ままリズムぱぱリズムと「魔法の国の冒険」へ。3/11(土)みんなでミュージカルの一員になろう!
横浜市青葉区を主な拠点として、ヨガやダンスを中心とした親子・多世代交流の場づくりをしている「ままリズムぱぱリズム」。3月11日、あざみ野アートフォーラムで参加型ミュージカル「魔法の国の冒険」を開催します!いったいどんな楽しいことが待っているのか、講師のみなさんに聞いてきました。

劇団四季の華やかな舞台で歌い踊っていた彼女が、

千葉にあるテーマパークのダンサーとして夢を与えていた彼女が、

幼稚園の先生をしながら「身体表現教育とは何か」を考え続けていた彼女が、

ある日結婚をして、お母さんになりました。

 

産前産後、少しずつ変わっていく自分の体。

日々成長していく子どもたちの体や心を、心配しながら見つめる毎日。

懸命に子育てをする中で、ふと感じる漠然とした不安や孤独感…。

 

子育てに向き合うため、かつての華やかな仕事にはいったん区切りをつけていた彼女たちですが、いつしかそれぞれ同じ思いを抱き始めます。

 

「子育て中の多くのお母さんたちが経験する、体と心のモヤモヤを癒やすことができるのは、もしかして、いや、やっぱり、これまで魂を捧げてきた“ダンス”や “エンターテインメント”、 “体を動かすこと”の持つ力なのかもしれない。自分たちのスキルを活かして、この街で何かできることはないかな…もしかして私たちだからこそ、できることがあるのかも…!」

「ままリズムぱぱリズム」のメンバー!左から、森奈央子さん、滝口美穂子さん、村上絵里子さん、高田路美英(るみえ)さん(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

同じ大学の卒業生だった滝口美穂子さんと森奈央子さんが再会して意気投合し、2017年に 産声をあげたのが「ままリズムぱぱリズム」です。今では、その活動に共感したプロフェッショナルな経歴を持つお母さんたちが講師として加わり、多彩な子育て支援プログラムを横浜市青葉区を中心に開催するようになりました。これまでなんと、約2,000人の親子が参加しているのだそうです!

 

 

広報の課題を一緒に考えた半年間

「子育て支援団体向け情報発信サポート講座」の最終日。達成感に満ちた晴れやかな笑顔でパシャリ!手に持っているのは、運営体制について整理するためみんなで考えて描いた組織図のイラスト。海がモチーフになっていて、人魚お魚、船や気球も登場するかわいい組織図に森ノオトスタッフたちもほっこり

私がままリズムぱぱリズムのみなさんと出会ったのは、森ノオトが今期行った「子育て支援団体向け情報発信サポート事業」の講座でした。

 

たくさんの魅力的なプログラムを毎月発信し、軌道に乗り始めていた矢先に起きた新型コロナウィルスの蔓延。オンラインでの講座運営に切り替え、活動を続けていたままリズムぱぱリズムでしたが、やはり「集まること」への難しさが集客に影を落とし、悩ましい日々が続いていました。

 

このままでは、ただでさえ孤独になりがちな子育てにいっそう閉塞感が漂ってしまう……。少しでも体を動かしてリフレッシュをする機会を提供し、親子のコミュニティ作りに貢献したい。必要としている人に子育て支援の情報を届けるためにはどうしたらいいのだろうか?より伝わる、より良い広報ってなんだろう?そんな課題を一緒に考え試行錯誤を続ける半年間をともに過ごしました。

 

真摯に自分たちのできることに向き合い、その使命についてみんなで考え明確にしていった6カ月。団体としての前向きさや団結力、なにより講師の皆さんの魅力に、私はすっかりファンになってしまったのでした!

 

講座を終えた今、Instagramの各投稿の末尾にはにはこんな言葉が書かれています。

 

「私たち

ままリズムぱぱリズムは…

音楽・エクササイズ・ヨガ・ダンス・ミュージカルが好きな多世代を繋ぎ、

地域に笑顔を増やす活動をしています。

元劇団四季・テーマパークダンサー達を中心に、

地域のシニア、子育て支援者、アーティスト、教育者、研究者と共に

エンターテイメントと地域の力で子育てを明るくする団体です」

 

自己紹介というより、宣言とも取れるような、なんて美しい決意の言葉なのでしょう!

 

この言葉からも伝わるように、今、ままリズムぱぱリズムのまなざしは「お母さんと子ども」の支援からさらに広がって、この街に暮らす「さまざまな世代の人へ」と大きく広がっています。

 

 

多世代が楽しめる仕掛けって?

