今や空前の大ブーム、本屋さんの書棚には謎解き本がたくさん並び、テレビ番組でも見かけない日はないといっていいほど謎解きクイズが盛り上がっています。そしてこの数年では、スタンプラリーのように各ポイントを回りながら謎を解く町歩き型の謎解きゲームが新たなジャンルとして人気を見せています。
早速ですが皆さまも、まずはぜひこの謎にトライしてみてください!
謎解きには、小学生から大人まで、ひらめきと発想で対等に真剣勝負が楽しめ、世代を超えて一緒に夢中になれる面白さがあります。
今回は、町田市と町田市観光コンベンション協会、町田市商店会連合会の3団体と、謎解きブームの火付け役の一人である松丸亮吾さんが代表を務める謎解きクリエイター集団「RIDDLER」のコラボレーションによる「まちだ謎解き」が開催中ということで、親子で挑戦し、地元の町をめぐりました。
このイベントは、2022年の「まちだ謎解きゲーム」第1弾、第2弾に続き、第3弾の開催となります。参加者が主人公となり、スマートフォンアプリ「LINE」を使用して送られてくる指令に従い、市内の各ポイントで謎を解きながら「ある危機」から町田を救う、という設定です。
第3弾となる今回は、「町田駅周辺コース」、「薬師池西園コース」、「薬師池コース」の3つのコースが用意されています。1コースだけで終えても十分楽しめますし、3コースとも挑戦すればより長くよりたくさんの謎で遊べるので、制覇した時の達成感は3倍になります。
遊び方は以下です。(町田市HPより一部抜粋)
1.町田市内の販売店(ぽっぽ町田のツーリストギャラリー、または薬師池公園四季彩の杜西園インフォメーション棟内受付)にて謎解きキットを購入。
2.キットやスマートフォン(LINE)の指示に従って、町田市内の観光スポットをめぐりながらストーリーを進める。
3.すべての謎を解いて町田市の危機を救おう!
遊び尽くしたい人は電車やバス移動が必要な場合もあるため、動きやすい靴や服装で、休憩を忘れずに自分のペースで回りましょう。
わが家は町田ツーリストギャラリーを出発点として、初日は「町田駅周辺コース」をプレイしました。行先は謎を解くことで解明されるため、とても素敵な観光スポットにいざなわれたのですがネタバレ厳禁……。写真も内容も公開できず残念!ただ、なかなかの運動となるコースを歩き、思いがけずパパのダイエットにいい一日になったことだけお伝えします。私にとってもお気に入りのお出かけスポットの一つだったので、久々に家族でここを訪れられたこともうれしかったです。
そして、さすがRIDDLER、ただでさえ圧倒されるほど華麗に練られた問題であるのに、更にこの観光スポットの見どころもきちんと気付かせてくれる作りになっていて、小4の息子も「この問題を作った人は本当にすごい」と驚きを隠せません。
朝から始めて昼前にはクリアでき、よく歩いた上に頭も使っておなかがぺこぺこになったので、町田駅の商店街で食事をして帰りました。
日を改め、翌週は「薬師池西園コース」と「薬師池コース」に挑戦。「町田駅コース」が楽しかったので、今回も親子でかなり期待しながら町田駅から野津田方面行きのバスに乗って向かいます。
初めて家族で訪れた薬師池公園四季彩の杜西園。緑があふれる気持ちのよい空間に感動しながら、真剣に謎を解きます。一つずつ謎を解き、園の更に奥へと散策を続けます。
一通りのチェックポイントを回り終えたら、座って作戦会議が必要になります。西園には芝生広場やおしゃれなカフェ、ライブラリーがあり、ベンチも至るところに設置され、ゆったり座ってくつろげる場所が豊富にありました。私たちは居心地のいいライブラリーに移動してシンキングタイム!最終局面ではかなり頭を悩ませましたが、ヒントにアクセスしつつ1時間ほどで見事西園コースの謎をクリア。息子と喜び合ったあとは、カフェでランチを楽しみました。
続いて15分ほど歩いて隣の薬師池へ向かいます。美しい薬師池にも、やはり溶け込むように謎解きチェックポイントが潜んでいて手が込んでいます。
町田のランドマーク的スポットでありながらなかなか訪れるきっかけがなく、10年近くぶりの薬師池再訪となった私。まだ赤ちゃんだったわが子を連れてきたときの記憶がよみがえり、甘酸っぱい気持ちになりました。
薬師池が小学校の郊外学習の行先でもあった息子が「ここには江戸時代の古民家があるんだよ」と教えてくれたので、コースの途中で旧永井家住宅の見学もしました。国の重要文化財に指定されているそうで、茅葺屋根と土間の空間に足を踏み入れると、当時の農家の生活の気配を感じられ、なんとも言えずドキドキします。
その後も園内をゆっくりと回ってボリュームたっぷりの謎を解き、静かで趣のある時間を過ごすことができました。謎解きも順調で、「薬師池も素晴らしいな、またここに来られるきっかけをもらえてよかった……」と噛みしめていたのですが、最終局面にさしかかると謎の難易度が高くなり、ああでもないこうでもないと騒ぎながら確認のために忙しく走り回ることに。驚くべき仕掛けの詰まった薬師池コースでした!
