冬野菜から教わる 自然を感じる暮らしレシピ
暦の上ではもう春ですが、まだまだおいしい冬野菜。森ノオト編集部で農をテーマに活動しているチーム「土ノオト」のメンバーはこの冬、どんなふうに冬野菜を楽しんできたのか聞いてみました。旬の作物を食べるのは、何よりの健康法。体も心も喜ぶレシピや、ベランダ菜園の今!をお伝えします。

材料はこれだけ!?のお手軽レシピ

■ゆずジャム

柚子ジャムの材料はゆずのほか砂糖だけ!

ライターの古谷玲子さんはゆずジャムの作り方と、その活用法を教えてくれました。

「冬はゆずジャム作りの季節。今年は山梨から立派なゆずが届きました。ゆずを種と果汁に分けたら、皮ごとざくざく切ります。2回ほどゆでこぼしたら、あとは砂糖で煮るだけ。最後のレモン汁がいい働きをしてくれます。できあがったゆずジャムはパンやヨーグルトにつける他、お湯で溶いてゆず茶にしたり、味噌とまぜて即席ゆず味噌にしてこんにゃくにつけていただいてもおいしいですよ~」

即席ゆず味噌こんにゃく

 

 

■冬野菜のポタージュ

カリフラワーとカブのポタージュ

ヨガインストラクターの新楽津矢子さんから届いたのは、ほっこり温まるスープレシピです。

「ギーでカブとカリフラワーを蒸し炒めにして、軽くお塩。その半量の玉ねぎとお水ひたひたくらいをいれて煮込み、ミキサーにかけてできあがりです。味つけはお塩だけなのに野菜の甘さが際立ちます。マッシュポテトに近いくらいポテッとしたのがおいしいです。年末の締めに、ヨガ仲間とみんなでいただきました。カブは自家製の採れたてお野菜をいただいたもの。温かいポタージュでほっこり笑顔、大好評でした!」

 

ちなみに、ギーとは、インドを中心とした南アジアで作られるバターオイル。最近はスーパー等でも市販されています。

ビーツのポタージュと、デュカ

津矢子さんからは、鮮やかな赤色が目を引くビーツのポタージュと、アラブの複合スパイス「デュカ」のレシピも教えてもらいました。

 

「ビーツを蒸し炒めにして、軽くお塩。その半量の玉ねぎとお水ひたひたくらいをいれて煮込み、ミキサーにかけてできあがりです。お塩と水だけなのに野菜の甘さが際立ちます。ビーツには味変で、デュカを添えました」

 

「デュカは、いろいろなナッツを適量と、スパイス類はクミン、コリアンダー、ブラックペッパー、ごま、岩塩などを合わせます。ナッツはオーブンでローストしたり、スパイスはホールをミルにかけて砕くとさらにおいしいです。多めに作って、サラダやスープにかけたり、オリーブオイルと混ぜてパンにのせたり、蜂蜜にまぜてヨーグルトもおいしいです」

 

ヨガで体を整える知恵を知る津矢子さんならではのレシピでした。

 

 

■ハチミツ大根

子どもたちも大好き!

私北原からは、冬に必ず作る簡単薬膳レシピをご紹介します。

「熱湯消毒したガラス瓶に、2〜3mmくらいに薄くいちょう切りにした大根を入れ、ひたひたにハチミツを注いで一晩置くだけ。大根には喉の炎症を鎮める作用があるとされ、風邪をひきやすい冬、冷蔵庫に欠かせません。今年受験生だった娘は、毎日スプーンに1杯ずつ飲んでいます。おかげで、年明けから風邪も引かず、元気にこの冬を乗り越えました」

 

 

■大根の漬物

田中ゆうきさんは、長野に住むお母さんの大根の漬物を教えてくれました。

 

「大根も二十日大根も2、3日酢につけると大根の辛さが消えて食べやすくなります!さらに、酢と砂糖につけると、お茶うけになるので、コーヒーや紅茶のお供にどうぞ。母が耕す畑から収穫した大根たちの味もまた格別です!!」

大根は白だけでなく、色鮮やかなものも。漬物にすると色彩が際立ちますね

 

 

■干し柿、干し芋

田中ゆうきさんが、干し芋や干し柿作りを楽しんでいるという話に、私も!私も!と土ノオトのメンバーから手が上がりました。

乾燥した長野は干し柿作りに向いているとか

「渋柿の皮を剥いて、ベランダに干し、小さくなってきたら柿を指で柔らかくします。柿がカチカチになる前に部屋に取り入れます。ビニール袋の中に入れ、吊るし、毎日、袋の底をトントンと、たたく。と、不思議!白い粉が出てきます!白い粉が出てこなくても食べられます」

都市部のベランダで干し芋を作る時にはネットが欠かせない

「意外にも、干し芋が簡単にできておいしいです。毎年母が作ってくれて、子どもたちは大好きな手作り干し芋を楽しんでいます!炊飯器に洗ったさつまいもと、かぶるくらいの水を入れて普通に炊いた後、カゴにいれ2~3日太陽に当てて干したらできあがりです!うっかり干しすぎると固くなります。でも、母が“お酒や梅酒、ブランデーに浸けると柔らかくなるよ!”と教えてくれました。固くなったら大人はお茶請けで楽しめますね♪」

 

ゆうきさんのお母さんの、干し芋のお酒漬けのアイデアは、さっそく真似してみたくなりますね。

 

 

野菜の旬が不思議なことに!?ベランダ菜園の今

ゆうきさんと小池邦武さんからは驚きの情報が寄せられました。

真冬のベランダトマト

「家庭菜園を始めて数年。今年初めてタネからミニトマトを育てました!9月中旬ころに蒔いた種が実り、真冬の今、赤く色づき始めました。トマトは積算温度が800~1000℃で赤くなるそう。ようやく赤くなってくれてありがとう!」(ゆうきさん)

バジルとほうれん草の共演

「わが家のベランダで育てている冬野菜。寒くなるほど葉っぱに蓄積される糖が増えて甘くおいしくなるという冬野菜です。今シーズンの冬はどこか暖かいですよね。その影響か、ほうれん草の影には年を越した夏野菜のバジルがちらりと姿を見せています。夏野菜と冬野菜の共生、このまま春に突入か!?」(邦武さん)

 

温暖化の影響なのか、この冬はとても暖かく、野菜も調子が狂っているのかもしれませんね。今は年中いろんな野菜が手に入りますが、ベランダの小さな自然から季節を感じてみる。そんな暮らしを始めませんか。

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この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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