「捨てるとつくるを楽しくつなぐ」 6/26-28はお宝探しに森ノハナレへおいでませ
「捨てるのは忍びないので、何かに生かしてもらえたら」ーー。そんなメッセージとともに、日々AppliQuéの工房に布や手芸用品が届きます。
これらを必要とする人に届けよう!と、リサイクルファブリックマーケット「初夏のめぐる布市@森ノハナレ」を開催することになりました。

NPO法人森ノオトが、アップサイクル布ブランド「AppliQué」を立ち上げたのは2017年。当初は、タンスにしまいこまれた布や布製品など、廃棄されるはずのものを回収して、デザインを施し、新たに価値を高めてアップサイクル品として販売しよう、その作り手として地域の子育て中の女性たちが趣味を生かしながら集える場を作れたら、そんな思いで、スタートしました。

 

当初、使っていないシーツ、あまり袖を通さなかった服、布小物を作った残りのハギレ……などを想定していたものの、実際に布の寄付を呼びかけてみると、ほぼ新品のような、購入した状態で袋に入った布、さらに値札がついたままのもの、一部使用してあるもののハギレとはとても呼べない大量の布などが届くようになりました。

さらに、一緒に糸やリボン、ファスナー、刺繍糸などが箱に詰められていることも多く、時には、ハサミやミシンが届くことも。手芸用品のありとあらゆるものがAppliQuéの工房に集まるようになりました。

 

送られて来る布や手芸用品は、とてもきれいに梱包されてるものがほとんど。その様子を見るだけで、送り主がどれだけお裁縫が好きで、布を大切にされてきたのかがわかる。

 

最近では、送られてくる布の量に製品づくりが追いつかず、布はたまる一方で、ミシン作業の場所は布に埋め尽くされてしまいました。森ノハナレと工房のある建屋は木造の古い建物なので、布を仮置きしていた2Fの作業部屋の床が抜けないかと本気で心配になってきました。

 

そんな状況のなかで、昨年末から今年初めにかけ、事務局スタッフと工房スタッフが膝を突き合わせて今後のAppliQuéの方針を検討する会議の時間を持ちました。その時に、あらためてAppliQuéの方針として「ものの一生が美しくめぐる社会をつくる」というビジョン(理想)と、「捨てるとつくるを楽しくつなぐ」というミッション(使命)を立てました。

AppliQuéはブランドとして2年間動かしてきましたが、どういう方向が良いのか、初めてのことだらけで手探り状態だったため、結果的には、今、あらためてビジョンとミッションをみんなで決め直す、というタイミングは私たちにとってのベストだったのかもしれません。

 

このビジョンとミッションを立てた途端に、「この布や副資材を必要とする人へ届ける橋渡しをしよう」「楽しくおしゃれに布や副資材を循環させよう」という方向へとみんなの気持ちが一つになり、そこからはものすごい速さで新しいプロジェクトが動き出しました。

 

3月末に、とある団体との共催で寄付された布や副資材を販売するマーケットを開催することになりました。チラシが刷り上がり、さあこれから配ろう!という頃になって、新型コロナウイルスが蔓延し始め、世間がざわざわ。イベントどころではなく、このチラシを一枚も配ることなく延期の決断をしました。

 

結局世にでることがなかったチラシ。スタッフみんなのお気に入り。やっと今回、日の目を浴びることに。

 

3月から5月までの3カ月間の自粛期間を経て、新しい生活様式に変わってきた今、大きな会場でイベントを開催するのは密集・密接・密着が避けられず難しいけれど、今回の「初夏のめぐる布市」は森ノハナレを使いプライベートな空間で、人数をぐっとおさえてやってみようということになり、今回初めてのイベントとして開催をすることになりました。

 

初夏のめぐる布市@森ノハナレ

 

今回は、6月26日から3日間、時間を区切り、完全予約制にしたプライベートマーケットです。

 

