著者:真弓定夫
出版社:地湧社
発売日:1987年2月
価格:1260円
もう、森ノオトですっかりお馴染みになった真弓定夫先生。人間本来が生きるべき姿を、小児科医の臨床に基づく知見から、時に厳しく、温かくアドバイスくださる姿勢に、自然育児派のお母さんたちの絶大な支持を得ています。
本書は1987年に書かれたものですが、今でも決して色あせることなく、長く大切に読み継がれています。今から20年以上も前に、食品添加物や白砂糖の怖さ、合成洗剤の環境への影響や、子どもの低体温といった現象までいち早く指摘。そのうえで、人間が本来食べるべきもの、何を着たらいいのか、どんな生活を送ればいいのか、具体的に書いてあります。
「土地と季節と年齢ということを、いつも念頭において、しかも生きもの、腐るものの全体を食べていれば、それだけで十分なはずです。そこにあまり栄養学的な知識を持ち込まない方がよいのです。」
と、真弓先生はおっしゃいます。本当に大切な生き方の基本さえ押さえていれば、余計な情報や知識に振り回されることもないのです。
本書の最大の特徴に、子どもの気になる症状とその対処法について、医者の立場から適切に書かれていることがあります。発熱した時でも、安心な熱と危険な熱をいかに見分けるのか。下痢になったらお腹にさわってみて弾力があるかどうかを確かめる。子ども自身が一生懸命治そうとしている時に、無理に薬の力で止めることなく、見守る力が親に求められているのではないでしょうか。真弓先生はただ「薬を出さない・注射をしない」のではなく、子どもたちの治る力を信じて、その子の全体を診る診療をされていることがとてもよくわかります。
小児科医の視点から、水、大気、土、火について述べた『自然流生活のすすめ』、こどもの主食は水と言い、ごはん食の大切さや、牛乳神話への警鐘を鳴らすなど、今こそ知りたい食の大切さを説いた『自然流食育のすすめ』もおすすめです。
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