いきなりですが、質問でーす!
昨年11月の「あおばを食べる収穫祭」でキッチンカーのスープを食べてほっこり♪したひと〜っ!
リポーター小池がおもわず「は〜いっ!!」と率先して手を挙げてしまいたくなるくらい、おいしいスープを販売していたのが、「まほうのすうぷ屋」の村井公恵さん。
収穫祭では、材料に寺家町のアグロスつちの里の大橋さんの野菜が使われていて、行列ができる人気ぶりでした。
そのスープを楽しみにしていた大橋さんでしたが、収穫祭に駆けつけた頃には残念ながら完売していました。小池のところに「残念……」と肩を落としながらやって来た大橋さんの姿が今でも印象に残っています。
小池がいただいたオニオングラタンスープは、大橋さんの玉ねぎの甘みの引き出し方が絶妙で、いまでも舌の記憶に残っています。
村井さんはふだん、「ジミー」と呼ぶキュートな相棒=キッチンカーに乗り、主に都内で移動販売をしています。
小池がその移動販売の様子を取材させてもらった場所は中目黒(東京都目黒区)でした。村井さんは目黒川の緑橋脇で毎週木曜日販売しています。
他にも、代々木、大井町、神宮前など、曜日ごとに場所を変えて販売中です。
村井さんが社会人デビューをした時の職業は、意外にも歯科衛生士だったそうです。しかし「雇われるのではなく、自分で何かやりたい!」と飲食の道を進むことに決めたのは26歳の時でした。
レストランのウエイトレスからスタートし、その後フレンチレストランで調理の現場に入るようになり、そしてステーキレストランの料理長を任されるまでになります。
ところが、そこで満足する村井さんではありませんでした。
料理の次は「パンも作れるようになりたい」と料理長の座を捨ててベーカリーで修業(!)をはじめるのです。どうしても働きたいベーカリーがあざみ野にあり、念願かなって採用が決まったのを機に、今でも住んでいる青葉区に引っ越してくることになりました。
ベーカリーでの修業を続ける傍ら、キッチンカーでの移動販売をいよいよスタートします。2008年、36歳の時でした。
週1回から始めて、順調に出店場所を増やして1年後には週5日の移動販売ができるようになり、ついに一本立ちすることになりました。しかし……
「最初の2、3年はなかなか売れなくて、心が何度も折れそうになったの」
今では当時のことを笑顔で話す村井さんですが、せっかく作ったごはんを泣く泣く廃棄するしかないこともあったそうで、そのご苦労は計り知れません。
たしかに移動販売は定着するのに時間がかかるため、そこであきらめていく同業者も多いそうです。それでも負けずに何年も続けた村井さんの底力は、仲間の間でも定評がありました。
中目黒で木曜日に一緒に出店している方は「村井さんはここで一番の稼ぎ頭なんだよ!」と教えてくれました。
そして村井さんが移動販売を始めて6年が経ちました。
「始めは限られた範囲でできることをするのが楽しかったけれど、今は限られたことしかできないのがもどかしい」と言います。
キッチンカーという限られたスペースの中でできることは、必然的に限られてしまいます。
もともとご自分のお店を持ちたい夢があった村井さんが移動販売を選んだのは、資金がかからないことと、お店を出すまでの広告になると考えていたそうです。
もしかしたら、そろそろ夢のお店を出してもよい時期なのかもしれません。
どんなお店を出したいのか聞いてみると、「何か食べたいなぁ……と思った時に、選んでもらえるようなごはん屋さん!」と教えてくれました。
ベーカリーでの勤務を機に青葉区の住民となってから、青葉区がとても好きだという村井さん。そのためお店も青葉区で持ちたいと思っています。なんと、すでに青葉区の飲食店組合に加入しているとか!
村井さんがお店をオープンした時には、ぜひ森ノオトで紹介したいと思います♪ 今からその日が楽しみです。
【hitomi’s point】
小池と村井さんをつなげてくれたのは「あおばを食べる収穫祭」です。共通の知人が村井さんを紹介してくれて、出店をお願いすることになったのです。初めて会った小池のことを村井さんは「初めて会ったような気がしなかった」と言ってくれて、とてもうれしかったです。その後も交流は続いています。小池の働くコマデリは今春から移動販売を始めることになっており、村井さんにはいろいろ教えてもらっています。もはや師匠! 村井さん、今後もご指導よろしくお願いします!
※「まほうのすうぷ屋」は4月19日の小野路やまいちに出店します。この機会にぜひ村井さんのスープをお試しください。
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