春からスタートしたこの本づくり。3回のワークショップ、取材、編集、校正、デザイン等の工程を経て、現在は最終段階の念校に入りました。表紙のデザインやカバーストーリー、そして校正の最終チェックをおこないつつ、印刷資金の調達のためにクラウドファンディングプロジェクトに取り組んでいます。
クラウドファンディングの仕組みについては、前回の記事でお伝えした通り。寄付型、購入型、金融型と、主に3つのタイプにわかれるクラウドファンディングですが、今回私たちが取り組んでいるのは「購入型」。出資者へのリターンとして、支援金額に応じた金銭以外の商品やサービスを提供するのが特徴です。このリターンのデザインは、ある意味、編集チームのウデのみせどころ。検討、交渉を重ねた結果、いままでたまプラーザで築いてきたネットワークをフルに生かしつつ、たまプラーザの新たな魅力をお届けすることのできる企画となりました。
今日はその一つをご紹介。1,000シード(円)から100,000シード(円)まで設定したプレゼントの中でもおすすめなのが、30,000シード(円)のご支援です。主なリターン(プレゼント)は、本づくりのレシピ+完成本10冊+【A】本づくりワークショップへの参加、もしくは【B】プライベートランチツアーのどちらかをお選びいただくもの。
【A】については本づくりノウハウを詰め込んだワークショップを開催し、無料ご招待いたします。【B】は、たまプラーザというまちに興味を持ってくださった方向けのプライベートランチツアーを企画しました。地域情報紙『ひろたりあん通信』(青葉区全域をカバーする新聞取扱店「廣田新聞店」が発行する地域情報紙)の編集長であり、地域の古い写真を掲載した「わが街今昔」シリーズや「地名推理ファイル」の連載が大人気の歴史探偵高丸さんこと宮澤高広さんのナビゲートによる「たまプラ今昔」レクチャーを開催し、古い写真や映像を見ながら今と昔のたまプラの姿を学びます。更に、AR(拡張現実)技術を用いて、タブレットや携帯電話をかざすと過去の町並みを再現できる街歩きアプリを開発した千葉恭弘さんにもお越しいただき、その使い方の説明を受けた後、実際にたまプラーザの今昔を体感しながらまち歩きします。そして最後はお楽しみ! たまプラーザで予約のとれない名店として知られる「子ぐま」でお好み焼きランチ、ティータイムを経て、たまプラーザスイーツをお土産にしてプログラム終了。とても盛りだくさんな内容で、たまプラに初めて訪れる方も、お住まいの方、何度も訪れている方も、楽しめる企画となっております。
この本は、たまプラーザを初めて知る方にまちの魅力をご紹介するのに最適なツール。ステキに暮らす魅力的な人はどのまちにもいると思いますが、その魅力的な人たちを「まちの財産」として発信することは地域メディアの役割だと感じています。
この本には、地元の著名人や雑誌などによく見かける有名店はもちろん、メディアではなかなかお目にかかれない「まちを支える人々」が数多く登場します。例えば、自宅で長年子育て支援を続けている方、ラジオ局や地域新聞の記者など縁の下の力持ち、実はたまプラーザから生まれたスポーツのヒーロー、戦前からたまプラーザにお住まいで往時のまちを語る古老など、地元住民がライターとして参加しているからこそ光を当てられる方々が本を彩ります。
そして、この本を通じて、たくさんの方にたまプラの魅力を発信できるリターンを心がけ、みなさんにご支援と情報共有とご支援協力のお願いをしています。
私たちの動きはFacebookやメールだけでなく、まちを歩き回り、イベントに顔を出しては参加を呼びかける、いわゆる地上戦を通して拡散をお願いしています。記者で参加してくださった方も、ぜひこの本を多くの方に知ってもらいたい、世に送り出したいというお気持ちから、積極的に「チラシ、あのお店に置いてもらったわよ」とか、「掲示板に貼るお願いをしたよ」と、どんどん拡散のアイデアを広げてくださり、編集チームだけでなく作り手一丸となって炎天下のなか、時には雨に打たれながらも、商店会や本に登場するお店を回ってチラシの掲示を頼んでまわりました。
また9月6日(土)には、シェアリーカフェ(都筑区中川)で開催された「とりのめ ありのめ横浜北部ひと・まち文化フォーラム」で、同じ横浜北部で様々なまちづくりに取り組んでいる20グループのみなさんに『たまプラーザの100人』プロジェクトとクラウドファンディングについてプレゼンしてきました。それぞれの取り組み、思いを共有するからこそ広がる活動。本づくりのプロセスが共感を呼び、「私たちの地域でも、地元の本をつくりたい!」と横展開できる可能性を示すことができるかが、このクラウドファンディングの成否のカギだと感じています。
プロジェクト終了まで残すところ約2週間。クラウドファンディングが始まった頃は暑くて仕方なかったのが、もう秋のさわやかな気候。時はあっという間に過ぎていきます。このプロジェクト、興味がある! どんな結末を迎えるの?! と今思った皆様。プロジェクトのウェブサイトでは、週3回の頻度で活動報告をアップしています。「関わってみたい!」気持ちで、チームの一員になれます。ぜひご支援をお願いいたします。
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