(text:平本奈央子)
夏休みも終盤、暑さも少し和らぎ、子どもと一緒に外遊びがしやすくなってきました。
ここ最近、いたるところで見かける葛(くず)の生い茂った光景。あまりに威勢がよく、公園の塀や歩道などにまでどんどん這って、押し寄せてくる葛の葉。それを見る度に、「これで何かできないかな?」と考えずにはいられませんでした。
ということで、蔦を使ったリース作りに挑戦してみようと思います!
葛は、秋の七草の一つです。つた性の植物で、“夏の暑い一日に1メートル伸びる”と言われるほど、繁殖力が高いのが特徴です。蔦(茎)は繊維をとることで葛布になり、根っこは葛粉の原料になります。葛の根っこを原料にした「葛根湯」は、風邪に効く漢方薬として有名ですね。葉っぱの部分は、動物の餌にもなります。我が子が通う幼稚園にいる羊も喜んで食べます! このように食用、薬用、織物などに使われる万能植物なのです。
手の届く所の蔦を引っ張ると、どこまでも繋がっているような感覚がします。
根元までは到底たどり着けそうにないので、適当な所で切ります。
蔦が太いもの、細いものと様々ですが、私は太めの物を選んでとりました。
この後、蚊の襲来に会いやむなく退散。後の作業は家ですることにします。
乾燥する前にどんどん丸めていきます。葛の蔦は、かなり丈夫で弾力もあるので、途中で切れたり折れたりすることもありませんでした。自分の希望の大きさの輪をつくりどんどんからげていくと、あっという間にリースが出来上がります!
葛の蔦には細かな毛がびっしりはえています。途中、少し手がかゆくなったので軍手をはめました。名前のわからない虫も何匹かいたりしたので、やはり軍手着用がおすすめ。
このまま秋、冬と乾燥を続けると、完璧なリースの土台の完成です。
秋になったら、拾った木の実をつけたり、冬にはクリスマス飾りをつけたり、楽しみは広がります。
今年のクリスマスリースは、夏の今から準備した手作りの土台でつくるのもいいですね。
ぜひぜひ、身近な植物で楽しんでみてください!
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