告知を開始した途端、想像以上の早さで申し込みが入り、期待に応えられる会場作りをせねばと、スタッフも気合が入ります。

 

ウェルカムドリンクならぬ、ウェルカム布詰め放題。チケットがわりのあずま袋にお好きな布をたっぷり詰め込んで。

 

これまでは製品を発表する場でしたが、初めて布の状態での販売!ということで、埋もれかけていた山積みの布を全部引っ張り出し、その中から販売用を選び出し値付けをしました。

森ノハナレという限られた空間なので、今回はスタッフ選りすぐりの布のみが並んでいます。

 

「最近はどこの手芸屋さんに行っても、同じようなプリント布ばかりで面白みがないけど、ここに集まってくる布は今手芸屋さんには並んでいないようなものがたくさんある」とスタッフ。店頭ではなかなか見かけないような布もたくさん集まってくるのが面白いところ!

 

布はチェックやドット、ボタニカルなど探しやすいよう柄別に展示。ナチュラル系の定番のほか、ビンテージやワールドなど、面白い布があるのでおすすめ。当日はスタッフが常駐しているので、おしゃべりしつつお宝探しを!

 

リネンやリバティ生地などの人気素材もお得な価格で大放出。

 

レースなどロール状のものは、必要分だけ計り売りをしたり、欲しい方はロールのまま購入できます。

ボタンや小物なども好きなものを袋に詰め放題で、格安で購入できるシステムです。

 

まだ整理がしきれず写真がないが、リボン、紐、羊毛や革、バッグを作るときの持ち手のパーツ、裁縫用の木製のものさしや糸切りバサミ、編み針、縫い針など手芸道具も。


 

並べるだけでも美しい縫い糸。全く未使用のものからほんの少しだけ使ったものなど、まだまだ現役で使えるものばかり。

 

まだ仕分けが終わっておらず、ダンボールの中には、何に使うかわからない素材や海外の値札がついたままの繊細な材料や小道具など、どこに分類すれば良いのかわからないようなものもたくさんあり、蚤の市のお宝探しのようです。

 

AppliQuéのエコバッグや子ども服など、商品も並ぶ。

 

かつて自分が必要だったように、誰かにとって必要なものだからと、そんな思いで、簡単に捨ててしまうという選択ではなく、分別し、わざわざ送料をかけてまで送ってくださった大切な布やものたちが、また新たな使い手に出会え生き返る、そんなモノや思いが交錯する場所になったらいいなと願っています。

 

今回は、3名ずつの入れ替え制。ゆったりのんびり、スタッフと会話しつつ、相談しつつ、選ぶ時間も楽しんでくださいね。

手芸屋さんとはまた違った新たな出会いが待っています。

すでに予約でかなり埋まってきているので空きはわずかです。ご希望の方、お早めに。

Information

※全回満席となりましたので、申し込みの受付は終了しました。

【日時】 

6月26日(金)~28日(日) 

10:00-11:30/11:30-13:00/13:00~14:30 

1枠(1時間半)に3人限定の予約制です。 

申し込みフォームから、希望の時間帯をお選びください。

【会場】

森ノハナレ(横浜市青葉区鴨志田町818-3)

東急田園都市線・青葉台駅よりバス10分、バス停より徒歩3分
アクセスの詳細はこちらから

*駐車場は数に限りがあるので、必ず予約の際にお知らせください。

 

【入場料】 

500円(前払い。お申し込み後、お支払いの詳細をご連絡します) 

*コーヒーのドリンクサービス 

*ミニあずま袋を入場券としてプレゼント 

*ハギレ詰め放題(ミニあずま袋に入るだけ)のウェルカムギフト付き

 

【申し込みフォーム】https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe4UMob_yu4OnB_45pC27UFRREuORRkVHspyEIACpDbbIkM8w/viewform 

 

【主催・問い合わせ】
NPO法人森ノオト AppliQué事業部 

event@morinooto.jp 

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この記事を書いた人
齋藤由美子ファクトリー事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小6女子の母。
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