今年はみんなの詰め方を紹介!「森ノオセチ2015」
たべる
理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
北原まどか
2016/01/25
森ノオトのお正月の定番になった「森ノオセチ」。1人2品ずつ料理して、10家族でシェアするおせちが、大評判です。2015年の大晦日に持ち寄り、2016年の元旦にそれぞれが食べた「森ノオセチ2015」をレポートします。
森ノオトのリポーターでおせち料理をシェアする「森ノオセチ」も2015年末で3回目となりました。
2015年は10家族でおせち料理を持ち寄った。子どもたちの恒例行事にもなりつつある
2013年に、地域コミュニティをエコでつなぐアイデアの一つとして提案され、8家族でスタート。2014年には『朝日新聞』の全国版にも取り組みが紹介されました。単行本に登場したり、「今年もやるのならばわたしも混ぜてほしい」「販売してほしい」など、興味関心の声が多々届いた2015年。森ノオトでは、あくまでも「やり方を公開して、各地でそれぞれのオセチ仲間がひろがっていけば」という思いでいます。食べ物をシェアするので、日常的にともに活動し、信頼関係を築ける人たちと取り組んでほしいと思っています。
料理の由来とそれぞれのお味を紹介した2013年、 2014年には高山えりかさんの美しい写真で、全料理を紹介しました。そして2015年は、メンバーの個性あふれる盛り付けをご覧いただきますね。
見よ! この豪華絢爛なおせち
一の重は祝い肴。黒豆、数の子、田作り。
二の重は口取りといって、最初に出す甘いものや酢の物。
三の重は焼き物。
与(四)の重は、煮物。
五の重は控えと言われ、空の箱が用意されます。
現代では家族が少なくなったので、お重も二段から三段のものが多いのですが、さて、森のリポーターはいかに?
山田あさかさんのお重は、美しい金の蒔絵がついた朱のお重。深くて大きな二段重に、ぎっしりとおせちを詰め込んだ。篭や枡がいい具合に納まっている。松葉や南天の置き方が大胆だ。初参加のあさかさんは、松前漬けと昆布巻きを担当。特に昆布巻きはギュッと締まっていて美しいシェイプ
三ツ橋樹里子さんも大きくて深い二段重を持参。山形県庄内地方出身で、実家が農家の樹里子さんは、椎茸の陣笠焼きと、山形の郷土料理「棒鱈」に初チャレンジ。昨年まではお母様がつくってくれたそうだが、樹里子さんの棒鱈もとてもよく味が染み込んでいて美味しかった!
ながたに睦子さんは三段重。きんかんに一つずつ玉のついた串をさして可愛らしさが引き立つ。第三子が生まれて間もないのに、紅白かまぼこを切って、酢ばすをつくってきてくれた
森ノオトのデザイナーとしてセンスのよさを発揮する北海道出身の高山えりかさん。今回はふっくらつややかな黒豆と田作りを担当。北海道では年越しにおせちを食べるそうだ
小ぶりの三段重に家族三人分をきっちり納めた齋藤由美子さん。昨年「裏ごしが大変だった……」という栗きんとんに再チャレンジ。とてもていねいに濾されていてなめらかなお味だった! 島根出身の由美子さんのつくる赤貝煮は、飲んべえにはたまらないおつまみになる
清水朋子さんのお重は、白木の内側に朱の漆が塗ってあり、シンプルでセンスのよい佇まい。2014年に評判になり、2015年は2人のメンバーが同じお重で登場! 料理上手の朋子さんは牛肉の八幡巻きと菊花かぶをつくった。大きなかぶを細かく切る芸の細かさにみんなびっくり!
朋子さんとお揃いのお重は松山ちかこさん。お重は二段のみで、その他のものはタッパーに入れてお持ち帰り。自宅で美しく盛り付けたのかな。ちかこさんの担当は海老の艶煮と塩いくらを担当。一人ひとりに丁寧に小分けしてくれる心配りもちかこさん流
西香織さんは料理部のリーダーとして、毎年、お重の説明や葉らん、南天の用意など、みんなを引っ張ってくれる。今年は伊達巻となますをつくった香織さん。ナッツを和えたなますは大人気でリクエストが出るほどだ
小さなお重を二種類組み合わせ、きれいに盛り付けをした持田三貴子さん。くわい煮と金柑煮をつくってくれた。美しく切るのが難しいくわいはお見事の一言! 金柑は砂糖を入れず塩をひとつまみのみ、素材のよさを引き立たせた
最後に登場するのはわたくし、北原まどかのお重。いずれも実家の山形から持ってきたもので、祖父の会社の周年記念のお祝いで配られたもの。祝い肴も実家にあった塗りの皿に盛り付けた。山形では数の子と青豆を一緒に浸す。北部市場の北部三栄さんでよい数の子を分けていただき美味しくできた。山形のひょう干しは二年連続。「飾り付けが大胆」とみんなに言われた
リポーターそれぞれのお重と盛り付け、いかがでしたか。
今年の年末は、ぜひ皆さんも気の合うお仲間と2品でも3品でも持ち寄って、手づくりおせちはいかがでしょうか。その時には、ぜひ森ノオセチの盛り付けやメニューを参考にしていただければ幸いです。