麻生.TVの放送は、月一回ののんびりペースで配信されています。映像も進行も手づくり感満載で、末吉さんもMCは苦手ですと素直に認めていらっしゃいます(笑)。2011年8月にスタートしてから、今年で放送4年目を迎え、地域に温かく受け入れられていることがわかります。
不特定多数の視聴者のために、かっちりしたきれいな映像を届けるのではなく、毎月1回の放送があることで、スタッフがどれだけ地域の人と会えるかという、地域の人との一対一の関係づくり、映像には映らない部分をむしろ大切にしてきたことが今回のお話でわかりました。活動当初から今まで、企画、運営も全てボランティアでおこなってきたそうです。
普段はウェブ制作のお仕事をしている末吉理さん。生まれは溝の口、現在は小田急線の読売ランド前にお住まいです。
就職をして、都内で働いて寝るためだけに帰るような生活を続けるうちに、地域で働きたい! という気持ちが湧き起こり、知人のアドバイスもあって思い切って転職。しんゆり・芸術のまちづくりというNPO法人で2年ほど働いていた時に知り合った仲間が、川崎市多摩区で「よっしゃこい登戸」という放送をはじめていたので、それに感化されて、自分でも仲間を誘って麻生区版の番組をやってみようと思い立ったのだそうです。
普段の仕事ではできない実験的なことが試せることと、人との出会いが結果的にウェブ制作のお仕事に結びつくこともあり、自身の仕事の営業の一環として、また地域の人に会うのが楽しくて、放送を続けてこられたのだとか。実際、末吉さんはその後タウン誌での仕事を経て2年前にフリーのウェブ制作者として独立を果たしています。
わたしは柿生でのオーガニックマルシェイベントVege&ForkMarketの手伝いを通じて末吉さんと知り合い、時々顔をあわせるようになったのですが、ゆっくり話をするのは初めてでした。今回のインタビューでいいなと思ったのは、麻生.TVの放送中に通りがかった小学生が、放送機器に興味を示して毎回手伝いにくるようになり、今ではなんと頼れる立派な音響担当に成長したというエピソード。それこそ「人」を大事にしてきた結果。年齢問わず人と真摯に向き合い、育てあっていける、まだお若いのに(35歳)、できたお父さんだな〜! と改めて感心しました。
大学時代には中国古代史を学んでいて、古代中国の思想家「老子」の言葉「道は一を生じ、一は二を生じ、三は万物を生じる。万物は陰を負いて陽を抱き、沖気以って和を為す」から「一二三(ひふみ)」という屋号をとったそうです。ウェブ制作という新しい技術を使って仕事をしながら、中国古代へと飛ぶことができる柔軟さがユニークです。末吉さんは、これからの新しくも懐かしい父親像をつくってくれるのではないかと期待します。
今後は、さらに肩の力を抜いて、生活と仕事と趣味をあえて分けずに、やりたいことを選択していく、そんな生き方をしたいとのこと。
森ノオトの記事もよく読んでくださっていて、ご自分の周囲にいるお母さんたちを有機的につなげる活動をこれからやっていきたいと企んでいるそうです。大人も子どもも暮らしやすい地域づくり、同世代、ご近所同士で、ぜひ協力して一緒にやっていきたいですね! と、編集長キタハラも交えて盛り上がりました。
次回の麻生.TVは、新百合ヶ丘の隣の五月台から生中継されます。この日、5月3日はゴールデンウィークということもあり、プロレスラーの方の協力を得て本物のリングを用意しての「ふれあいフェスタ」。リングを舞台にさまざまな催しがおこなわれるそうです。もちろん放送もリングの上から!
森ノオトエリアからは少しはずれますが、気になる方は足を伸ばしてみてくださいね。
川崎市麻生区の地域情報番組「麻生.TV」
毎月1回第1日曜日16:00〜
地域のイベントや活動やお店をUstreamで生放送しています。
MCに興味のある方など、放送現場に遊びにいっちゃいましょう!
生活マガジン
「森ノオト」
月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる
森のなかま募集中!