川崎市でも、「かわさきそだち」という市内で生産された農産物があり、そのなかでも代表格といえる多摩川梨があります。地元生産者の方たちの自信作が出品される「川崎市 梨・ぶどう品評会」。8月末におこなわれたイベントの様子をお伝えします。
(text、photo:山田あさか)
川崎市農業技術支援センターで開催される「川崎市 梨・ぶどう品評会」は、今年で48回目を迎えます。
地元生産者の方の出品物を購入できるため、毎年楽しみにしている人が多いイベントなんです。私も品評会の会場のすぐ近くで育ったため、実家の晩夏の楽しみとして、今でも家族で買いに来ています。
この日もたくさんの人たちが、川崎市農業技術支援センターに来場しました。
川崎市農業技術支援センターは、川崎市の北西部に広がる多摩丘陵にある多摩自然遊歩道のコース内にあります。
多摩自然遊歩道とは、小田急読売ランド駅から、JR南武線稲田堤駅・京王線京王稲田堤駅までの約4.2kmのコース。
遊歩道に沿う緑地には、クヌギやコナラを主体とした雑木林があり、昆虫や鳥のさえずりを聞いたり、野の花を眺めたりと、四季の変化に富んだ自然を楽しむことができます。
そして、川崎市農業技術支援センターに隣接する「さくら公園」には、さまざまな桜が植栽されています。農業技術支援センターに向かう上り坂には、ソメイヨシノの並木道があり、春には桜の名所としてにぎわいます。
我が家の娘も小学校に入学する時は、ピカピカのランドセルを背負って、この桜のアーチの下で記念写真を撮りました。
面積約2haの敷地の中に果樹園、果樹見本園、ガラス温室(花き・野菜・育苗室)、熱帯果樹温室などがあります。
※園内の一部試験場と熱帯果樹温室は安全管理上の理由により立ち入りができません。
園内に入って中央に噴水池があり、その周りには季節の花々の花壇とベンチがあります。天気のいい日はベンチでお弁当を食べたり、のんびりと過ごす人の姿が見られます。
そして管理棟には、トイレや休憩室、そして3階の展望室があり、晴れた日には東京方面まで遠く見渡すことができます。
そして、川崎市農業技術支援センターでは、季節の収穫物が不定期に販売されます。直売のため、鮮度抜群の農産物を購入することができ人気です。
詳細は電話・メールで問い合わせください。
さて「梨・ぶどう品評会」についてレポートします。
梨は豊水を中心に101点、ぶどうは巨峰など11点の計112点が出品されました。
それぞれの大きさ、揃い、糖度、病害虫の有無などについて比較審査がおこなわれ、優秀賞、優良賞、特別賞などが決まり、札が付けられました。
今年の出来は、天候不順の難しい条件の中、適切な管理をし、その後、夏に晴天が続き暑い日が多かったため、甘みが濃く大きく育ったといいます。
一般観覧では、たくさんの来場者が、受賞した出品物を熱心に眺めていました。そして、観覧後の即売会も、多くの市民が整理券を手に長蛇の列になっていました。
我が家もそうですが、毎年、この品評会を楽しみにしている方の多さが伺えます。
直売は大盛況のうちに完売となってしまいました。
買って帰った、大きな大きな梨。
とっても甘くみずみずしく、子どもたちは奪い合いようにパクパク食べてしまいました。
これからのシーズン、多摩自然遊歩道には小沢城跡や古伝が残る古寺もあるので、付近の神社を訪ねながら、川崎市農業技術センターへ遊びに行ってはいかがでしょう? 運がよければ園内で栽培された農作物の即売に出会えるかも?!
川崎市 経済労働局農業振興センター 農業技術支援センター
〒214−0006 川崎市多摩区菅仙谷3-17-1
電話 044-945-0153
開所時間
4月-8月 9:30-16:30
9月-3月 9:30-16:00
休所日
毎週月曜日(月曜日祝日の場合は開所し、翌平日が休所日)
年末年始(12月29日-1月3日)
入所・駐車料 無料
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