暮らしの余白を大切にしたい。収納上手な友人宅を訪ねました。
私の友人たちの間で、「彼女の家に行くと、自分の家を掃除したくなるんだよね!」と評判の友達がいます。その秘訣を知りたくて、友人の岡田薫さん宅を訪ねました。

新学期を前に、家の中を整理整頓したくなりますね。私の場合は、年中定期的に整理整頓しなくてはモードになりますが、いつも前向きな気持ちだけはあるものの、なかなか思い通りにいきません。整理整頓や素敵なインテリア本だけが我が家の本棚に増え続け、全く実践されていないことがまたストレスに。

私よりは遥かに整理上手で快適なおうち環境を保っている友人の間で口コミになっている「むぎちゃんの家に行くと、我が家を掃除したくなるんだよね」の噂が気になり、さっそくお邪魔してきました。

娘と参加している青空保育ぺんぺんぐさのメンバーで、やんちゃ盛りな2歳の男の子を育てる母ちゃん

その友人は、岡田薫さん、通称むぎちゃんです。

本でみる素敵な収納は、おうちが元々素敵なのでは? 収納のプロだからできるのでは? と私ができない理由を色々並べ立てつつ眺めていたのですが、むぎちゃんは、普通の間取りの3LDKマンションに暮らす、普通のお母さん。一体、みんなをそんなにも「我が家を掃除したくなる」モードに駆り立てる彼女の家は、どんなところなのか? わくわくしながらの訪問でした。

お家に入った第一印象は、とにかくすっきり! 床にものがなく、とても2歳の子どもがいるようには思えない

お家に入った第一印象は、とにかくすっきり! 床にものがなく、とても2歳の子どもがいるようには思えない

むぎちゃんの家は、テーブル上、キッチンのカウンターの上、とにかく、私がいつも“ちょっと”何かを置いてしまうようなところがすっきり。誰がいつ遊びに行ってもこの状態だということ。なんでこれが保てるの? と不思議でなりませんでした。

まずは、入ってすぐ目につく台所から。

カウンターには、水仕事後すぐに使えるポンプ式のハンドクリームと、お気に入りのメモパッドのみ

カウンターには、水仕事後すぐに使えるポンプ式のハンドクリームと、お気に入りのメモパッドのみ

よく使う物は腰から上、すぐ手が届く場所に収納し、しゃがまないといけない下の方には使用頻度の低い2軍を置く様に心がけているとのこと。

食器は、ここにあるものが全て。必要なものを必要な数だけ揃える様に。取り出しやすくするためになるべく重ねない

食器は、ここにあるものが全て。必要なものを必要な数だけ揃える様に。取り出しやすくするためになるべく重ねない

 

食器の棚の下に作ったカトラリー入れ

食器の棚の下に作ったカトラリー入れ

 

鍋は、コンロ下に収納

鍋は、コンロ下に収納

 

取材後さっそく私も購入したタオルホルダー。とっても便利!

取材後さっそく私も購入したタオルホルダー。とっても便利!

「台所はコックピットのように使いたい」というむぎちゃん。モノの配置の全てが使う時のことを考え、取りやすい位置に配置されていました。

ごちゃつきの原因となる細々した紙類、小物類は、この収納スペースに。この棚は、旦那さんのお手製

ごちゃつきの原因となる細々した紙類、小物類は、この収納スペースに。この棚は、旦那さんのお手製

細々としたものはざっくり収納、使用頻度の高いものはオープン収納と、分けられています。

すべてラベリングされ、何がどこに入っているか、すぐわかるように。これだけきれいに収納されていたら、元に戻さねば、という気持ちが働きそう

すべてラベリングされ、何がどこに入っているか、すぐわかるように。これだけきれいに収納されていたら、元に戻さねば、という気持ちが働きそう

 

買い足しが必要な物リスト

買い足しが必要な物リスト

むぎちゃんの家には「買い物リスト」があります。なくなった時にはチェックをつけ、買い物に行く前にリストをチェックすることで、買い忘れを防いでいるのだそうです。

私の人生の半分近くは探し物の時間に費やされている気がしますが、こうやってモノの場所を決めることがやはり大事なんだなと思いました。

このことは、私のコレクションの収納マスター本たちにも何度も教えられていましたが、実際にどういう風に自分の家に取り入れるのかがわからず、実践できていませんでした。今回視覚的に理解できたところで、さっそくやってみようと思いました。

小さな子どもがいるおうちでは、きっとどこも同じように悩みを抱えているのが、子どものおもちゃの収納。

むぎちゃんの家では、おもちゃは一ヶ所にまとめ、種類ごとに自分でしまえるように、分類されています。

今使わないものは、まとめて押し入れにしまってあり、時々入れ替えています。

この棚は、保育園や子育て施設などでみかけるおもちゃ棚を参考に手づくりしたそうです。

一度ちらかっても、すぐに元通り

一度ちらかっても、すぐに元通り

 

子どもがわかるように写真で。これなら子どもが自分でお片づけができる

子どもがわかるように写真で。これなら子どもが自分でお片づけができる

 

次の写真は、家族3人のクローゼット部屋です。普段使うのは、基本このハンガーにかかる分だけ。

クローゼットの開け閉めが面倒に感じ、このオープン収納に落ち着いたそう。「記憶があてにならないので、目で見て把握できる量のみにした」というとおり、厳選して気に入ったもの、使い回せるものだけが整然と並び、ハンガーとハンガーの余白を大切にしている

 

靴下は、このハンガーにかかるものだけ。これは、収納上手な友人のアイデアを取り入れている。

靴下は、このハンガーにかかるものだけ。これは、収納上手な友人のアイデアを取り入れている。

むぎちゃんがまず家の中を最初に整え始めたのも、服なんだそう。某雑誌のスーパー主婦からやる気をもらい、クローゼットの中を全部出して、一枚一枚すべて数を数えるところから始めていったとのことでした。

子ども服は、すべてこの収納ケースに収められています。

子どもが自分でとって自分で着替えられる様に、子どもがわかるイラストが

子どもが自分でとって自分で着替えられる様に、子どもがわかるイラストが

 

その他、随所に、ああ、こうしておけば便利だなあ、という工夫が

その他、随所に、ああ、こうしておけば便利だなあ、という工夫が

 

元は茶色い椅子。暮らしに合わせて、手を加えながら大切にしている。

元は茶色い椅子。暮らしに合わせて、手を加えながら大切にしている。

 

「気に入ったものをゆっくり探すつもりで、モノとの出会いを大切にしています」というむぎちゃん。

現在の家に引っ越して8年経ちますが、まだお気に入りに出会えず、和室は照明がなく、テレビ台もない状態。

モノが少ないわけではなく、ちゃんとモノの場所を決めていることでこんなにもすっきりするのだというのは驚きでした。そして、“子どもが散らかすから”は、いいわけにならないことも(笑)。

彼女が気をつけていることは、「あまり色を増やさないこと、細々した物を飾らないこと、余白を大事にすること」。

厳選したものだけが飾られているので、逆にそれが引き立っていて、とても素敵な空間を作っていました。

我が家にも取り入れられそうなポイントをたくさん見つけ、ほくほくと家路に着いたのは、もう2カ月も前。まだまだ劇的な変化まではいっていませんが、家をこうしたい! という妄想だけは膨らんでいます。記事にするためにあらためてむぎちゃんの家の収納ポイントをまとめていたら、今すぐに家の掃除がしたくなってきました。これから少しずつ、むぎちゃん家に我が家を近づけられますように。

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この記事を書いた人
齋藤由美子ファクトリー事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小6女子の母。
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