【8/1(日)開催!】親子で学ぶ「情報の海の泳ぎ方」下村健一さん講演会
だれもが気軽に情報発信できるようになった現代社会では、出どころのわからない情報や、フェイクニュースも含めた玉石混交の情報があふれています。小学校の国語の教科書でメディアリテラシーについて執筆しているジャーナリストの下村健一さんを招き、主にスマホデビュー世代(小学校高学年〜)の親子で一緒に「情報の海の泳ぎ方」を学びます。

森ノオト読者の皆さん、最近、家族で一緒にテレビのニュースを見たことはありますか?

新聞記事の中から、気になるトピックを取り上げ、家族で話題にすることはありますか?

 

日本新聞協会が発表した、202010月現在の新聞の発行部数は、35,091,944部で、1世帯あたり0.61部。2007年までは52,028,671部と、1世帯あたり1部以上の新聞を読んでいましたが、この13年での新聞購読率の低下は著しく、それだけ私たちの情報の入手の仕方は大きく変わっていると言えます。この間、インターネットやSNSの普及が急拡大したことと、無関係ではなさそうです。

 

私自身がスマートフォンを持つようになったのは、2010年のことです。iPhoneを入手してから、写真撮影、SNSへの投稿やコメント、家計簿、辞書や翻訳、健康管理、メールチェック、友人との連絡、最近では健康管理や、お買い物もスマホの決済で……と、日に何度もスマホを手に取り、生活のあらゆることに使うようになっています。昔はテレビを囲んで家族団らんするのが当たり前だったのに、今ではニュースもスマホのアプリでさくっと見出しを眺めて、気になるタイトルだけはクリックして中身を読んだり、SNSに流れてくる情報をサーフィンするように読み漁るようになりました。自分の気になる情報だけ見ることはまずいのではないかと危機感を抱き、せめて朝7:00NHKニュースだけは家族でみようとテレビをつけ、昨年から新聞の購読を再開しました。

 

夏休みの1日、親子で日本大通りに出向き、学び語る体験はいかが

 

私の長女は現在中学1年生。12歳の誕生日を迎えた今年1月に、待望のスマホを手に入れました。小学校時代の友人との連絡や、中学校の部活のやりとりなど、家にいる時には常にスマホを片手に持ち、何らかのやりとりをしています。

同じ年頃の子を持つ友人とは、「子どもとスマホ」を話題にすることも増えました。

「動画サイトばっかり見ている」

「友達とLINEでトラブルがあったようで、心配……

「時間制限をしているんだけど、親子ゲンカが絶えなくて」

子どもがスマホに依存しないか、ネットでトラブルに巻き込まれないか、心配や不安を抱えている親が多いことに気づきます。

 

子ども専用のスマホを持たせることで、家庭の中で11台の情報端末を持つことになり、子どもがどのような情報にふれているのかを、親が把握することができません。今、SNSやインターネットのニュースサイトを見ていると、真偽の定かではない情報が混ざっていたり、刺激的な見出しでクリックを誘うような画像が記事にポップアップされたりと、情報発信を仕事にしている私ですら惑わされることもあるのに、子どもが同じように情報の海に投げ出されたら、迷ったり、騙されてしまうことがあるのではないかと、心配しています。

 

会場のニュースパークはみなとみらい線日本大通り駅直結。巨大な輪転機が出迎えてくれる

 

森ノオトでは2017年度から、情報発信をしている人たちの学びの場「ローカルメディアミーティング」や、情報発信者が自らの行動指針をつくるためのワークショップツール「ローカルメディアコンパス」を作ってきました。これまで私たちが出会ってきた情報発信者は、情報の海の中で起こっていることに対して、少なからず課題意識を持ち、自ら情報の真偽を確かめたり、発信する時には裏をとる、地域の複雑な人間関係に配慮するなどの経験を重ねてきています。時にフェイクニュースや、人を傷つけたり迷わせる内容にぶつかることの多い情報の海を、どのように泳ぐのか。メディアを運営する船頭たちとの学びも必要ですが、一方で、情報の受け取り手、つまり、これからスマホを手に取り自らインターネットの海で泳ぎ出そうとしている青少年たちにも、情報の海をわたるコンパスを持って欲しい、と感じています。

今、私たち親世代が置かれている状況は、無免許運転がひしめきあっている情報の道路の中で、わかる範囲の信号や道路標識をなんとか読み解きながら、どうにか事故に遭遇しないようにおそるおそる道をわたっているような状態ではないでしょうか。

せめて、子どもたちには、安全に情報の道をわたってほしい。できれば一緒に、情報の交通整理をしながら、大切なわが子が事故に遭わないように環境をととのえたい。安全に道をわたることができたら、行動範囲が広がり、たくさんの未知の世界に出会え、その子の可能性が広がります。

スマホを持ち始めたわが子の姿をみて、私は切なる願いを抱いています。どうか事故に遭いませんように、傷つきませんように。そして情報の持つ無限大の力を活用して、自由におおらかに彼女の可能性を広げて翔けますように。

 

