私たちが若葉台団地の憩いの場、ショッピングタウンに到着すると、まず目に飛び込んできたのはコレ。
団地のベランダがピンク!ピンク!ピンク!
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
若葉台に着いて早速、私も夫も息子も思わず声が出てしまいました。14階まであるベランダがピンクに染まり、なぜか周りにいる全員が笑顔。ピンクって人をHappyにするんですね。白いシーツだと特に何とも思わないのに、色を変えるだけでこんなにも日常風景が人の心動かすということを知りました。やられたーっ、これがアートの力なのかって感じです。
このピンクのシーツは五十嵐靖晃さんの「いろほし」という作品で、2カ月近くかけて団地の住人の方々と一緒にシーツをピンクに染め800世帯のベランダに干す。1枚、また1枚と増えるごとに新たな風景を生み出すという試みです。若葉台団地の住人がみんなこの「空の芸術祭」に参加しているのですね。
空にはためく日比野克彦さんの作品「五大元素」と、絶妙にマッチしていました。
「かつてブータンに行ったときに感じた空の近さ、雲の動きを感じるブータンの記憶がまだ新しい時に若葉台を訪れ、空が近い感じがブータンと似ていると思った。そして横浜若葉台が日本とブータンをつなぐ拠点とならないかと考えた」
そう話す日比野克彦さん。
そう、たしかに近い!
電線が無いため空が広く、空がこちらに迫ってくるようにも感じます。
『空の芸術祭』のテーマはHappiness(幸福)。
2011年、今幸せな暮らしはどこにあるのか?
Happinessをどう築き上げていくのか?
ということでブータンカラーの赤、青、白、緑、黄の旗がたくさん飾られています。この旗は「ルンタ」といい、ブータンでは魔除けと祈りの旗として掲げるそうです。この「ルンタ」をたどって行くと、各展示会場にたどり着くようになっています。広い敷地の若葉台団地ですが、旗に描かれた願い事を見ながら、迷うことなく巡ることができました。
佐藤悠さんと子どもたちが作った大小の龍はブータンの雷龍ドゥルック白と、若葉台の空の青を現していて、偶然にも龍の出現と共に曇り空から一転、青く美しい空が現れました。
人生でこんなにも空を見上げることがあっただろうか。
空を見て、風を感じて、ブータンを思う。
そしてHappinessを考えてみました。
幸福な暮らし?
それはよく分からないけれど、この日、私たちはたくさんの方々、たくさんのアートに触れ、楽しく幸せな時間を過ごすことができました。横浜若葉台って、とっても素敵なところです。
空の芸術祭の開催は2011年9月23日から10月2日まで。日によってイベント内容が異なります。
横浜トリエンナーレ2011連携プログラム
空の芸術祭 ブータンからのHappinessなメッセージ
会期:2011年9月23日(祝)~2011年10月2日(日)
会場:若葉台団地(横浜市旭区若葉台)
アクセス:青葉台駅、十日市場駅、長津田駅から直通バスあり。「若葉台中央」下車、ショッピングセンターに案内所「スカイルーム」があります。
- ※日比野克彦さんの描いた空の絵を鑑賞する、「ベランダからの空の絵」鑑賞ツアーは先着5名。事前予約可能。
詳細は……
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