森ノオトってエコでナチュラルなママさんたちが発信するライフスタイルマガジンなのに、いきなり「統一地方選挙」なんて文字が踊るんだから、ちょっと驚いた方もいらっしゃるかしら。ごめんなさいね。
でもね、キタハラ的には、前々から森ノオトらしく政治ネタに取り組んでみたいと思っていたんです。森ノオトでは、環境問題を語る時に使われるサスティナビリティ(持続可能性)という言葉を「未来世代への思いやり」と翻訳しています。私たちの子ども、孫に豊かな地球環境と地域環境(人間関係含めた)を残していくために、日々の暮らしや地域でのつながりを大切にする活動をしていると、不思議と地域の政治家と仲良くなっていくんですね。政治家の方々の多くは未来志向で、森ノオトと志を共有するところも多くあるので、自然と対話が始まっていきます。わたし自身、森ノオトを通して、これまで遠い存在だった政治家のお仕事が、いかに私たちの暮らしに密着していて、政治家が未来をよくするために働いているのかが、よーく見えるようになってきました。
ところが、日々感じるのは、わたしたち「お母さん世代」と政治が遠いということ。実はこれ、投票率にもよく現れています。横浜市が発表している統一地方選挙のデータを見てみましょう。
【4年前、2011年の統一地方選挙の横浜市での投票率】
20〜24歳 29.12%
25〜29歳 27.98%
30〜34歳 34.53%
35〜39歳 38.95%
40〜44歳 42.17%
45〜49歳 45.95%
50〜54歳 49.30%
55〜59歳 52.71%
60〜64歳 57.33%
65〜69歳 64.11%
70歳以上 57.94%
合計 46.73%
「若者の政治離れが進んでいる」と言われるのも道理です。森ノオト世代の30代では、6割以上が投票に行かないという事実に、軽くショックです。日々の暮らしと密接に結びついている「政治」に対して、意思表示する、参加できる権利があるのに、使われていないんですね。なんとも、もったいない!
でもね、そんな状況を打破しようと、ユニークな活動をしている若者が出てきているんです。その名も「ワカゾウ」。「社会の難しい問題をわかりやすく伝える」をコンセプトに、2010年に立ち上がった横浜の会社です。ワカゾウがいまおこなっているのが、選挙に行ってトクしちゃおう! と呼びかける「センキョ割」というキャンペーンです。
選挙で投票する。
↓
投票所で投票証明書をもらう、または投票所の看板と一緒に自撮りする。
↓
センキョ割参加店の店員さんに証明書か写真を見せる。
↓
お得なサービスを受ける。
選挙に行ってラッキー、美味しい思いをしてハッピー。ちょっとしたきっかけづくりで、「選挙、行ってみようかな」という気持ちになる人が増えれば、それは未来づくりにつながるはず。常々キタハラが考えている「社会に参加する人を増やすには」を、おもしろ楽しい方法でおこなっているワカゾウに共感して、センキョ割を進める伊藤和徳さんに色々聞いちゃいました。
伊藤さんとは、2011年に「原発今こそ考えよう」というシンポジウムで出会って以来、時々、「政治」について質問をさせてもらっています。伊藤さんは「政治も“難しいこと”の一つに考えられがちですが、それをわかりやすく伝えるには、まずは“参加してもらう”ことが大切です」と言います。
「センキョ割を始めた当初は、お得なサービスを目当てに選挙に行くなんて不純だと見られる節もありました。でも、若者がすすんで選挙に行き、そして政治に参加するようになれば、きっと社会は変わっていく。そのきっかけづくりのためのセンキョ割を進めていこうと思って、昨年はクラウドファンディングにも取り組みました」
政治が難しい、政治が遠い。若者がそう思うのは、「政治とカネ」の問題が喧伝され、政治家が私腹を肥やしているようなイメージがはびこっているのも一因ではないでしょうか。実はキタハラも、ずっと政治家に対して苦手意識を持っていました。それが変わったのは、森ノオトを立ち上げ、東日本大震災を経験し、「本気で社会を変えたい」と思って活動を続け、地域の政治家と対話をしてきたから。テレビで見るイメージとは異なり、思想や立場は異なれど、誰もが真剣に地域のことを考え、社会の役に立とうと、ものすごく学び、頭が下がるほどにがんばって働いていました。どんな小さな疑問でも質問すれば真摯に答えてくれて、森ノオトのイベントにも喜んで足を運び、協力してくださる方もいました。
伊藤さんも、以前は政治家の秘書として、また自身も横浜市会議員補欠選挙に立候補した経験を持ち、「社会全体の利益のために働いている」人たちの汗と涙をおそらく最も近くで見つめてきました。「若い人たちには、政治家をキライにならないでほしいんです。いい人、いっぱいいるんですよ」(伊藤さん)。特に、統一地方選挙に立候補する人たちは、まさに自分の生活圏内「半径15分」で、会おうと思えば必ず会えます。「会いたい」と言えば飛んで来てくれます。そして、若い世代の声を政治に反映していくには、若い世代が声を届ける、つまり選挙で時分の意志を表示することが必要不可欠なのです。
さて、キタハラは選挙が大好きです。統一地方選は4年に一度の祭典で、ルールを知れば知るほど楽しみ方が深まってきます。そして、スポーツと同じで、大きな試合の時だけ楽しむのか、普段のリーグ戦のスコア付けまで楽しむのか、サポーターになるのか、ローカルな試合まで足しげく通うのか、そこは自分のハマリ方の度合いで変わってきますよね。好きなチームや好きな選手がたくさんいれば、対戦する時はどっちを応援するか迷うし、特定の選手の熱烈なファンで追っかけしちゃう……ってこともあり得ます。
伊藤さんは「選挙もスポーツフェスと同じように楽しんで、投票が終わったら、政治家の普段の活動に注目すると、また違った楽しみ方ができるし、生活とのつながりもわかると思います」と言います。
さて、今週日曜日はセンキョをとことん楽しんで、投票が終わったらスマホで自撮りして、おなじみの店でたんまりサービスを受けてこようっと。センキョ割参加店での各種サービスは4/13〜4/26まで受けられますよ。あれれ、青葉区のセンキョ割協力店……「森のなかま」の皆さーん、お世話になります(笑)。
【青葉区のセンキョ割協力店】いずれも2015/4/13〜4/26の期間限定
・コマデリ:大盛100円サービスOR通常お弁当100円OFF
・金子石油店:洗車メニューALL半額
・Waveよこはま:リユース食器レンタル料 通常1個25円を20円
・Revive Recipe TENZO:お買上げ金額から10%OFF(一部対象外あり お一人様一回限り)
・ナチュラーレ・ボーノ:ランチタイム→ジェラートサービス、ディナータイム→対象ドリンクの中からワンドリンクサービス ※他割引との併用不可
センキョ割公式ホームページ
伊藤さんの思いがよくわかるFAAVO横浜のクラウドファンディングの記事
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