3月11日にあざみ野アートフォーラムで行われる「魔法の国の冒険」は、彼女たちが理想として掲げる「年齢問わず、地域のみんなが楽しめるイベント」になりそうですよ。

 

イベントは、「カラダすっきり体操」「参加型ミュージカルの上演」「手話を取り入れたダンス」「音楽演奏」の4部構成で行われる予定です。ままリズムぱぱリズムらしく、どの時間も、異年齢の子ども、多世代の大人が交流しながら楽しめるアイデアでいっぱい!

 

「今回のイベントは、普段各地でやっているクラスの集大成でもあるんです。この数年のコロナ禍、クラス運営はなるべく少人数を心掛けていて。産後のママ向けヨガ、乳幼児の親子体操、小学生のためのミュージカルダンス、多世代の交流など、小さなクラスをいろいろな場所で開催しているんですが、このイベントでは各クラスの受講者が一堂に会する機会なんです」。

 

赤ちゃんからシニアまでがいっぺんに楽しめるというイベントのコンセプトは、そこからも来ているのですね。

 

「イベント中に行う体操やダンスは、立っていても座っていてもOK。赤ちゃんからシニア世代まで、みんなが無理なく参加できるように工夫しています」と代表の滝口美穂子さんは言います。「バリバリ踊れる人は、どんどん踊っちゃってOK!踊り慣れていない人でも大丈夫!リズムに乗って体を動かすことは、もう立派なダンスです。その場の空気感を楽しめればそれでOK!ここでは優劣なんてつけたりしません。小さなお子さんも大人もみんな、自己表現ができる喜びを感じてほしいなと思っています。体を動かすことで気持ちが上がってハッピーになっていく、そんな時間をみんなで共有できたら」。

各種クラスは、横浜市青葉区の3施設(アートフォーラムあざみ野、たまプラーザ地域ケアプラザ、もえぎ野地域ケアプラザ)で毎月開催。こちらは絵里子さんと美穂子さんによるキッズヨガ&ミュージカルクラスの様子!奈央子さんの引越しに伴い、2022年6月から、千葉県柏市柏の葉でもクラスが開講しました(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

 

こちらは、路美英さんによる産後ヨガストレッチのクラス。親子でふれあう時間もあって、みんながのびのびと楽しんでいます。「産後の体は本当に人それぞれ。無理ない範囲で運動してくださいね」。ひとりひとりに寄り添う優しい言葉掛けが印象的です

 

藤が丘では地域の民生委員さんたちともタッグを組んで、多世代交流のクラスを美穂子さんが運営中。伝承遊び、季節の工作、童謡を使ったリズム遊びやミニリトミックなど、シニアのみなさんと一緒に楽しい時間を過ごしています。上谷本児童民生委員・地域交流コーディネーターの樽谷剛さんはイベント当日、ハーモニカによる音楽演奏も担当予定(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

 

イベントを通してピアノを生演奏で弾くのは、上谷本欅の会(上谷本地区社協ボランティア会)の、みとみどりさん。音大卒の経歴を持ち、普段のクラスでも伴奏を手がけているのだとか(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

「普段のクラスに参加していない方も、もちろん大歓迎!シニア世代のみなさんにもたくさん来ていただきたいんですよ」と美穂子さんは言います。

 

親子三世代で楽しめるイベントって、ありそうで実はなかなかないかもしれません。誰もが自分のペースで楽しめることが大前提のこんなイベントなら、安心しておじいちゃんおばあちゃんも誘うことができそうですね。

 

 

わくわくの仕掛けがいっぱい!「参加型ミュージカル」

今回の目玉はなんといっても「参加型ミュージカル」の上演があること!「参加型ミュージカル」って、私は初めて聞いたのですが、どんなものになるのでしょうか?今回の作品を書き下ろし、振り付けも担当した奈央子さんにお話を伺いました。

柏市主催のはぐはぐフォーラムにて、一足先に上演を行った千葉柏の葉(チーム)のメンバー。「3月11日の公演は脚本にさらに手を加えた横浜バージョンでお届けします!」(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

「ストーリーは、オズの魔法使いが元になっているんです。おうちに帰れなくなってしまった男の子が、ひょんなタイミングで出会った3匹の仲間と一緒に旅に出ます。それぞれが手に入れたいと願うものを、魔法使いからもらおうと奮闘!旅の中でどんなことが起きるのか……!はたして男の子は無事におうちに帰ることができるのか……?最後には、心が温かく優しくなれる、そんなお話です」

 

「観客のみなさんには、劇中の登場人物のみんなを元気にしたり、励ましたり、教えてあげたり、助けてあげたり……一緒に物語を進めてもらえたらと思っています。役者からの問いかけへのお返事は、主に上半身を動かすことで行います。座ったままでできるので、どんな年齢の方でも楽しんで参加していただけるはず。ストーリーが終わる頃には、ちょっと肩や背中が軽くなってる!気持ちも軽くなってる!そんな参加スタイルです」

 

あらすじを聞いているだけでも、とっても面白そう!そもそも、演者と観客の間でコミュニケーションがある、このような参加型ミュージカルを作ってみようと思ったのはなぜなのでしょうか?

