地域の居場所探訪vol.1 川崎市武蔵新城「NAYA」編
コミュニティスペース、コミュニティカフェ、シェアキッチン、最近聞くようになったけど、どんなところ?普通のカフェと何が違うの?地域によっていろいろな使われ方をして、そこにくらす人の居場所になっているらしいこれらの場所を訪ねていくこの企画、第一回は川崎市武蔵新城の「NAYA」を訪れました。

私ごとですが、この春青葉区あざみ野のコミュニティ賃貸「榧日(ひび)」でコミュニティマネージャー業務をスタートしました。それに伴い、いろんな地域にあるこれらの場所に対する解像度を高め、仲間を広げていきたいと思い、この連載企画をスタートします。

 

まずは知っているようでよく分からないそれぞれの場所について説明します。

 

「コミュニティスペース」とはサークルや教室、ボランティア活動など、地域で活動場所を探している人が集い、交流や情報共有、作業を行うための場所のことです。

 

「コミュニティカフェ」は、食事やお茶を楽しめるだけでなく、地域交流やさまざまなイベントが行われる「人と人のつながりが生まれる場所」のことです。「コミュニティスペース」にカフェ機能がついたものと言えるでしょうか。

 

「シェアキッチン」は複数の人が共同で使い、保健所の営業許可があれば飲食店の営業や製造ができるキッチンのことです。キッチン付きシェアスペースのことを指すこともありますが、営業許可を取得していないと作ったものを販売することはできません。この連載では、営業許可が取得できるタイプのものをシェアキッチンとしてご紹介していきます。

 

 

武蔵新城駅から徒歩5分のコミュニティースペース「NAYA」

駅から徒歩5分に加え、公園も目の前という好立地。

◾️どんな場所?

JR南武線・武蔵新城駅北側に伸びた商店街の奥に、築100年の納屋をリノベーションした「NAYA」はあります。青い壁が印象的な建物は、キッチンやモニター・プロジェクター・スクリーン・wi-fiなども完備されています。秘密基地のようなロフトがあったり、ボルダリングウォールがあったり、ほどよくコンパクトな空間はさまざまな使い方が出来そうです。2016年にオープンして2026年に10年目を迎えます。

夏はプールあそびもできる庭があり、室内にはモニターやプロジェクターもあるので、会議から子ども連れの集まりまで幅広く対応できる

 

築100年の納屋を改装しただけあって、立派な梁が目を引く天井。ロフト部分はプロジェクターやソファーがあって映画などを楽しむこともできる秘密基地のような空間になっている

クライミングウォールがあり、1階からロフトに上がることもできる。大人も子どももワクワクする空間

◾️開いている人

この場所運営しているのは、「NPO法人みどりなくらし」です。理事長の堀由夏(ほりゆか)さん、副理事長の本江弘子(ほんごうひろこ)さん、事務局長の田端恭子(たばたきょうこ)さんに話を伺いました。

 

NPO法人みどりなくらしは、忙しくても自分らしくありたい、子どもを大切に育みながら社会とも心地よくつながっていたい、そんな思いを持つ親子が集う川崎市の団体です。

 

次世代を担う子どもたちに、みどりあふれる地球を残すために、今のくらしから、無理はせず身の丈に合わせて半歩だけでも踏み出すくらしを目指しています。NAYAはみどりなくらしの事務所も兼ねていて、物件のオーナーが建物を有効活用したいと考えていたところに活動拠点を探していた、この場所が誕生しました。NAYAはみどりなくらしにとって活動の拠点でもあり、地域の人の「やりたい」を応援する場でもあります。

左から田端恭子さん、堀由夏さん、本江ひろ子さん。笑顔が印象的な三人がNAYAについて丁寧に語ってくれました

◾️NAYAに集う人々
みどりなくらしでは毎週水曜日の午前中に「みどりなひろば」という親子ひろばを開いています。NAYAから見えるところに公園があって、親子で外遊びをした後に、NAYAで着替えて休憩してから帰ったりもできます。他にも「ゆる親カフェ」や「作って食べよう」という親子向けの行事食や伝統食を伝えるワークショップなどを行っています。

 

定期利用として、刺し子の教室や子ども向けのお菓子教室などに利用されている他、不定期でマルシェや野菜販売などのイベントも行っています。1時間単位で貸し切り利用ができるので、仲間同士の集まりなどにも利用されています。庭があるので、夏場は子ども用プールを出して遊ぶこともできます。まさに地域の人の「やりたい」が実現でき、しかも用途が自由なことが魅力です。

 

◾️NAYAをやっていてよかったと思うところ。地域で果たしている役割

毎週水曜日に親子ひろばを開催してきて、子どもが成長してひろばを卒業した人から「水曜日に灯りがついている(のを見る)だけで安心する」と言われたことがありました。それを聞いて、堀さんは「NAYAを続けてきて良かった」と感じたそうです。地域の親子にとってNAYAは心のよりどころとなっています。

黒板やチラシ配架用のラックなど、地域情報もたくさん。この街の盛り上がりを感じさせてくれます

◾️苦労していること、運営面での課題

オーナーの希望により、大々的な宣伝は控えていて口コミによる利用がほとんどです。そのため、定期利用が増えないのが悩み。とは必ず面談することにより、利用時のトラブルを未然に防いでいます。貸し切り利用の際は片付けまで利用者に任せていますが、おもちゃの破損があった以外これまでに大きなトラブルはないそうです。

 

◾️NAYAが目指すもの、なりたい未来

「地域の人が安心して利用でき、“ここにこの人がいる”から安心できると思ってもらいたい」とは語ります。そのためにも「いつもオープンしていて、誰かが何かしらしている」場所を目指したいそうです。「場所の使い方も限定せず、いろんな活動の芽を育んでいきたいし、異年齢がゆるく交流できる場になってくれれば。上の子が下の子を面倒見たり、下の子が上の子の姿をみて憧れたり。そんな循環が子どもの可能性を広げると思うので、そんな場を目指したい」と田端さんも語ってくれました。

 

 

最後に

堀さんは取材後、をいろいろ紹介してくれました。NAYAは親子むけの居場所としてスタートしていますが、「暮らしの保健室」や、「保健室となり文庫」「新城サカバー」など、武蔵新城にはさまざまな世代に向けての居場所があり、地域のいろんな人がつながることのできるコミュニティ作りの工夫があふれていました。

これは地域を盛り上げたいという志を持つ人が多く集っていて、それぞれが横につながりさらに大きな力を生み出しているからのようです。武蔵新城という場所の持つ勢いと温かさに思わず胸が熱くなる取材となりました。みなさまにも一度訪れてほしいです。

Information

コミュニティスペース NAYA enjoy space

HP: https://midorina.org/naya.html

住所:神奈川県川崎市中原区上新城2-6-20

 

NPO法人みどりなくらし

https://midorina.org/index.html

 

団体名・店名:NPO法人みどりなくらし

名前:理事長 堀由夏様 副理事長 本江弘子様 事務局長 田端恭子様

メールアドレス:home@midorina.org

 

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この記事を書いた人
坪井陽子スタッフ/ライター
横浜市戸塚区出身、森ノオトの記事にあこがれて青葉区に移住。20数年の会社員生活を経て、2024年から森ノオトに参加。地域や人に興味があり、なんにでも首を突っ込みたがる良くも悪くもおせっかい。4児の母。
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