そんなイタリアンの名店が、センター北に新しくできたJA横浜の「クッキングサロン ハマッ子」で料理教室を開催、地産地消イタリアンの奥義を地域の主婦たちに伝授しました。
昨年センター北にオープンしたJA横浜都筑中川支店ビル。3階の「クッキングサロン ハマッ子」では、月に5〜10回もの料理教室を開催、地元の身近な農業を題材にしながら、プロのワザを日々の食卓に生かす機会が提供されています。
6月26日(火)の講師は我らが青葉区を代表するイタリアンの名店・藤が丘の「ナチュラーレ・ボーノ」のオーナー・植木真さん。「イタリア料理で地産地消」をテーマに、旬の野菜のフレッシュな美味しさを料理に生かす方法を話しました。
この日のメニューは4点。
・トウモロコシの冷製ポタージュ
・季節野菜のカポナータ(シチリア風)のセルクル
・ズッキーニとベーコンのクリームソース玄米リゾット・セミフレッド(イタリア風の氷菓子)
一流レストランのメニューを家庭でつくるとなると、どれほど高価な調味料をそろえなきゃいけないんだろう、と思いがちですが、レシピを見てちょっとびっくり。
トウモロコシの冷製ポタージュの材料は、トウモロコシと塩だけ!!!
トウモロコシの実を包丁でこそげて、かぶるくらいの水に塩を入れてさっと茹で、熱いうちにミキサーにかけてピューレするだけのシンプル調理で、砂糖もクリームも一切入っていないのに、さわやかな甘みが口いっぱいに広がります。
「ゼラチンで固めれば甘いスイーツのようになり、お子さんのおやつにもなるんですよ」と植木さん。
「イタリア料理は素材の味を引き出す料理なので、どんな食材を集めてこられるかが勝負なんです。だからうちは地場野菜にこだわっています。朝採れの野菜をその日のうちに調理すると、驚くほど美味しい」
朝採れの新鮮野菜に魅せられた植木さんは、10年来、直接10数件の農場に足を運びながら、年間300種類もの野菜を取り入れています。それぞれ農家の方が独自に磨いた農法や季節との付き合い方、土づくりなどを知り学び、「少量多品目の都市農業を元気にしたい」という強い情熱でお店を運営しています。ナチュラーレ・ボーノは「横浜野菜を伝えるメディア」の役割も果たしていると言えますね。
「トウモロコシは採った瞬間から糖分がデンプンに変化します。直売所で買ったらなるべく早く茹でる方がいいですよ。新鮮だと生で食べても甘いんです」
と、アドバイス。甘いトウモロコシの見分け方も教えてくれました。
カポナータもオリーブオイルと塩、ワインビネガー、三温糖、塩だけで味付け。
ズッキーニとベーコンのクリームソース玄米リゾットに至っては、ベーコンとパルメザンチーズの塩けだけで深い味わいです。
セミフレッドは卵黄と生クリーム、ナッツとドライフルーツ、フレッシュフルーツ、砂糖はたった50gだけ。
家庭にもある調味料で、普段からスーパーで買えるような日常の食材でプロの味をつくる秘訣は、「新鮮な、いい食材を手に入れること」と植木さんは断言します。
植木さんの説明と、ナチュラーレ・ボーノのシェフの実演を見た後は、参加者全員で調理実習。そしてみんなで食卓について「いただきます」。
参加者は「ポタージュにはお砂糖も何も入っていないのに、すっごく甘い!」「セミフレッド、これだけたくさんつくれてとてもクリーミーで濃厚なお味なのに、お砂糖がたった50gなんて……」と驚きを隠せない様子でした。
素材を揃えるところから料理が始まる! 地元を走り回って新鮮な食材を集めてくる人、即ち名シェフ!
森ノオトエリアでは、各地に直売所があって、マルシェも盛んです。つまり料理上手が多い街……かも。オーガニックの礎でもある地産地消。改めて地域の農を大切にすることの意味を学びました。
**INFORMATION**
「クッキングサロンハマッ子」
JA横浜 地域ふれあい課
TEL 045-942-2312(平日9:00〜16:00)
http://ja-yokohama.jp/oishii/cooking.html
<森ノオト ナチュラーレ・ボーノの紹介記事はコチラ>
http://wx25.wadax.ne.jp/~morinooto-jp/denennavi/tabearuki/vol9-1.html
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