めぐる布市からはじまる新しい寄付の形。「寄付BOX」をはじめませんか?

森ノオトでは、2020年より横浜市青葉区にある工房を拠点に、リサイクルファブリックマーケット「めぐる布市」を開催しています。
手芸を楽しむ人たちの新たなコミュニティとして必要とされる場であると確信がもてた今、さらに、布や副資材を循環させていきたいという思いから、新しい寄付の形「寄付布BOX」を始めます。

森ノオトが運営する「めぐる布市」は、布や手芸用品に特化したリサイクルマーケットです。

「ものの一生が美しくめぐる社会」を目指し、「捨てるとつくるをたのしくつなぐ」活動として、2020年にスタートしました。

 

毎月7日間だけ開く小さな手芸店「めぐる布市」。扱っているのは、全国から寄付として届けられる、生地のほか、糸やボタン、ファスナー、ハサミなど手芸にまつわる素材や道具類

 

丁寧に保管されてきたものの、持ち主の高齢化や生活の変化などによって使いきれず処分せざるをえない状況で、しかし捨てるのは忍びなく、誰かが使って生かしてくれたらと、わざわざ送料をかけて送ってきてくださったものです。

 

「めぐる布市」は、現在コロナ禍でもあり、毎月7日間のみ、13回、人数も限定という形で開催しています。

当初、駅近でもなく駐車場も限られるこの小さな工房に本当に人が来てくれるのだろうか、と不安な中でのスタートでしたが、蓋をあけてみると、初回試験的に開催した3日間は、すぐに予約でいっぱいとなり、あわてて開催日数を増やすことに。

以来、少しずつ開催日を増やし、現在の月7日間、13回、7名ずつ(コロナの状況により人数が変動)が定着してきました。

 

現在「めぐる布市」に来てくださる方は、半数近くが、いわゆる常連さんで、中には毎月欠かさず来てくださる方も。「ここでしか出会えない布に出会える」「この空間がわくわくする」「あるものの中からつくる楽しみに目覚めた」など、私たちが想像していた以上に、ここに集まる布や道具類に愛着を感じ、この空間を楽しんでくださっています。

 

欲しいものが必ずあるわけではないけれど、思いもよらなかったモノに出会えるかもしれない、まるで蚤の市のような風変わりな手芸屋さんとして、愛される場に育ってきました

 

お客さんからは「毎日やればいいのに」「開催してない時は何しているの?」と言われることもしばしば。

しかし、布市を開催していない間、おやすみをしているわけではなく、むしろそこでの作業が布市開催時以上に大変です。

 

現在、月に届くダンボールの数は50箱以上。多い時には1日で30箱以上届くことも

それを荷解きし、一つひとつ検品して整え、値段をつけるという、膨大な作業があるのです。

最近はSNS等で布市を知った方からも「大切な布を安心して託せる」と、届くダンボールの数は加速度的に増えてきました。

 

不揃いなものもカットはせず、同じ形になるようたたみ直して整える。この一手間で、布が俄然生き生きとした表情をみせる

 

モノは使ってこそ意味があり、命を吹き込まれる

 

これは、寄付の布を託すお客様からのお手紙に書き記されていたものですが、私たちも日々それを感じています。

 

この小さな工房だけでは背負いきれないほど届くたくさんのまだまだ使える布や手芸用品を、さらに循環させ生かしていきたい。そんな思いから、一般の方の寄付を通じて、必要とする子どもや若者にかかわる施設や団体、活動に布や副資材を詰め込んだ「寄付BOX」を届け、布を生かすプロジェクトを立ち上げることにしました。

 

支援していただける方と、支援先団体、双方を募ります。

 

①スペシャルニーズなどがあるこどもや青年の手仕事につながる

②環境教育につながる

上記いずれかに共感する団体・活動

※寄付を募り、集まった金額に応じて、BOXを寄付先にお届けします。

支援は1口3,000円から。支援額3万円が集まるごとに寄付BOX1つ支援先に送られます。

 

支援先に送られるBOXはりんご箱サイズ(横50cm×縦38cm×高さ35cm程度)通常140サイズと言われるダンボール1つ分です。※写真は2セットです

 

こちらは一例ですが、お届け先が決まったら、その団体の年齢層、使用目的、希望などをヒアリングしながらそれぞれのニーズに合わせてつくります。開けた瞬間の、そしてその後の創作のうれしさにつながるように、ニーズに合わせて一つひとつ素材を吟味し、手間暇かけて寄付品を整え、お届けします。

 

