観たその日から食を見直したくなるかも!? 1/30(月)エコキネマVol.2 は、『いただきます』上映会
5歳の園児が毎月100キロのみそをつくる!? 青葉区在住のVIN OOTA監督が、その子どもたちに魅せられ、1年間福岡市の高取保育園に通い続け、カメラをまわしました。そこに写っていたのは、玄米和食を美味しそうに食べ、たくましく遊ぶ子どもたちの姿。「食べたものが体をつくる」という当たり前で、でも忘れがちなことを体現しています。さあ、1/30は青葉台フォーラムへ! エコキネマ第二弾は『いただきます』です。(写真:©2016いただきます制作委員会)

無心にごはんを食べる赤ちゃん

 

★食べることは生きることなんだと改めて強く感じました。食を通じて、「子どもに大好きだよ」という思いを伝えたいな。(41歳 主婦)

★「 子どもに自分が食べさせたい物」と、「子どもが好んで食べたい物」の違いに悩んでいましたが、答えが、少し見つかった気がします。食は体を作るだけではなく、未来を作るものだと、改めて信じられました。(42歳 女性 ライター)

★子どもの食育はもちろん、大人の自分たちでも教えられることばかりで、知っているとばかり思いこんでいた事が、あらためて、こんなに大切だったと再認識しました。子育てをやり直したい!!(49歳 女性)

★子どもたちが一生懸命食べる姿に、心がぽかぽかして元気が出ました。改めて「食」に関して気付かされ、まずは自分の普段の食事をもう一度見直したい気持ちになりました(40歳 女性)

これは、この映画にこれまで寄せられた感想の一部です。

なんとも幸せそうな表情で玄米和食を食べる子ども

映画『いただきます』は福岡市にある認可保育園・高取保育園の日常を撮ったものです。

映画『はなちゃんのみそ汁』(2015年)が話題になったので、そのはなちゃんが卒業した保育園といえば、ああ! と思い出す方もいるかもしれません。

高取保育園では、“食育”の概念がなかった40年以上前から、独自の試行錯誤を重ね、給食は日本の伝統的な和食である、玄米、みそ汁、納豆が中心。食材は近隣の農家が育てた無農薬野菜やお米を使っています。肉、乳性品、卵は使わず、調味料ではいっさい添加物の入ったものや白砂糖を使っていません。

認可保育園でこれを徹底するのは並大抵なことではないであろうというのは、素人ながらも想像できます。

 

園長の西福江さん。1968年に開園以来、園長として「昭和30年代の食に戻す」を目標に高取流給食を実践してきた。2016年退任

監督のVIN OOTAさんが高取保育園の存在を知ったのは、映画『はなちゃんのみそ汁』のDVD用のメイキングビデオ撮影のスタッフとして参加した時が最初でした。

元々監督自身も、30代の頃に体調を崩し、治療法が無いと診断されていた時に、食生活をがらりと変えたことで、みるみる体調がよくなり食の大切さを身にしみて感じ実践してきました。撮影で訪れた高取保育園の子どもたちが、まさにそれを体現していたことに驚いたといいます。

「初めて園に行った時に、子どもたちの表情やたたずまいが凛としていて、まるで寺子屋に来たかのような雰囲気を感じた」という監督。

この保育園の日常を映像にすることで、子育て中のお母さんにとって、何らかのヒントになり得るのではと、と撮り始めました。

実際、この園では、玄米和食の給食で子どもたちのアレルギーが改善したり、アレルギーの子どもをこの園に通わせたいがために引っ越しをしてくる人もいるほどです。

私もアレルギー持ちなので、食の大切さはもちろん気にはしつつも、体によいものとおいしいものは別物、との思いが払拭できず、調子がよい時にはなかなか実践できないでいました。しかし、映画の中で、子どもたちが本当に美味しそうに玄米や野菜を残さず食べる姿を見て、愕然としました。

高取保育園では、給食担当の職員の数を増やし、手間をかけて丁寧につくることで、おいしい玄米和食を実践しています。

そして、味噌も、私は年に一度の大仕事として、6キロのお味噌を作り始めて、今年で3年目。大豆1キロをつぶすだけで毎回ひいひい言っていますが、高取保育園では、5歳の園児が月に1回100キロの味噌を作る……!

