この感覚を共有したくて、今回は私の仕事仲間にエピソードを募ってみたところ、パパからもママからも声が届きました。日々仕事に励みながらも子どもとの時間を大切にしたいと思っているパパママ目線のエピソードをご紹介します。
まずは10歳と8歳の姉妹を育てるママから。お姉ちゃんのエピソードを二つ教えてくれました。
◼️「ミミズが飲んじゃったんだ!」
〈長女が3歳の時の登園中。中干し期間で田んぼの水がなくなったのを見て、「なんで〜?あったのに〜?」とひとしきり不思議がった後、ひらめき顔で……〉
「分かった!ミミズだよ。ミミズが飲んじゃったんだ!」
(お母さんより)
ファンタジーなリトル科学者でかわいかったな。
◼️「これを見て思い出してね」
〈長女7歳の時、成績表をママに手渡しながら……〉
「いつか小学1年生の(長女)ちゃんが、どれだけ頑張っていたか忘れちゃったらこれを見て思い出してね」
(お母さんより)
成績表にそんなタイムカプセルみたいな使い方があるなんてとハッとさせられました。
そして5歳の男の子と3歳の女の子のパパからも息子さんの想像力あふれるエピソードを聞かせてもらいました。
◼️「黄色以外は海なんやで!」
〈お出かけした時、やたら点字ブロックの上ばかり歩くので、なんでー?と聞いてみたところ……〉
「ここは橋の上なんだよ!黄色以外は海なんやで!」
(お父さんより)
自分も小さい頃、同じことしてたなあと思い出しました。
この話を聞いて、同じく5歳の男の子と3歳の女の子を育てているパパからは「わが家も知らぬ間に辺りがマグマという設定になっていて、よくパパは死んでます(笑)」とコメントをいただきました。
そんなパパさんは3歳の娘、「すいちゃん」のかわいらしい勘違いを教えてくれました。
◼️「これ、すいちゃんの!」
〈道を歩いていて、「見てーっ!」と言うので何かと思ったら、マンホールを指差して一言……〉
「これ、すいちゃんの!」
よく見ると「おすい」と書いてあったそうです。
(お父さんより)
いや、それはちょっと違う!
自分の名前を読めるようになった3歳ならではのエピソードだなあと感じました。
そしてお次は、世のママたちが聞いたらキュンキュンしてしまいそうなエピソードを3歳と0歳の兄弟を育てるパパから教えていただきました。
◼️「チューするとママがかわいくなるから」
〈ある日、3歳の長男がママのほっぺにチューしているのを目撃したパパ。理由を聞いてみると……〉
「チューするとママがかわいくなるから」
(お父さんより)
思わず笑ってしまうと同時に、パパにはしてくれたことがなかったので多少のショックもありつつ、頼もしさと成長を感じました。
なんてプレイボーイな発言!!当然ママはメロメロで、パパとしてはそこもちょっぴり嫉妬してしまうようです。
二人の姉妹を育てるパパは、6歳の下の娘さんとの間に起こった予期せぬトラブルを教えてくれました。
◼️「フーン。フーン」「フン!」
〈就寝後何かのタイミングで目を覚ますと、何日かに一回の頻度でパパの布団に入ってくる次女。ある日、お父さんの鼻息が顔に当たるのが気になったようで「鼻息かけんといて」と要求。逆に「フーン。フーン」と強い鼻息で対応したところ、娘さんも対抗して顔を近づけ互いに鼻息合戦に。お互いの鼻息が強くなってきたところ……〉
「フーン。フーン」「フン!」
最後は至近距離で大量の鼻水がお父さんの目に!
(お父さんより)
「ぎゃあ!」と叫びながら、大笑いでした。
そしてラストはわが家。前回は上のお姉ちゃんの話ばかりだったのですが、今回はお姉ちゃんと妹、それぞれのエピソードを紹介させていただきます。
◼️「おすくりさん、かくれて〜」
〈二人目あるあるなのか、しゃべりはじめが早かった2歳の娘。まわりの言葉を真似ながら言葉を習得していった結果、何かやってほしい時の言葉のチョイスが独特で……〉
引き出しに薬の瓶をしまってほしいとき
「おすくりさん、かくれて〜」
テーブルの上のコップを取ってほしいとき
「コップさん、届いて〜」
(お母さんより)
親ではなく物自体にお願いしているように聞こえて、こちらも瓶やコップの気持ちになって「はいは〜い」と微笑ましい気持ちで対応しています。
※「おすくり」=お薬
◼️「おはようございます!」
〈商業施設のトイレで時々ある「近づくと自動的にフタが開く便器」を以前は怖がっていたのですが、4歳になって久しぶりにそのタイプの便器に出会ったところ、自動で開いた便器に向かって……〉
「おはようございます!」
(お母さんより)
便器に向かってすごく丁寧な挨拶をし出したので驚いたのですが、もしかして、誰かが自分のために開けてくれたと思っているのかも。
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今回は仕事仲間の中でも「育児や家事に積極的に関わる男性を増やしたい」と活動しているグループに声をかけてみました。
子育ての様子が垣間見えるエピソードに、性別や担当業務に関係なく、みんな子どもとの貴重な時間を過ごしているなあとしみじみ。集まったエピソードを読みつつ、パパママと子どもたちの間に流れるあたたかい空気を感じ、ほくほく気分になりました。
エピソード募集を通して、人というのはいろいろな切り口・見え方があって面白いなあという感覚が強くなりました。仕事の面から関わっていただけでは見えなかったかもしれない姿が見えて新鮮でした。
そして「こどものことば」のエピソード探しは、その出来事があった時の親子の関係性をぎゅっと濃縮して残しておける素敵なツールだと感じました。
みなさんも育児中に心に残った“こどものことば”を、森ノオトに書き留めてみませんか?読者のみなさんのエピソードを引き続き募集します。
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みなさんの暮らしの中で、ささやかだけど心に残ったお子さんのエピソードを、ぜひこちらのフォームまでお寄せください。寄せていただいたエピソードは、次回以降の「こどものことば」にてご紹介させていただきます。
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