BOXの中身は、私たちが普段イベント時などに開催している「オリジナルぬいぐるみづくりワークショップ」にヒントを得たものです。

何もついていないぬいぐるみと、素材だけをたくさん並べておき、自由に好きなものを使いながら自分だけのオリジナルぬいぐるみをつくります。

 

「そうきたか….」「おお、それは斬新!」そんな大人の声が漏れ出るほど、子どもたちの手からはいつもアイデアにあふれた作品が生まれます

 

そのうち、家にあったあのボタンも使えるなあ、あのリボンも…..と、なんとなく捨てずにとってあったものにも目がいくように

 

これは、実は子どもだけでなく大人にも好評です。

「環境教育」とか「SDGs」とか、そんなたいそうなことを言わなくても、あるものの中で工夫したり、手仕事を楽しみながら今あるモノを生かしてモノづくりをしようという人が増えるといいなあと思っています。

寄付でいただいている大切な資材なので、無駄にならないよう、この活動を始める前に、どういうところでどんなものが必要とされているのか知りたく、近隣の施設や幼稚園、学童、造形教室などにお話を伺ったり、サンプルをお渡しして試しに使ってもらうなど、市場調査もしました。

 

横浜市緑区にある造形教室「にいはる美術」では子どもたちが織り機を自作し、その織り機を使って毛糸でマットを作っていました。

 

たくさんの毛糸が必要ということで、半端な様々な毛糸をお渡ししたところ、個性あふれる作品たちが生まれていました(写真提供:にいはる美術)

保管場所がないので、必要な時期に必要なものが届く、という形でなくてはもらう側も困る、ということも。

 

支援先の団体はこれから募集をかけ募っていきますが、第1号にとこちらからお声がけさせていただいたのは、「よこはま北部ユースプラザ」のみなさんです。

よこはま北部ユースプラザは、家族や友人、社会との関係で悩んだり、進学や就職などの進路を見失ってしまったり、金銭的な事情や孤立から生活が立ちいかなくなったりと、様々な悩みを抱えた若者が、落ち着いて自分の時間を取り戻し、緩やかに社会につながっていくための居場所を運営しています。

 

ここに集まるのは、横浜市内に住む15歳から39歳の青年です。先日伺った時には、ちょうど3月に自分たちで製作した作品をマルシェで販売してみようと、その準備をしているところでした(写真提供:北部ユースプラザ)

 

どういうものだったら生かせるのか、せっかく寄付してくださった方の気持ちを無駄にしてはいけないので……と、北部ユースプラザのみなさんが真剣になって色々な意見を出してくれました。革製作が得意な青年や、刺繍や小物作りが得意な女性。手芸が得意で昔からよく作っているという女性は、ぬいぐるみのボディをみて、「これ、PCの時の手首を置く枕にしては?」と。「おー!それは全く思いつかなかったなあ」「いいかもね!」と。

素材を並べながらみんなが目をきらきらさせてアイデアを出し合い、聞いているだけでワクワクする時間でした。

きっとここにこの寄付BOXが届いたら、彼らのアイデアによって素敵な作品が生まれ、それがマルシェで売れたら、きっと彼らの自信にもつながる……。なんだか妄想が止まりません。

 

寄付をしていただける方、そしてこの「めぐる布育」を通じて寄付を受け取っていただける方、双方を募集します。

 

【寄付をしていただける方】

寄付をしていただける方には、希望の送り先があればお伺いし、なるべくご希望に添うよう調整していきます。

お受けした寄付でどういう活動に広がったのか、どんな物語がうまれたのか、その後の様子などもthanks letterとしてお届けします。

 

詳しくはこちらから

 

【寄付布BOXの受け取りを希望の団体(施設や活動含む)】

資材を使用する年齢や目的などを事前にヒアリングします。年齢や使う用途など、それぞれの希望に合わせたBOXを製作し、お届けします。

届いた寄付BOXからどういうものがうまれ、どんな体験につながったのか、是非お知らせください。

 

詳しくはこちらから

 

単にお金やモノを寄付するのではなく、体験を贈りたい。

この寄付BOXがなにかのきっかけになったらうれしいです。

Information

お問い合わせ

NPO法人森ノオト (担当:齋藤)

applique@morinooto.jp

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この記事を書いた人
齋藤由美子AppliQué事業部マネージャー/ライター
森ノオトの事務局スタッフとして、主にAppliQuéのディレクションを担当。神々が集う島根県出雲市の田舎町で育ったせいか、土がないところは落ち着かない。家では「シンプルな暮らし」関連本が十数年にわたり増殖中。元アナウンサーで、ナレーターやMCとしての顔も持つ。小3女子の母。
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