下村健一さん。TBS報道局アナウンサーを15年務めた後、フリーキャスター10年。2010-2012年、内閣審議官として政府の情報発信に従事。東京大学、慶應義塾大学、関西大学などで教鞭を取り、現在白鴎大学特任教授。現役若手メディア人の勉強会の場として令和メディア研究所を創設、主宰している

 

森ノオトでは、202181日に、小学校5年生の国語の教科書『想像力のスイッチを入れよう』の執筆者で、ジャーナリストの下村健一さんをお迎えし、「親子で学ぶ「情報の海の泳ぎ方」下村健一さん講演会」を開催します。『10代からの情報キャッチボール入門 使えるメディア・リテラシー』(岩波書店)、『想像力のスイッチを入れよう』(講談社)、『窓をひろげて考えよう 体験!メディアリテラシー』(かもがわ出版)、『マンガでわかる 世の中の「ウソ」から身を守る 情報との正しい接し方』(Gakken)など、青少年が読みやすい著作多数。特に、教科書でも紹介されている「情報を受け取るための四つのギモン」は、大人が情報を読む時にもおおいに参考になるキャッチフレーズです。

「まだわからないよね?」

「事実かな、印象かな?」

「他の見方もないかな?」

「何がかくれているかな?」

今回は、このほかにも、情報を発信する時の「四つのジモン」にもふれていただこうと考えています。

 

ニュースパーク館長の尾高泉さん。2019年の企画展『地域の編集』で森ノオトをご紹介いただいて以来の縁

 

会場は、日本の新聞発祥の地でもある横浜で、日本新聞協会が運営する「ニュースパーク(日本新聞博物館)」です。館内では、日本の新聞がどのような歴史変遷をたどってきたのか、ジャーナリズムの役割や、新聞記者の仕事、桃太郎を例にした情報のスポットライトの当て方、横浜市内の小学生向けに新聞を作ってみるワークショップなど、親子で楽しめる展示が満載です。講演会当日は、展企画展「伝える、寄り添う、守る――『3・11』から10年」や、「東京五輪・パラリンピック報道展 幻の一九四〇東京五輪からTOKYO2020まで」の最中です。まさにその時、コロナ禍でスポーツの祭典がどのように報じられているのか、リアルタイムで感じることのできる機会になるかもしれません。

 

ニュースパークでの打ち合わせの様子。中央奥が講師の下村健一さん。現在、森ノオトとニュースパーク、下村さんとで、内容を綿密に企画中!

 

内閣府が20212月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、青少年(満10歳~満17歳)の95.8%がインターネットを利用していると回答、平均利用時間は1日に約205分で、前年比で約23分も増加しています。利用内容として多いのは動画の視聴が85.7%、次いでゲーム79.9%、コミュニケーションが72.0%と続き、スマホでニュースを読むのは36.4%にとどまります。スマホは確実に青少年の娯楽や人間関係に欠かせないものになっていることがわかります。

 

下村さんの講演を親子で聞き、さらに親子でニュースパーク見学ツアーに出かけて「想像力のスイッチ」を探りに行き、親子で最近のニュース事例をもとにワークショップをやる、そんな豪華3本立てのプログラムを企画しています。

この講座をきっかけに、ぜひ家族で、情報とのつきあい方のヒントを得て、日常会話や家族団らんにニュースを取り入れながら、世界とつながる、世界をひろげていただければ幸いです。

 

当日は下村さんのご著書も販売予定。子どもに伝わる本は、大人にこそわかりやすい!

Information

親子で学ぶ「情報の海の泳ぎ方」下村健一さん講演会

講師:下村健一さん

http://shimomuraken1.com/

内容:

・下村健一さん講演会

・ニュースパーク見学ツアー

・親子メディアリテラシーワークショップ

日時:

202181日(日)10:0013:00(受付9:45

会場:

ニュースパーク(日本新聞博物館)

横浜市中区日本大通11 横浜情報文化センター2F

みなとみらい線「日本大通り駅」3番情文センター口直結

JR・横浜市営地下鉄「関内駅」から徒歩10

https://newspark.jp/

対象者:

小学校高学年~中学生とその保護者(親子でご参加ください)

参加費:

親子3人まで3,000円(ニュースパーク入館料込み、大人2名の場合は3,500円)

親子参加1組につき1,000円でオンライン配信あり!(申し込みフォームで「オンライン」を選んでください)
オンライン参加の方への配信は、前半の下村健一さん講演部分となります。当日9:50よりZoom入室可、配信終了は最大で10:30を予定しています。

※現地参加の方は、必ず、マスク、検温、手指消毒をしたうえでご参加ください。会場内での飲食はできません。当日会場でも検温と消毒のご協力をお願いいたします。
※当日37.5℃以上の発熱のある方は参加をご遠慮ください。当日の不参加の場合はオンライン配信をご案内いたします。

申し込み方法:

以下のサイトよりお申し込みください。

https://oyako-media.peatix.com/

主催:

NPO法人森ノオト(ローカルメディアデザイン事業部)

http://localmedia.morinooto.jp/

お問い合わせ:

[email protected]

本事業は「子どもゆめ基金助成活動」です。
本事業内でイベントの様子を撮影し、助成報告書やレポートに掲載いたしますことをあらかじめご了承ください。

北原 まどか
この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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