森ノオトは2017年度、「情報発信を通じて、神奈川県の地域力を高める」ことを目標として、新規事業「地域を広報する」研修・ネットワーク事業を立ち上げました。
その第一弾が、地域の課題を解決し、暮らしやすく愛着の持てる地域を創出する地域団体の情報発信力を高めるための講座、支援事業として、「地域活動にふみだした人のための発信力UP講座」をおこないます。2017年6月29日(木)からスタートします。
もう一本の軸が、ローカルメディアが連携して、これからの情報発信のあり方について意見交換し、知見を蓄積・共有していくためのネットワーク・マーケティング事業です。
6月28日(水)にスタートする「ローカルメディアミーティング」では、新聞、テレビ、ラジオなどの大手メディアの神奈川・横浜支局、神奈川県内のローカルメディア、地域に根ざしたジャーナリストなど、「メディア」を仕事とし、あるいはメディアに関わる人々を招き、これからの情報発信のあり方についての課題を共有し、よりよい地域社会をつくるためのメディアの役割やコミュニケーションのあり方についての知見を共有し合うための公開会議をおこなっていきます。
9月と12月、2018年3月には、ローカルメディアの横のつながりを生みだし、市民活動団体との接点をつくる交流会「ローカルメディア・ミートアップパーティー」「ローカルクリエイター・プレゼン大会」を予定しています。地域を知り尽くし、地域を愛するメディア人やクリエイターがつながり、地域を盛り上げるデザインが生まれるきっかけづくりをする。市民団体が「思いを形にする」ために、クリエイターやデザイナーと出会えるマッチング事業につなげていきたいとも考えています。
そして、よりよい地域社会をつくるためのメディアの役割や、市民活動団体のコミュニケーションのあり方いついて、知見を集め、蓄積・分析しながら、ローカルメディア自体も進化していくためのプラットフォームづくりを目指します。
本事業は、2015年、2016年に関内イノベーションイニシアティブ株式会社(mass×mass関内フューチャーセンター)と協働で実施した「地域をつむぐローカルメディア講座」(2015年度は「地域をつむぐローカルジャーナリズム講座」)での2年間の実績をもとになって生まれました。「社会の課題を解決する」「よりよい地域社会をつくる」ことを目指して起業した方々、地域活動をしているNPOなどの団体の「想い」を、広く一般に伝え、社会に浸透させていくために、「媒介者」としてのメディアの役割は重要です。
SNSの台頭により誰もがメディアになれる時代のなかで、「プロのメディア」はどうあるべきかという価値観が揺れています。ローカルメディアミーティングでは、神奈川県内で活躍する地域メディアの編集長やジャーナリストをゲストに招き、「いま、メディアとして何が気になるのか、これからどう変わっていくべきか」を、最前線から語っていただき、意見交換をしていきます。
この「ローカルメディアミーティング」と「ミートアップパーティー」の総合コーディネーターを務めるのは、フリーアナウンサーでライターの船本由佳さんです。森ノオトのライターでワークショップデザイナーでもあり、子育て当事者による子育て支援団体「まま力の会」を主宰したりと、多方面で活躍中ですが、やはり彼女は生粋のメディア人。大手メディアのアナウンサーとして第一線で活躍していた独身時代から、出産を経て地域に降りて地域活動の当事者となり、「メディア」と「市民団体」の両方の視点を持った稀有な経験をまさに生きている船本さんは、当事者としてmass×massでの「ローカルメディア講座」に通い続けるなかで、いつか、彼女がかねてからやりたかった「メディアの最前線にいる人たちが課題を共有する場づくりをしたい」という想いを一緒にかなえたいね、と語り続けていた夢の第一歩を踏み出します。
わたくし、北原まどかも森ノオトというローカルメディアを通じて、この7年半の間、地域を必死で耕し続けてきました。誰もが「メディア」になれる時代に、市民も発信に関するマナーやリテラシー(自分の軸を持ってあふれる情報を判断する力)を得ながら情報というものを使いこなしていく必要性を痛感しています。そして、それぞれのメディアが自らの知見をたくわえ、また常に変化する時代の流れのなかで自らのあり方を問い続けているのだとも感じています。
メディアの収益化という観点もまた、私にとっては大きな課題で、広告収入による事業モデルが飽和するなか、新しいローカルメディアの「事業性」についても皆で知見を出し合っていきたいのです。
私は、「CSM」という新しいローカルメディアのあり方をつくりたい。CSA(Community Supported Agriculture)という、地域コミュニティが地域の農家を買い支えて農業を守という概念がありますが、同じように、地域にとってなくてはならない情報を支えるメディアを、地域コミュニティが支えるという、寄付モデルでのローカルメディアをつくりたい、森ノオトをそうしていきたいと思っています。Community Supported Media=CSMです。すでに日本ではgreenz.jpが寄付によってメディア運営をおこなう最先端を走っていますが、それをローカルの顔の見える、同じ地域で生きている人たちのレベルで実現したいと考えています。そのためにどうしたらいいのか、そんなことも、ぜひ参加者の皆さんと意見交換をしていきたい。そして、「市民団体」の当事者として、メディアと地域の良好な関係のつくり方について考えていきたいのです。
この「公開会議」と「ネットワークづくり」の場を通して、3年かけて、次のようなビジョンを掲げています。
・今のメディアにまつわる問題の顕在化、課題の共有
・情報・スキルのシェア、互いの情報活用
・緊急時や災害時の連携
・かながわエリア全体の情報発信意識の向上
・市民団体の向上心アップ、サポート
・クリエイターのマッチング、仕事の創出
・寄付モデルでのローカルメディアの運営
わかりやすくいえば、「市民活動の記者クラブ」であり、「地域コミュニティが支えるローカルメディア」をゴールに活動していきます。
ぜひ、メディア関係者(新聞社・タウン誌・webメディア・紙媒体・テレビ・ラジオ……)の皆さん、地域情報の発信を始めようと思っている方、NPO・市民団体で情報発信に課題を抱えている方、そして地域をよくしたいと考えているクリエイターの皆さん、ふるってご参加ください。
<ローカルメディアミーティング>
ゲストの活動紹介と課題提供、質疑応答や意見交換をおこないます!
第1回:2017年6月28日(水)13:00-15:00 作家・山崎洋子さん
第2回:2017年7月26日(水)13:00-15:00 宮島真希子さん(横浜コミュニティデザイン・ラボ理事)
第3回:2017年8月30日(水)13:00-15:00木村麻紀さん(環境ジャーナリスト)
(以降、10月、11月、2018年1月、2月開催予定)
<ローカルメディア&クリエイター ミートアップパーティー>
ローカルメディア関係者、市民団体によるショートプレゼントグループトーク
2017年9月27日(水)19:00-21:00
(12月はデザイナーやクリエイターのプレゼンパーティーを予定)
会場:mass×mass関内フューチャーセンター
(神奈川県横浜市中区北仲通3-33)
参加費:一般2,000円
主催:特定非営利活動法人森ノオト
TEL 045-532-6941 E-mail event@morinooto.jp
共催:関内イノベーションイニシアティブ株式会社(mass×mass関内フューチャーセンター)
※本事業は、神奈川県の「かながわボランタリー活動推進基金21」の平成29年度ボランタリー活動補助金を得て、特定非営利活動法人森ノオトが本事業を運営しています。
※提供された個人情報は、今回の事業実施のみに利用し、その他の目的で個人情報を利用することはありません。
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