2017年の今、私たちの暮らす横浜市やお隣・川崎市も、まさに超高齢化社会の真っ只中。単身高齢者の受け皿となった市営団地は、孤独死や生活困窮、介護、これからの世の中が直面するたくさんの問題をはらんだ場所です。映画の舞台は、川崎市宮前区野川にある市営団地。ゴミ屋敷状態の家に暮らす人、近所の高齢者の世話を焼く人、手足が不自由な人、目が見えなくて介護が必要な人……様々な事情を抱えながらも、たくましく暮らす人々の日常があります。映画の中では「孤独死」という過酷な現実も描かれます。
一人暮らしの孤独の中で、生と死を身近に感じながらも、歌や踊りや笑いのある日々。その映画によって切り取られた現実が、何故だか胸を打ちます。
上映後の感想が不思議なほど分かれるのも本作品の特徴。
「孤独に胸が詰まりそうになった」と言う人。「人間のたくましさ、どんな状況でも笑える強さ」を感じた人。笑った人、泣いた人。観る人の立場によって、こんなにも感じ方が違うのでしょうか?
ぜひ、もっと多くの人と感想を共有してみたいと、今回の自主上映会が企画されました。
また、『桜の樹の下』は団地の映画でもあります。高度経済成長期に大型団地がたくさん建った森ノオトエリアには、まさに同じ問題に直面している団地がたくさんあるはず。
今回上映会をおこなう会場の「すすき野地域ケアプラザ」の近隣には、すすき野団地、虹ヶ丘団地、あざみ野団地と、団地集中エリアでもあります。超少子高齢化でコミュニティの弱体化がささやかれる、そんな団地の未来も見据えつつ、地域の人と一緒に『桜の樹の下』を観て、そしてちょっと将来について考えてほしいと思います。
監督は、これがデビュー作となった、なんと20代の若き女性、田中圭さん。いったい、田中監督がなぜ高齢者のドキュメンタリー作品を撮るに至ったかなど、聞いてみたいことがいっぱい! ということで、今回は、監督トークも企画しました。今作品は、2015年の山形国際ドキュメンタリー映画祭正式出品作品として話題を呼び、我らが森ノオトの北原まどか編集長とも山形で本映画を観て、監督にたくさんの質問を浴びせたとか……ということで、今回は、クロストークが実現しそう! ぜひご期待ください。
『桜の樹の下』公式ホームページ
?http://www.sakuranokinoshita.com/
開催日:2017年1月25日(水)
★会場1:すすき野地域ケアプラザ
http://www.wakatake-swc.jp/susukino.html
(1) 10:00- 第1回上映
◆11:40-12:30 監督トークショー
田中圭監督×北原まどかさん(NPO法人 森ノオト理事長)クロストーク
(2) 12:40- 第2回上映
★会場2:アートフォーラムあざみ野セミナールーム1・2
http://www.women.city.yokohama.jp/find-from-c/c-kita/accessmap/
◆18:30-19:00 監督トークショー
(3)19:00- 第3回上映
料金:800円
定員:(1)(2)70人、(3)60人
お申込:1)ご希望の上映回番号、2) 監督トーク参加希望、3)参加人数を明記の上メール又はFAXでお申込みください。
E-mail:net-aoba@nifty.com
FAX 045-508-9474
電話080-4160-1526
主催:映画を観る会
*駐車場はありません。公共機関をご利用ください。
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