子育て中、家庭だけに閉じこもらず、地域に出てさまざまな人とつながり活動する「街活かあさん」。「この街で、世代を超えてつながろう、はじめよう」をテーマに、街活実績のある4団体の主宰者によるトークセッション「横浜かあさん街活フォーラム」が、5月10日、アートフォーラムあざみ野で行われました。
食の仕事を始めたい人を支援すること、食を通じたコミュニティづくりを目指す「みんなのキッチン」代表の有澤つあ子さんが最初に活動紹介をしました。みんなのキッチンを始めたきっかけは、横浜北部エリアに食の資格をもっていたり、料理が好きで上手な女性がとても多く、活動拠点でもある都筑区は農家戸数が多く地産地消で恵まれている……と、みんなのキッチン立ち上げの動機を語りました。
「有限会社マザール」代表のあべみちこさんは起業して今春10年目。母親対象のモノ・コト・ヒトをつなげる場をつくっています。美と健康とオリジナリティを追求し口コミで広まるブランドづくりや、3.11以降放射能対策講演会の主催、インタビューやイベントなどを通じて集まる人同志の斜めのつながりをつくっているそうです。
「NPO法人街カフェ 大倉山ミエル」の鈴木智賀子さんは、元々転勤族で、横浜に戻った10年前、大倉山で「人と文化の地産地消」をテーマに活動し、2010年にコミュニティカフェを立ち上げました。今秋には商店街の空き店舗で商店会とおかあさんをつなぐ「コンシェルジュパーク」を立ち上げる予定です。
森ノオトでも紹介したNPO法人ハッピーマザーミュージックの鈴木美美子さん。乳幼児・親子専門のコンサートグループで、演奏者もお母さんたちが多いそうです。100組規模のコンサートでは、0〜2歳児を飽きさせない、耳だけでも目でも楽しませる工夫をほどこし、ほかにも20組規模の親子教室も開催しているそうです。
これまで数多くの女性起業家・「街活かあさん」を送り出してきたNPO法人ETIC(横浜ブランチ)の望月啓代さんがファシリテーターを務めました。
「街活かあさん」の活動がビジネスになっていくプロセスはさまざま。
「ボランティア団体としてコンサート活動しているうちに、それが仕事になっちゃうんだというケースもある」(鈴木美美子さん)
「公園遊び活動などボランティアで終わるのではなく、それを担う人にお金が回る仕組みはないのかなと常々考えていた」(鈴木智賀子さん)
「自分らしい仕事を追求していったら起業につながった」(あべみちこさん)
「こうした活動をつなげて“仕事を創造する“」という有澤さんの活動も含め、「キャリアウーマン、専業主婦、パートタイムの3つの選択肢しかなかったが、それ以外の“第4の働き方”が生まれ、地域で自分サイズの仕事をつくっていくのが新しいミッションとして生まれているのでは」と望月さん。
パネルディスカッションでは、拠点を持ちコミュニティをつくるうえでの留意点や、コミュニティビジネスの可能性に及びました。横浜市ではソーシャルビジネス、コミュニティビジネスの分野が活性化していて、横浜市によるさまざまな支援策も充実しているとのこと。男女共同参画センターや横浜市経済局の女性が担うコミュニティビジネスに関する様々な支援についてインフォメーションがありました。
午後は「みんなのキッチン」によるランチ会や、登壇者を囲んでの座談会が行われ、盛り上がった「かあさん街活フォーラム」。
森ノオトの活動もフォーラムでご紹介いただきました。わたしたちは「子育て世代」と「エコ」「地域」に特化して情報発信をおこなっており、ECO担当と自認しています。地域のなかの様々なコミュニティとつながっていき、女性や子ども、未来世代がイキイキと輝けるような地域社会をつくっていきたいと思っています。
□横浜かあさん街活フォーラム
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