今年10月中旬、キタハラは平塚市の住宅街にある農家さんを訪ねました。横浜は関内で「80km圏内の食べ物を80%以上使う」をコンセプトにしたカフェ食堂「80*80(ハチマルハチマル)」を経営し、地産地消推進のコンサルタントとして活躍する赤木徳顕さんと一緒です。
2005年のオープン当初から横浜方面に行けば通っていたカフェのオーナーと縁がつながったのは、昨年夏に森ノオトで上映会をおこなった『よみがえりのレシピ』のチラシを配りにいったこと。その日不在だった赤木さんは「この映画を上映する森ノオトとは志が同じだと思う!」とすぐに連絡をくださって、地産地消や地域づくりへの熱い思いを語り合ったのです。
その後、今年1月に「地産地消恵方巻き」の企画にお声がけいただき、森ノオトとコマデリのコラボ恵方巻きを150本販売したのは今年2月の節分のこと。まっすぐな瞳でグイグイッと引っ張る赤木さんに「食べる通信の神奈川版をつくりたいんだけど、協力してもらえないか」と声をかけられたら、赤子がいようがあおばを食べる収穫祭を控えていようが、首を縦に振らない理由はありません。地域に根ざした食から暮らしをつむぎ直したい。昔からの夢がかなう、願ってもないチャンスですから。
その日わたしたちが取材したのは、平塚市は大野地区でしか採れない幻のさつまいも「くりまさり」です。形は細長くうねっていて、収穫しづらいものの、栗より甘いほっくりした味わいは他にはない上品さで、ここ数年人気に火がついた平塚の名産品です。油切れがよいので、大学芋や芋けんぴなどに向いていて、さっそく購入して家で試してみたところ、確かにうまい! カリッとした表面に、ほっこりしたあまみとやわらかさがたまらず、箸が止まりませんでした。
『神奈川食べる通信』では、このくりまさりの魅力を徹底解説しています。苗づくりの達人農家さんの秘技や、くりまさりを美味しく食べるレシピ、気鋭の若手農業者・えと菜園の小島希世子さんインタビュー、『東北食べる通信』高橋博之編集長と『神奈川食べる通信』赤木徳顕編集長の熱血対談など、盛りだくさんです。
そもそも、赤木さんはなぜ『神奈川食べる通信』を創刊したのでしょうか。
これまで神奈川県の農業・漁業を見つめ、都市農業の課題と可能性を感じていた赤木さん。地域の人たちが地域の農業を支えるCSA(Community Supported Agriculture)という仕組みを神奈川でつくりたい、とかねてから考えていました。「神奈川をあなたの本当のふるさとに、というのが『神奈川食べる通信』のコンセプトです。地域の農業への愛着とサポートが、郷土愛のようなものを育むきっかけになるのではないかと」。それを情報誌という形で実現している『東北食べる通信』に共感し、晩夏に手を挙げて以降ものすごいスピード感で『神奈川食べる通信』の創刊にこぎつけたわけです。
『神奈川食べる通信』創刊号では、タブロイド版16ページの情報誌に、くりまさりと、くりまさりを使ったコンフィチュールがついて2,980円。隔月刊で、次号は三浦大根を特集する予定です。
キタハラも編集サポートの形でチームに入っています。今後、神奈川の「農と食」を巡る、様々な冒険が続いていきます。そして『神奈川食べる通信』から、どんなコミュニティが生み出されていくのか、特等席でワクワクしたいと思っています。
『神奈川食べる通信』の購読は、以下のページからお申し込みいただけます。
『神奈川食べる通信』
2014年11月17日発行
情報誌+食べ物付き 2,980円
問い合わせ先 Gohan&Cafe 80*80(ハチマルハチマル)
TEL 045-663-7056(日曜休、9:30AM?8:00PM)
神奈川県横浜市中区太田町2-28
生活マガジン
「森ノオト」
月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる
森のなかま募集中!