森ノオト編集会議ってこんな感じ
毎回朝から始まる編集会議。この日は、編集部ライターだけでなく、森のなかま(NPO会員)の方も参加できる「オープン編集会議」で、16人ほどが集まりました。テーマの「カレー」についてはカレーランチをしながら話すことに。
まずは連絡事項を終え、毎月行う「おもしろかった記事」のシェアの時間には、、11月の「森ノオト10周年特集」に意見が殺到しました。「発表! 森ノオト10年の殿堂入り記事ランキング」やライター仲間のインタビュー記事「森ノオトを奏でる人たち」の話題で盛り上がります。
実際にインタビューを受けた南部聡子さんや山田麻子さん、インタビューをした宇都宮南海子さんも出席していて、インタビューされる側に立った感想や取材の裏話も聞けました。そして、高校教員でもある南部聡子さんの「記事を読んだかつての教え子から“誇りに思う”というメールが届いてうれしかった」という言葉に一同胸が熱くなりました。
そんな中、森ノハナレで毎週ヨガを教えているライターの新楽津矢子さんの目には涙が。ふと見れば、隣席の新ライター村上亜希枝さんまでもらい泣き。それを見てみんな笑っていましたが、森ノオトや森ノオトに関わる一人ひとりが、この10年積み重ねてきたこと、そしてその思いが誰かの心に届いて、人を動かしているって素敵なことだなとまたもや胸が熱く。
その後も、今後の取材についての話し合いをしていると、なにやら大皿とステンレスの寸胴鍋が到着。コンロからなんともいい香りが漂ってきました。給食室から漂うカレーの香りをかぎつけて、心を躍らせた子ども時代がよみがえります。
1月22日は「カレーの日」ですが、その由来は給食です。社団法人全国学校栄養士協議会の呼びかけで、1982年1月22日に全国の小中学校で一斉にカレー給食が出されたことから制定されたそうです。
「なるほど、それでこんな時期にカレー特集なのね!」と思われたみなさま、ごめんなさい。
カレー特集はカレーの日にちなんだわけではないのです。
森ノオトのライターは毎年開かれる「森ノオトライター養成講座」を受講しています。私も受講した2019年の講座では、初の試みとして、講座の最終回に受講生みんなで特集を考えました。いろいろとアイデアを出し合った結果「食は万人を魅了する」「大人も子どもも大好き。和・洋・エスニックと多彩」「どの家庭にも我が家の味がある」「器のことやシミの落とし方に至るまで、カレーって守備範囲が広い!」と盛り上がり、新ライターで決めた特集が「カレー」だったというわけです。
みんなが持ち寄ったカレーのお供
メインのカレーは、以前森ノオトでもご紹介した「タイガー☆の酵素玄米カレー」。酵素玄米の上に鉄板で焼かれた目玉焼きとたっぷりの野菜を乗せ、クリーミーなルーをかけていただきます。大きめにカットされた季節の野菜は、香ばしく焼かれうまみいっぱい。ココナッツミルクたっぷりのエスニックなルーや酵素玄米と相まって、どんどんスプーンが進みます。
さて、みんなが持ち寄ったカレーのお供はというと、飲み物に人気が集まりました。
9カ月の赤ちゃんと共に参加した本田真弓さんは、フェアトレードでオーガニックな商品を扱う第3世界ショップの「ジンジャーチャイパック」を使い、黒糖で甘味をつけたチャイを持ってきました。ミルク感たっぷりでパックとは思えない深い味わい。
なんと戦前に、ひいひいおじいさんが仕事でインドを行き来していたという藤本エリさんは、代々お家に伝わるミルクティに、はちみつを加えた「はちみつジンジャーミルクティ」を持参。
CTCと呼ばれる丸まった茶葉を使い、お湯で煮出してしょうがを加え、最後にミルクを加えるとのこと。まさに本場のチャイのレシピですね。
千葉から参加の村上亜希枝さんはノンカフェインの「ルイボスチャイ」のティーバックがお土産です。
カレーの時にラッシーをよく飲むという宇都宮南海子さんは、カレーにリンゴを入れるのが定番なのでと「100%のリンゴジュース」。もう一つは、安定剤・香料・着色料・乳化剤無添加の「川場のむヨーグルト」。飲むヨーグルトは濃厚であと引く美味しさでした。
梶田亜由美さんは、森ノオウチの近所、社会福祉法人グリーンが営むアンテナショップ「とうり」のドライフルーツ「浜なしのチップス」を持参。口の中でほどけるような食感と濃厚な甘みは我が家でも4歳の息子の大好物。カレーのお口直しにもぴったりです。
北原まどかさんも同じく「とうり」の「ドライオニオン」にオリーブオイルとお醤油を加えたタレを持ってきました。カレーにかけて味の変化を楽しむのも良し。野菜だけにかけるも良し。凝縮した旨味で更にカレーが進みます。
