ある日、読みたい絵本があったようで、絵本棚の前でウロウロと探し物をしている弟くんがいました。
どの本だろう??
母は、思いつく絵本を差しだしてみましたが、
「ちがうちがう」
と首を振り振り、弟くんは答えます。
結局見つけることもできずに、しょんぼりと他の遊びを始めました。
うまく答えてあげられなくて、母である私もいっしょにがっかり……。
そしてまた数日後、同じ場面が。
弟くんから出されるヒントは、同じです。
くまちゃんが、ごっくんごっくんする絵本! ……くまちゃんが出てくる絵本って、意外と多いのです。
うーん、やっぱり、わからない……。
一緒に困ってしまった母でしたが、その時、美味しそうなおかゆが冷めるのを待つくまちゃんの絵が、ハッと浮かびました。きっとこれ!
ごっくん、ごっくんとはちょっと違うのですが、おいしそうなおかゆから彼なりに膨らませた、想像の絵本の続き。
渡してみたら、大正解です。とってもうれしそうな笑顔の弟くんがいました。
こどもの笑顔は、育児中の母にはかけがえのないプレゼント! ですよね。
『3びきのくま』は、森の中で仲良く暮らす、でっかいおおくま、ちゅうくらいのくま、ちいさなごくまのお話。
3びきのおうちには、3びきそれぞれのサイズのおわんとスプーンがあって、いすがあって、ベットがあって、とっても素敵な暮らしぶりです。
ある日のこと、熱々のおかゆをおわんによそったくまたちは、おかゆをそのままに、しばし森へ散歩に行くことにしました。
そこへ、キャンディという女の子がやってきて、おかゆを食べあらし、いす、ベット、つぎつぎに自分の好き放題に、試していきますが……。
弟くんの朝の食卓で、熱々のごはんやお汁を置いて、ちょっと待っててね、ということが時々あります。
弟くんは、起きてすぐに「おなかすいた!」となるタイプの男の子。
炊きたてのご飯はとてもおいしいけれど、彼にはちょっと熱過ぎる。そんなある日の場面から、この絵本のことを思い出したのでしょうか?
彼に自分サイズのリュックサックを渡した時も、お店でお箸を選んでもらった時も、弟くんの喜び具合は最上のものでした。
1年生のお兄ちゃんがいることで、なおさら、「自分の!」へのあこがれが強まっているのもあるでしょう。
でも、2,3歳くらいの子こそ、「自分の」があることで、家族の一員として感じられて、とってもうれしく誇らしいんでしょうね。
3歳のお誕生日も、自分が主役で、とってもうれしい笑顔の弟くんがいました。
大好きな数字の3をケーキに描いて、ろうそくも3本!
これから、ますますいろんなことができるようになる、眩しい3歳の1年がスタートしました!
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