱っこやお腹にもたれさせて優しくゆすってあげましょう。

 

 

この遊びは子どもを前向きに座らせて遊ぶことが多いのですが、菅野さんは向かいあって遊ぶものを紹介してくれました。「わらべうたは、できれば目と目を合わせて歌ってほしいです。あぐらではなく足を伸ばしてお膝に子どもを乗せてもいいですよ。もちろんお子さんを前向きに座らせてもたれかからせても。お子さんと大人の心地良い姿勢を見つけてください」と菅野さん。

 

 

■まちからだいこん

冬といえば大根がおいしい季節です。少し大きくなった子もくすぐられるのは大好き。楽しいですよ。

ねんねの赤ちゃんから楽しめます。

 

 

 

■たこたこあがれ

お正月の遊びといえば、昔はたこあげですね。今はたこあげできる場所が減ったせいかあまり見かけませんが、小さい頃にやっておきたい遊びですね。こちらのわらべうたでは、パパやおじいちゃんにぐーんと高くあげてもらうと盛り上がりますよ。

 

たかいたかいは首が座ってから。

 

 

 

■かれっこ  やいて

かれっことはカレイの干物のこと。手をかれっこに見立てていろりで手を温めながら焼く真似をしたのですね。手をくるっと返すのは単純な動作ですが、小さな子にとっては新鮮な動きになりますよ。

 

お座りできるようになってからが楽しい。ねんねの赤ちゃんは手を持ってうたってあげても。

 

 

どの遊びも昔の日本の冬の光景が浮かんでくるようですね。

動画を参考に子どもの様子に合わせて遊びを取り入れてください。

 

 

子育てに、暮らしの中に取り入れましょう

 わらべうたを覚えたら(うろ覚えでも!)体に染み込むようにせっせと歌ってくださいね。朝から晩まで好きな時に。子どもと遊ぶのはタイミングをみる必要がありますが、歌うのは気軽にできますよね。子どもが楽しそうに聞いていたら大成功。同じわらべうたでも歌い方次第で遊びにも、寝かしつけのときにも使えます。またわらべうたには落ち着かせる効果もあるように思います。子どもが泣き止まないときや、自分がイライラしているときにも歌ってみてくださいね。

 

この「季節を楽しむわらべうた講座」ではみなさんの感想をお待ちしています。実際に「このわらべうたやってみて〇〇でしたよ〜」と言った体験談や、「わらべうた、こんな時間にやっています」など、さまざまなお話もお聞かせください。いくつかは、次回の記事にシェアさせていただき、みなさんの子育ての参考にしてもらえたらと思っています。

 

わらべうたをもっと知りたいという方は、お近くの子育て広場なども覗いてみてくださいね。菅野さんの「とっぴんぱらり」や、私の「コトノハあそび」でもお待ちしていますよ。みなさんのわらべうた子育て、応援しています!

 

さあ、次回の「季節を楽しむわらべうた講座」は3月です。春のわらべうたをお届けします。それまでいっぱい冬のわらべうたで遊んで待っていてくださいね。

Information

・「とっぴんぱらり」

日時:第2金曜日10:30〜11:30

場所:大場地域ケアプラザ

 

・「コトノハあそび」

日時:第4火曜日10:00〜12:00ごろ(わらべうたとおしゃべり、月によってはお弁当をみんなで食べることもあります)

インスタグラム に毎月の情報を載せています。(@asa.warabe

 

・季節のわらべうた講座の感想は以下で受け付けています。たくさんのご感想をお待ちしております。

森ノオトお問い合わせフォーム: https://morinooto.jp/mori/contact/

コトノハあそびInstagram:@asa.warabe(DMにお送りください)(コトノハあそび以外の子育て支援活動情報も発信しています)

 

・「ひろたりあん通信森ノオト版」でも、季節ごとにわらべうたを紹介します。

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この記事を書いた人
山田麻子ライター
横浜市青葉区在住。中学生女子、小学生男子の母。料理の仕事歴25年以上。管理栄養士。森ノオトでの初めての取材をきっかけに、絵本、詩、素話に出会い、その世界の虜に。以来、絵本と飲み物やお菓子の相性を考えるのが楽しみに。図書ボランティア活動、おはなし会のお菓子作りなどに心ときめく。現在の夢は「語り手」になること。 ブログ:スマイル*ごはんを始めよう
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