超高齢化社会の団地ライフ、悲喜こもごも! 1月25日『桜の樹の下』上映会
映画『桜の樹の下』の舞台は、川崎市宮前区野川の市営団地。高度経済成長期には、若い世代で賑わった市営団地は、今は単身高齢者の受け皿となっています。日常という名の人生劇場(終盤編)を赤裸々に綴った本作品。淡々と暮らす人の姿が、観る人に「これでもか!」と現実を突きつけます。1月25日(水)にあざみ野で上映会が開催されます。

2017年の今、私たちの暮らす横浜市やお隣・川崎市も、まさに超高齢化社会の真っ只中。単身高齢者の受け皿となった市営団地は、孤独死や生活困窮、介護、これからの世の中が直面するたくさんの問題をはらんだ場所です。映画の舞台は、川崎市宮前区野川にある市営団地。ゴミ屋敷状態の家に暮らす人、近所の高齢者の世話を焼く人、手足が不自由な人、目が見えなくて介護が必要な人……様々な事情を抱えながらも、たくましく暮らす人々の日常があります。映画の中では「孤独死」という過酷な現実も描かれます。
一人暮らしの孤独の中で、生と死を身近に感じながらも、歌や踊りや笑いのある日々。その映画によって切り取られた現実が、何故だか胸を打ちます。

山形国際ドキュメンタリー映画際2015の初上映での田中監督(中央。撮影:北原まどか)

上映後の感想が不思議なほど分かれるのも本作品の特徴。
「孤独に胸が詰まりそうになった」と言う人。「人間のたくましさ、どんな状況でも笑える強さ」を感じた人。笑った人、泣いた人。観る人の立場によって、こんなにも感じ方が違うのでしょうか?
ぜひ、もっと多くの人と感想を共有してみたいと、今回の自主上映会が企画されました。

映画『桜の樹の下』チラシより

また、『桜の樹の下』は団地の映画でもあります。高度経済成長期に大型団地がたくさん建った森ノオトエリアには、まさに同じ問題に直面している団地がたくさんあるはず。
今回上映会をおこなう会場の「すすき野地域ケアプラザ」の近隣には、すすき野団地、虹ヶ丘団地、あざみ野団地と、団地集中エリアでもあります。超少子高齢化でコミュニティの弱体化がささやかれる、そんな団地の未来も見据えつつ、地域の人と一緒に『桜の樹の下』を観て、そしてちょっと将来について考えてほしいと思います。

監督は、これがデビュー作となった、なんと20代の若き女性、田中圭さん。いったい、田中監督がなぜ高齢者のドキュメンタリー作品を撮るに至ったかなど、聞いてみたいことがいっぱい! ということで、今回は、監督トークも企画しました。今作品は、2015年の山形国際ドキュメンタリー映画祭正式出品作品として話題を呼び、我らが森ノオトの北原まどか編集長とも山形で本映画を観て、監督にたくさんの質問を浴びせたとか……ということで、今回は、クロストークが実現しそう! ぜひご期待ください。

映画『桜の樹の下』チラシ裏面より

Information

『桜の樹の下』公式ホームページ

?http://www.sakuranokinoshita.com/

開催日:2017年1月25日(水)

★会場1:すすき野地域ケアプラザ

http://www.wakatake-swc.jp/susukino.html

(1) 1000- 第1回上映

1140-1230 監督トークショー

田中圭監督×北原まどかさん(NPO法人 森ノオト理事長)クロストーク

(2) 1240- 第2回上映

★会場2:アートフォーラムあざみ野セミナールーム1・2

http://www.women.city.yokohama.jp/find-from-c/c-kita/accessmap/

1830-1900 監督トークショー

(3)1900- 第3回上映

料金:800

定員:(1)(2)70人、(3)60

お申込:1)ご希望の上映回番号、2) 監督トーク参加希望、3)参加人数を明記の上メール又はFAXでお申込みください。

E-mailnet-aoba@nifty.com

FAX 045-508-9474

電話080-4160-1526

主催:映画を観る会

*駐車場はありません。公共機関をご利用ください。

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この記事を書いた人
青木真紀ライター卒業生
横浜市青葉区育ち。フリーランスのグラフィックデザイナーとして活躍していたが、森ノオトの北原、梅原とともに市民電力会社「たまプラーザぶんぶん電力」を立ち上げ、うっかり取締役デザイン室長に。2015年より横浜市会議員を経て、母親、生活者目線の政治を等身大で展開中。
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