そして、遠藤千里さんは、なんとカレーを持参!「これから記事を書く小麦粉無しのアレルギー対応カレーを試食してみてほしい」と不安そうに出されたカレー。これがとっても美味しいんです。レシピも紹介するそうですので、詳しくはぜひ遠藤さんの記事をご覧下さい。
森ノオトのイベントの常連、そして森のなかまとしてボランティアスタッフでいつも支えてくれる谷幸子さんは「カレーと言えばこれでしょ」と北部市場で購入したらっきょうを持ってきてくださいました。まろやかな酸味の上品な味わいで、間違いなしのカレーのお供です。
あおばを食べる収穫祭のステージでステキに司会を務めてくれた森のなかまの塚原敬子さんは、手羽中のローストを作ってきてくださいました。塩コショウ、マスタードとオリーブオイルをかけて焼くだけと、簡単なのに満足感のある一品。食べ盛りの男子二人のお母さんでもある塚原さんのお宅では、ロースターが大活躍だそうです。
山田麻子さんは、ランチ不参加にも関わらず「白菜とリンゴのサラダ」を置いていってくれました。「あり合わせのものでささっと作った」そうですが、さすが料理教室を開いていただけあってさっぱりしたと味わいはどんなカレーにも好相性間違い無しです。
私が持参したのは、玉ねぎのすりおろしとはちみつを加えて作った「コールスローサラダ」。日持ちするので、我が家の定番常備菜なのですが、日が経つとザワークラウトのように自然の酸味と共にまろやかさが増して味の変化を楽しめます。
森ノオウチの持ち寄り畑を管理する梅原昭子さんは、「勝手に生えてきた」というパクチーを積んできてくれました。この時期にも関わらず柔らかくて香りもよく、ベストマッチでした。
10月に福岡へと転居した森ノオトライターの坂本カオルさんはドーンと立派な明太子を送ってくれました。まろやかな塩みとぎゅっとくる旨味。意外や意外、カレーに合うんです。
家カレーを残さず食べきる
我が家の定番家カレーは、料理雑誌の仕事で出会ったキーマカレーです。玉ねぎ6個を飴色に炒め、ひき肉とスパイス、ピーマン、トマトの水煮缶を使います。子どもが生まれる前は、自家製ハバネロを入れてかなりの辛口にしていました。冷凍できるので大鍋で作りますが、鍋はさらえずあえて少し残します。そこにお水とコンソメを足してカレースープにするのも楽しみのひとつなのです。精進料理の最後のお茶漬けをヒントにした我が家流のエコです(笑)。
さて、みんなはどんな風に家カレーを楽しんでいるのでしょうか。
「野菜を揚げるのは手間だけど、美味しいので作ってしまう」と語る梶田亜由美さんの家カレーは『暮らしの手帖』掲載のケンタロウの揚げ野菜を使ったカレーだそうです。
「カレーは夫がつくる」という北原まどかさんのお家では、子どもと大人別々のカレーが登場するそうです。大人用は骨つきのチキンとスパイスのペースとを使うのが定番とのこと。
塚原敬子さんは、「ルーを2種類使うのが我が家流。豚にするかシーフードにするかなども、カレーの時は子どもと決める」そうです。そして残ったカレーはロースターで焼きカレーに。チーズなど乗せて焼けば、食べ盛りの子どもに受けること間違い無しですね。
谷幸子さんの家カレーは、ご主人の好みで昔からあるカレールーを使ったごく普通のカレーだそうですが、関西出身のご主人が卵の黄身を乗せると聞いて場が騒然。
私は両親が関西出身なので、子どもの頃同じように卵を乗せていました。父親はそこにウスターソースまでかけていました。「カレーにかけるのはソースか醤油かって話、あったよね~」などとワイワイ。久しぶりに昔ながらの日本のカレーに卵を乗せて食べたくなりました。
さらに谷さんのお宅ではお子さんが小さな頃、余ったカレーにご飯を混ぜてライスコロッケにしていたそうです。これはいいアイデア。
ひいひいおじいさんが本場インドからミルクティのレシピを持ち帰った藤本エリさんのお宅には、カレーのレシピも伝わっているのかと思い聞いてみると、「カレーはごく普通(笑)」とのことでした。藤本家もまた日本のカレーを愛していたんですね。
さて、こんな風にカレーの話も盛り上がった森ノオトの編集会議はいかがでしたか?
カレーが食べたくなりましたか?家カレーの際は、ぜひ残さずきれいに食べきってくださいね。
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※今回ケータリングしたカレー
タイガー☆
住所 神奈川県横浜市青葉区田奈町78-2
TEL 045-981-6582
定休日 日曜日(不定休あり)・祝日
営業時間
ランチ:月~土 12:00~15:00(L.O.14:00)
ディナー:水~土 18:00~21:00(L.O.20:30)
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