この日は、下から3枚目の田んぼの代かきと、上から2枚目の田んぼの除草をしました。
最近では参加者も増え、作業にも慣れてきて、代かき班、草取り班というように、手分けして作業ができるように。
土にふれる楽しさに魅せられた家族が、皆、自分たちが来られる範囲で参加しています。
今まで見ず知らずの他人同士だった人たちが、豊かな自然の中で一緒に汗をかき、一つになる。
「幸せだなあ……」と、木村さんがつぶやいていました。
共同体。コモンズ。
その言葉の意味を知るのは、もうしばらく先かもしれませんが。
稲の回りには、コナギという草がふわふわまとわりついています。
これを「コチョコチョ」とくすぐるようにかき混ぜると、水草のように水面に浮いてきます。
このタイミングを逃してしまうと、雑草の根っこが稲にからまりついて、草取りしづらくなるばかりでなく、稲の成長を妨げてしまいます。
稲の種は苗代で成長して苗になります。しかしそこから米が成るためには、30センチ四方の間隔が必要で、大きな田んぼに移植しなければなりません。
そのため、苗取りをしなければならないのですが、一度根を伸ばした苗をとる際、根が切れたりして、少し弱ってしまいます。
「稲が引っ越しする田んぼの土が固いままだと、まだ弱い根がしっかり土に張るのが難しい。だから、固い土をとろとろにやわらかくしてあげなければ」
と、木村さん。
ともかく上から15cmくらいの深さまでをやわらかくするのがコツ、とのことで、皆、一生懸命土を掻いていました。
代かき前の田んぼは、子どもたちが泥んこになって遊べる最後のチャンス!
「子どもたち、田んぼに入って土をかき回してね」
大人たちが声をかけ、おそるおそる田んぼに入る赤ちゃん、子どもたち。
初めての泥の感触は、どんな風に体に刻まれるのでしょうか。
まっすぐ、等間隔に植えるためには、皆で息を合わせる必要があります。
これがまた、気持ちいいの何のって!
みんなで虫を探したり、桑の実を食べたり、野いちごを摘んだり。
自然の恵みがここにはたくさんあります。
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