こうして現地の周遊コースをすべて終了すると(1コースだけで終了を選んだ場合も)、LINEの指令がクライマックスのストーリーへと展開します。最終プログラムのミッションはこれまでの中でも最難関。ヒントにも堂々と頼りましたよ。時間はかかりましたが、子どものひらめきに助けられながらついに完全クリア!私たちは達成感に満ち足りた気持ちで感想を言い合いながら帰路につきました。
町田観光も謎解きもどちらも大満足できるこのイベントの実現に至った経緯について、町田市役所観光まちづくり課の職員さんにお話を伺いました。このイベントは昨年度、新型コロナウイルス感染症の影響で催事が中止になった観光スポットや商店街の経済対策として、賑わいの創出や、町田市への来訪促進を目的に企画されたそうです。町田市民はもちろんのこと、市外や都外からもたくさんのお客さんに町田に来てもらって町の活性化をするという企画にRIDDLERが名乗りを上げ、第1、2弾では総勢1万5000人が参加するなど大きな反響を呼びました。遠いところではなんと北は北海道、西は福岡からお客さんが町田に来てくれたそうです。町中の至る所にたくさんの仕掛けがありますが、どんな施設にどのような場所があるのかを、 RIDDLER と市のスタッフは一つひとつすべて実際に見て回ったとのこと。カフェや飲食店で休憩したり、町全体を楽しみながらプレイしてもらいたいという町田市とRIDDLERの願い通り、多くの人に町田に来て町田を体験して帰ってもらえるイベントとなったのですね。
同じく小学生の息子さんと謎解きに参加していた私の知り合いで市内在住の阿部さんに感想を尋ねると、「色々な場所を一緒にめぐれたし、子どもだけだと難易度が高いからこそ親子のコミュニケーションにぴったり。うちはもう親とあまり遊んでくれないので、こうした一緒に楽しめるイベントはいいですね」とのこと。私も同感です。
今回の謎解きで色々なところをめぐっていく中で、お気に入りの場所ができたり、次はお友達を連れて来たいと思うお店を見つけたりと、市内在住の私にも新しい発見がたくさんありました。また、観光まちづくり課の職員さんから、市内だけでなく市外や他県からの参加者もたくさんいたことを聞き、この謎解きをきっかけに町田を訪れた人にもいい町だと知ってもらえたらうれしいなと思いました。この町に住んでみたいと思う人もいたかもしれないし、私もプレイしながら「便利でアクセスもいいし、賑やかな商店街もある。自然も豊かで心が落ち着く。やっぱりこの町が好きだな!」と客観視して自分の町をもっと好きになり、誇りに思えてきました。
皆さんの町でも、謎解きイベントをぜひ開催または探してみてください!
そして、今回の記事の「まちだ謎解き」は2024年2月12日まで開催されているので、ぜひ期間中に町田にお越しください。
(あ、ちなみに冒頭の謎の答えは……そう、「森ノオト」でした!わかりましたか?)
「まちだ謎解きゲーム」
期間:2023年9月15日から2024年2月12日まで
価格:1キット1320円(税込)、2キット2200円(税込)
キット販売場所:町田ツーリストギャラリー(町田市原町田4-10-20)
町田薬師池公園四季彩の杜西園(町田市本町田3105)
URL : https://riddler-machida.jp/03 (RIDDLER)
https://www.city.machida.tokyo.jp/kanko/miru_aso/ibe_gyou_matu/machida_nazotoki.html (町田市役所)
主催::町田市、一般社団法人町田市観光コンベンション協会、町田市商店会連合会
企画・制作: RIDDLER株式会社
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