たまプラパン教室minna 吉永麻衣子さんのキッチン
【リポーター養成講座受講生修了レポート:岩田夕蘭】料理家のおうちキッチンがどんな風なのか、プロの愛用している道具はどんなものなのか、気になったことはありませんか? 普段はなかなか見られない自宅キッチンでの様子を見ながら、料理家の素顔の魅力にせまりたいと思います。飾らなくても「かっこいい」! 今回は、たまプラーザ在住、『簡単もちもちスティックパン』『簡単もちふわドデカパン』が大人気の、吉永麻衣子先生です!
前日5分→朝10分で焼き立て!
夜に生地を仕込んで、朝、めん棒で伸ばしてカットして、トースターで焼くこと10分、出来上がり! それって本当にパンですか?! と聞きたくなってしまうくらい簡単。でも正真正銘のパンなのです。しかも手軽なだけじゃなく、モチモチの食感の中に小麦の素朴なおいしさが口いっぱいに広がるパン。それがスティックパンです。
スティックパンもドデカパンも、我が家の3人の子どもたちはみんな大好き! 焼くといつも大喜びしてくれて、あっという間に売り切れます。手づくりの焼き立てパンがある食卓、という夢を叶えてくれたのが吉永さんのパンでした。
「スティックパンは決してお洒落なパンじゃない。でも、大切な家族に安心して食べてもらえるもの。忙しいママたちでも、お米を炊くのと同じように、毎日無理なく焼いてもらえるようなパンを作りたかった」という吉永麻衣子さん。
現在、4歳と2歳の男の子のお母さんでもあります。
以前はかっこいいことが大好きで、教室で教えるのもお店のようなオシャレなパンが中心でしたが、子どもが生まれてから時間の余裕がなくなり、これまでの価値観が変わったそうです。時間をかけずに、安心できる素材でシンプルに、でも美味しさは損なわず……これまでの知識や経験の集大成として生まれたのがスティックパン。
そして同じ時期に、吉永さん自身も「飾らない等身大の自分でいく」というスタイルが確立されてきたようです。
現在、たまプラーザの自宅で、子連れでも通える「たまプラパン教室minna」を主宰するほか、外部でも積極的に講師を引き受けている吉永さん。4月からは、身近な場所でより気楽にパン作りを楽しめる「おうちパン講座」をスタートしました。
吉永さんのパン教室は、肩ひじを張らずにいられる心地よさがあります。先生も生徒も子連れで和気藹々としているということだけではなくて、「手づくりは一番だけど、忙しいときは市販のものだっていいよね!」とか「手抜きで美味しいものを作っちゃおう!」とか、大変な時には無理して頑張らなくていいんだよというメッセージを吉永さんから受け取って、ふっと息を抜けるからなのかもしれません。
「飾らなくても、十分おいしい!」を生み出した吉永さんが、大切な家族のために料理をするキッチンをぜひ見てみたい!
きっとスティックパン同様な魅力があるのではないかな……と想像しながら、楽しみに迎えた取材当日。3月なのに、真冬のような寒さの中、太陽みたいな温かいスマイルで迎えてくださいました!
(実は4月に新居に引っ越しをした吉永さん、お忙しい中、新居にも撮影のためにお邪魔して、二度も取材にご協力いただきました)
では、吉永さんのキッチンの写真、どどんとご紹介します!
お引越し後も最寄り駅は変わらず、たまプラーザ。古い家をリノベーションしたという新居のキッチン。こちらの素敵なタイルは、青葉区の「LEAD(リード)」が手がけたそうです。森ノオトの記事を見て素敵だなと思ってお店を訪れたとのこと!
新居2階にあるminna専用キッチンもリノベーション。窓から入る優しい陽射しに、木製のテーブルがしっくりと馴染んで、とても気持ちの良い空間でした!「たまプラパン教室minna」はこちらのキッチンで新たに生まれ変わります
キッチンにさりげなく置いてあった、現在育成中のリンゴ酵母。リンゴの皮と芯を使っています。なんてエコ! 吉永さんの自宅ではいつも何かの酵母が育っています。酵母の隣のタッパーは100均のもの。ドデカパンの仕込みにはこれが使いやすいのだとか
ドデカパン(フォカッチャ)焼き上がり直前。トースターはパン生地を焼くので、火加減が調整できて天板が広いものを愛用。エプロンはあざみ野のグランジャポンで購入した作家さんの作品。手に付けているのはなんと軍手! アツアツの焼きたてパンやオーブンを触るには、軍手が最高! だそうです。なぜなら指が5本使えるから。1枚では熱いので、2枚重ね
愛用道具として最初に見せてもらったのがこちら。左から、0.1g単位で測れるデジタルスケール、めん棒、カード、ピザカッター、ゴムベラ。吉永さんの必須アイテム、パン作りの道具です。高価なものではなく、誰もが買えるようなものを愛用しています
フライパンを拝見。消耗品なので、なるべくリーズナブルで丈夫なものを。今はマイヤーがお気に入り。フライパンのふたは、IKEAで購入。パン生地を焼くので、透明だと中身が見えて良いのだそうです。スティックパンもドデカパンも、フライパンで焼けちゃいます!
ご飯を炊くのに愛用しているル・クルーゼのお鍋。3合炊き。男の子二人、まだ小さいけれど、そろそろ3合で2食分は厳しいかもと言っていました。3.11以降、炊飯器はやめたそうです
たまプラーザの雑貨屋さんや旅行先で購入したお気に入りのリネンたち。特にブランドやメーカーは問わず、ぱっと見て可愛いものと触り心地で選ぶそうです。
木の器がたくさん。教室の生徒さんに出すランチ用のプレート。木の素材が好きな吉永さんです
こちらも教室の生徒さん用。大体6個以上のセットで購入。右端にある紺のお皿は、お気に入りの「STUDIO M’」で買い占めたそうです、笑
家では和食も多く、和食器が好きで旅行先で買ったりするそうです。右のおちょこは沖縄で、中央のお皿は軽井沢で購入
旧キッチンに取材に訪れた際、ランチをご準備くださいました! ジップロックのタッパーからはお洒落なサラダが! 重ねて収納ができるところが気に入って愛用しているそうです。キッチンで働いていた経験もある吉永さん、野菜が大好きなので夜に何種類か仕込んでおくのだとか。自宅教室で提供しているランチも、絶品なのです!!
ここは、カフェですか!?いえ、吉永さんのご自宅です。こんなに素敵なランチをいただきました。奥のコップにあるのはスティックパン、手前はドデカパン。プレートには、3種のサラダ。どれもこれも、ほっぺたが落ちそうでした。これが家庭の味だなんて……うらやましい!!
こちらが、『簡単もちふわドデカパン』。3月に新刊本が発売されています! この日はクミンのパンでした。ふわっふわで本当に美味しかった! スティックパン同様、とっても簡単なうえにアレンジが無限にできます。ちなみに、私が家で焼けるパンは、スティックパンとこのドデカパンのみ。超不器用な私でも焼けるありがたいパンなのです。
雑誌やラジオの取材、本の撮影など多忙の中、昨年11月にアートフォーラムあざみ野でおこなわれた「笑顔で働きたいママのフェスタin神奈川」の実行委員長も務め、パワフルに活動している吉永さん。
飾らない姿そのものがとってもかっこいい、吉永さんの魅力がつまったキッチンでした!
新居にて著書を手に次男君と。長男君はもう幼稚園ですが、2歳の次男君は吉永さんがお仕事の時も一緒。「手づくりの幸せを広めたい!」と精力的に活動されながらも「家族が一番大切!」と明言する吉永さんです。