布合わせに愛を込めて 森ノファクトリーがスタートします!
森ノオトのファクトリーが始動しました! しみがついたり、サイズアウトしたりした洋服たちがクローゼットに眠っていませんか? 思い入れのある洋服やハギレたちを、愛情込めてオリジルなアイテムに生まれ変わらせます。知恵とセンスと手間をかけた、モノづくりをお楽しみください。

 

ファクトリープロジェクトの手始めは、ミシンワークショップ。手づくりの布小物や洋服のブランドnu:uを主宰する国島智子さん(青葉区)を講師に招き、6月に2回の講座を開きました。参加メンバーは森ノオトのリポーターたち。このワークショップの告知をするなり、当初の6人の枠がたちまち埋まり、急きょ回数を増やし、アートフォーラムあざみ野・生活工房で開催しました。

 

これほど、布しごとへの潜在的な欲求が高かったとは! と正直驚くほど。参加者から話を聞いてみると、ものづくりの好きな女性たちが多いこと。子育てや仕事に忙しい毎日の中で「ミシンをしたいけれど、その時間がとれなかった」という声がたくさん聞かれました。

 

国島さん(左)に教わり、中学校の家庭科の授業以来久しぶりにミシンに向かった東海林更央莉さん。「これを機に立ち上がりました!」

 

大盛況となったミシンワークショップ。当日はどんな展開だったのでしょうか。

初回のお題は「古布を使ってお弁当包みをつくろう!」です。参加者がそれぞれ、自宅であたためていた布モノを持ち寄りました。

 

子どものワンピースやお父さんのシャツなど、さまざまな古布はまるで宝の山

 

まずは、布合わせから。

「この柄どう使おうかなー」「ここは無地を入れたいよね」

「この布、かわいいけどどうしたの?」

メンバー同士で大盛り上がり。思い入れのある古布をどう生かすか、国島さんにアドバイスをもらいながら、思い切り頭を悩ませていました。

 

十数年ねかしていた大切なスカートを、満を持して投入した大西香織さん。この生地をメインに柄合わせを楽しんだ

 

布の組み合わせを考える表情は真剣そのもの

 

2時間という制限があるなかで、終盤は時間との戦い。普段はおっとりした印象のメンバーが、小さな赤ちゃんをおんぶしながら、わき目もふらずにミシンをダダダダッダーっとかける意外な一面も垣間見えました。

 

ミシンやアイロンに並んで向き合う様子はまさにファクトリーのよう

 

完成したお弁当包みは、それぞれの布合わせの個性が出た一点モノばかり。洋服や布製品としての役目を終えた布たちが、新たな命を吹き込まれてよみがえりました。

 

家族の洋服や布巾を使った山川紋さん(右)。ながたに睦子さんは、生成りのシーツがベースに

 

他のメンバーと古布をとりかえっこしながら、作り手のカラーが出た作品が出来上がった

 

実はこのワークショップは、子育て中の女性たちのエコな仕事づくりに取り組むプロジェクトの一環です。

 

森ノオトにかかわる女性たちの多くは、都心へ働きに出ずに地域で子育てすることに軸足をおいた暮らしを選んでいます。そんななかでも、「地域で自分らしく働くこと」を模索している方が多くいます。

 

私自身、2年前に出産するまでは満員電車で都心に通勤する日々を送っていました。産後、これからの生き方を考えるなかで、生活と仕事がかい離しないような生活を望みました。このプロジェクトをとおして、子育てを犠牲にせず、自分たちのアイデアや企画を生かせる、新しい仕事や働き方をつくろうとしています。

 

地域で子育て中のお母さんたちによるエコな仕事をつくりたい。そんな思いでスタートした森ノオトファクトリー。環境活動団体への活動助成をおこなうセブン-イレブン記念財団の助成を受け、3年計画で事業化を目指します。

 

今年は、11月23日のあおばを食べる収穫祭にて、ファクトリーチームで商品開発、制作したアイテムを販売します。

 

また、森ノオトでは今後、ファクトリーチームのメンバーを募集します。詳しくは、森ノオウチ内に工房を立ち上げてから、ご案内いたしますので、お待ちください。

 

今後のワークショップでつくる作品のサンプル。4種類の布を組み合わせてお弁当包みに

 

Information

このイベントはセブン-イレブン記念財団の助成を受けて実施しています。

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この記事を書いた人
梶田亜由美ライター
2016年から森ノオト事務局に加わり、AppliQuéの立ち上げに携わる。産休、育休を経て復帰し、森ノオトやAppliQuéの広報、編集業務を担当。富山出身の元新聞記者。素朴な自然と本のある場所が好き。一男一女の母。
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