老いも若きも、健康に不安のある方も、学生も、世代も性別も人種も越えて、誰でも参加できる手前味噌づくり。「よこはま100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」は、多世代で季節の手仕事を愉しみたいという料理家・みつはしあやこさんの願いから始まりました。
私たちNPO法人森ノオトは、横浜の緑豊かな環境に魅せられ、農的景観と地域の文化を今につなぐ横浜の農家さんたちを9年にわたり取材してきました。「よこはまの地産地消を未来につなぐ」をライフワークに、食べる人とつくる人をつなぐ活動をしてきました。
ごはん、味噌汁、香の物。和食があれば、心満たされ、体も整う。そんな和食の素晴らしさを「和食育こころ」として子どもたちに伝えるみつはしさんと、森ノオトが出会うことで、「よこはま100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」が始まりました。
森ノオトが、青葉区と緑区の若手農家グループ「遊休農地を活用する会」の皆さんにお願いしてつくっていた、横浜産・無農薬の津久井在来大豆。時折畑に行っては、大豆が育つ様子を見つめてきました。
会のリーダーでもある三澤元芳さんのお母様・百合子さんと一緒に、森ノオトの会員で大豆を仕分けました。
昨年の糀は、三澤さんのお米で、都筑区の農家・平野フきさんが糀づけをしてくださいました。農家の軒先で糀をつくる時間は、お米の状態や気温と対話しながら、まさに季節を感じるものでした。
今年は、瀬谷区の川口糀店さんに糀をお願いします。
会場となるにいはる里山交流センター「つどいの家」は、人の和、地域の輪、自然との環を紡ぐことで、里山を未来に伝えようと、里山環境の保全や農のある暮らしを感じられる施設です。美しい古民家・旧奥津邸での季節行事や、新治市民の森での自然体験など、横浜の農的空間のよさを伝えてきたNPO法人新治里山「わ」を広げる会が、「100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」に協力してくださることになりました。
新治里山「わ」を広げる会の事務局長・吉武美保子さんは、青葉区の寺家ふるさと村の初代職員で、今では横浜名物となった四季の家での味噌づくりを引っ張ってきた、まさに「地産地消を伝える」大先輩。横浜の里山・農業・地産地消を結びつける機会を、「手前味噌づくり」という形でつないでいけることに、喜びを感じます。
昨年の3月3日(土)、手前味噌づくりに参加した人たちは、地元横浜の人、東京からの人、横浜在住のインド人グループ、農業に関心のある学生さん、そして私たちスタッフまで含めて100人を超えました。
初めての味噌づくりを楽しむご家族や、小さな手で一生懸命味噌玉を丸める幼児、赤ちゃんを背負いながらがんばるお母さん、お孫さんの様子を見ていたら自分も参加したくなったおばあちゃん……。たまたま一緒のグループになった人たちと会話を交わし、味噌を通じた交流があちらこちらで見られたのは、収穫でした。
みつはしさんが徳島県の職人さんに頼んでつくった、100kg入る桶。それぞれ仕込んだものを各自で持ち帰るのではなく、一つの大きな桶にみんなで味噌を仕込み、「また来年会おう」という約束をして、別れます。仕込んだ味噌が熟成される一年後にまた会う楽しみができる、味噌を通じた地域交流をしたい、という思いを込めています。
今年は、12:30から「つどいの家」で、昨年仕込んだ味噌でつくった味噌汁とおにぎりの軽食を囲みながら、味噌のシェアと、味噌について語る会を開催します。今年初めて参加する方もご一緒にどうぞ。
その後、みんなで2019年の味噌をつくりましょう。
手前味噌が結ぶ、地域の輪。一人ひとりが日々の食事を通して、横浜の地産地消を未来につなげていきたい。そんな思いを込めて、今年も「100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」を開催します。ぜひ、ご家族で、お仲間と、お一人でも、お越しください。
100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト2019〜
日時:2019年3月2日(土)
昨年の味噌のシェア会(軽食付き)12:30〜13:30
今年の味噌の仕込み会 13:30〜15:00
参加費:
味噌のシェア会(軽食代として)お一人あたり1000円
味噌の仕込み会 一家族あたり2000円
・軽食不要の乳児は参加費無料です
・軽食には料理家・みつはしあやこの特製おむすびと味噌汁をご用意します。
・翌年の同時期にシェア会+味噌づくりの会を行います。
・一家族あたり約500gの味噌をお持ち帰りできます。
持ち物:エプロン、三角巾、マスク、味噌汁用のお椀、箸、手ふきタオル、汚れものを持ち帰る袋、大豆をつぶすためのすりこぎや麺棒。汚れてもよい服装でお越しください。
会場:にいはる里山交流センター「つどいの家」
横浜市緑区新治町887
アクセス:JR横浜線「十日市場」駅南口より徒歩15分
東急田園都市線「青葉台」駅もしくは「十日市場」駅より市営バス23系統「三宝中央」行き「杉沢」バス停より徒歩6分(運行時間は1時間に1本程度です)。会場には駐車場はありません。公共交通機関か徒歩でお越しください。
公園は一般の来訪者も多く訪れます。手前味噌づくりの様子もオープンにして見学・交流いただく形になります。また、広々としたスペースで里山景観を楽しめますが、お子様の行動につきましては保護者の方の責任で、危険のないよう目をお配りいただけますよう、お願いいたします。イベントの前後は、新治市民の森の散策や旧奥津邸の見学などをお楽しみいただけます。
申し込み方法
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