もう、おみそれしました! と、ひれ伏したくなります。

 

味噌作りは5歳児の担当

市販のお味噌の多くは、大量生産をするなかで加熱処理を施すため、発酵が止まってしまっているものも少なくありません。しかも、添加物を使うことで20日程度で出来上がります。本来の味噌は、半年以上の醗酵期間が必要です。監督は、「本物の味噌は生きた酵母が呼吸をしている。だから、味噌は単に調味料ではなく、養生食なのだ」と。

そうはわかっていながらも、我が家では、味噌汁をしょっちゅうぐらぐらと煮立たせてしまっていたことを猛反省。せっかく育てた酵母を自分で抹殺していました。映画を見終わった次の食事は、何かあったのか? と疑われそうなほど、丁寧に作っている自分がいておかしかったりして。

でも、高価な本物志向の味噌を使わなくてはいけない、ということではなく、ちょっと手間を加える、ちょっと気をつけてみる、それだけでも日々の食卓はずいぶんと変わる気がします。

この映画を観て、改めて、自分の食生活を考え直す良い機会になりました。

撮影はとにかく楽しかった! というOOTA監督。

「保育園では、温かい透明人間にならないといけないんだよね」と。監督はそのままでも優しく、とても物腰の柔らかい雰囲気の方ですが、これが「温かいおじさん」だと、撮影中に子どもはじゃれてくる。そして「冷たい透明人間」だと、子どもたちは敏感に空気を察知するので、日常の風景に緊張感が出てしまう。その試行錯誤で考えたさじ加減が「温かい透明人間」だったそうです。

撮影中の1年のうち延べ40日間、高取保育園には温かい透明人間が出没していたらしい

 

記録ではなく、記憶のドキュメンタリーを作りたい

 

この映画は、全編を通して美しい映像と音楽が印象的です。特殊なレンズで撮影をしていて、画の中心に焦点があたり、周りにぼけ感をつくっています。

この画づくりは、監督がこだわっているところ。

「画面全部がピンがあっている状態は本来の人間の目の見え方ではない。触覚的な映像で、そこにいるかのような臨場感を感じてほしい」と、OOTA監督は話します。

今回、映画上映後に、OOTA監督と、同じ青葉区にある助産院「バースハーモニー」院長の齊藤純子さんとの対談が実現しました。

実は、このお二人、知る人ぞ知る、かなり本格的なマクロビオティック食養実践者。食の大切さを常々意識し実践するお二人が語りだすと、どんな世界が生まれるのか、当日お楽しみに!

そして、もう一つのお楽しみとして、会場内で、横浜産の大豆を使ったお味噌や納豆、こだわりの糀などを販売予定です。みんなで本物の食を「いただきます」しましょう。

 

Information

エコキネマVol.2『いただきますーみそをつくるこどもたちー』上映会(65分)+VIN OOTA監督×齊藤純子さん(助産院バースハーモニー院長)トークショー(25分)

日時:2017年1月30日(月)

午前の部 10:30-12:00 / 午後の部 13:30-15:00(開場上映30分前)

※午前の部はお子様同伴可能です。午後の部はゆっくり観ていただくため、お子様の同伴はご遠慮ください。

入場料:前売り1,000円 / 当日1.200円

チケット購入(クレジット決済)

(http://morinooto.theshop.jp/items/4813991)

振込の場合は、event@morinooto.jp までお申し込みください。

会場:ホテル&レストラン 青葉台フォーラム

〒227-0062 横浜市青葉区青葉台1-5-8(東急田園都市線青葉台駅より徒歩2分)

tel 045-985-2109

http://www.hotel-aobadai-forum.com/

お問い合わせ: 電話 045-532-6941

E-mail event@morinooto.jp

主催:青葉台フォーラム / NPO法人森ノオト

映画「いただきます ーみそをつくるこどもたちー」

公式HP http://itadakimasu-miso.jp/

FB https://www.facebook.com/groups/1125562774146521/?fref=ts

「いただきます」予告編
「いただきます」観客の感想

VIN OOTA監督

HP http://vinoota.jp/

助産院「バースハーモニー」

HP http://www.birth-harmony.com/

以前森ノオトで齊藤純子さんを取材しました

https://morinooto.jp/letstalk/interview/vol12/

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この記事を書いた人
齋藤由美子AppliQué事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小3女子の母。
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