 

「生徒さんたちと、普段のレッスンとは違う関わり方をしたいと思ったのが大きな理由です。普段はどうしても先生と生徒という関係性に縛られてしまいがち。ミュージカルでも、演者と観客という関係性があるのが普通だけれど、先生と生徒とか、演者と観客という枠を外して、純粋に同じ目線に立って『踊ろうよ!歌おうよ!』と、一緒に楽しむ時間にしたいと思ったからなんです。

 

演者と観客の間には、もっともっと交流があっていい。物語にどっぷりとつかって、自分が楽しいと思うところで声を出して笑っていいし、手を伸ばしても手を叩いてもいい。素のまんまの心で過ごしてもらえたらいいなと常々思っていて、今回の参加型ミュージカルはそんな思いで作った作品!ぜひいろいろな世代の方に楽しんでいただけたら」。

 

 

「本場のショー」初体験にも!

参加型ミュージカル「魔法の国の冒険」を演じるのは、元ダンサー、元劇団四季俳優、元ミュージカル主演俳優という華々しい経歴を持つお母さんたち。いつものメンバーに加え、ままリズムぱぱリズムの活動を続ける中で出会ったという心強い仲間たちも一緒です。「本場のスターたちを見に来る気持ちでどうぞいらしてくださいね!」と美穂子さんも胸を張ります。

下は2歳、上は高校生まで。子育てに奮闘している現役ママたちが、かつてのエンターテインメント魂を呼びさまし「子育て中の戦友に笑顔を」との思いで本気で歌い踊る約20分 !(写真提供:ままリズムぱぱリズム)

「このイベント中は泣いたって、ぐずったって問題なし!まだ子どもが小さくてずっと静かにしているのは無理かな…劇場に行くには敷居がちょっと…そんな方も、このご時世で舞台芸術を見に行く機会がぐっと減ってしまったという方も多いですよね。コロナ禍で大切な時間を失われてきたみんなの心を元気にしてくれるのは、やはり、生身の人間のエネルギーだと思っています!とにかく生の舞台の迫力を、この街で暮らすみんなで体験してほしいです」。

 

自信を持ってそう語るみなさんの、なんて麗しいこと…。「自分の持つスキルをこの街のために最大限還元していくのだ」という、美しい覚悟と熱い思いをひしひしと感じながらインタビューを終えました。

 

ママのリズムで、パパのリズムで。

これから生まれる赤ちゃんも、お兄さんお姉さん、

おじいちゃんやおばあちゃんも、

この街に暮らす、みーーんなのリズムで。

 

それぞれが自分らしくリズムに乗って体を動かせば、この街にはいつしか豊かなハーモニーが生まれていく。そんな予感を私は今、確かに感じています。彼女たちだからこそできる「リズム」を真ん中に据えた親子と多世代交流の場づくりは、これからも華やかに軽やかに、美しく続いていくことでしょう。同じ青葉区で活動する仲間として、ファンのひとりとして、私はこれからも彼女たちを応援していきたいと思っています。

 

ままリズムぱぱリズムの活動に魅かれた方は、ぜひ、3月11日はあざみ野アートフォーラムへ!私も動きやすい服を着て、ぜったい遊びに行かなくちゃ!

 

*本記事は、独立行政法人福祉医療機構の<WAM助成2022>として実施した取材記事です。

 

Information

ヨガ&ダンスフェス「魔法の国の冒険」

【日時】2023年3月11日(土)10時30分~11時30分

【場所】アートフォーラムあざみ野

レクチャールーム

(横浜市青葉区あざみ野南1-17-3)

東急田園都市線・横浜市営地下鉄ブルーライン

あざみ野駅 徒歩7分

【参加費】

大人1,000円/人

子ども(3歳以上)500円/人

乳児・65歳以上は無料

【申込フォーム】

https://docs.google.com/forms/d/1WyFvGdLyeAHpOm

elJmYs5tFxOJLNl1032Mmp_zfRkM0/viewform?edit_requested

<プログラム予定>

10:15     開場

10:30~10:55 ①カラダすっきり体操

10:55~11:20 ②ミュージカル上演「魔法の国の冒険」 ③ダンス「手をつなごう」

11:20~11:30 ④音楽演奏

HP:https://mamarhythmpaparhythm.wordpress.com/

Instagram:https://www.instagram.com/mama.rhythm/

https://www.instagram.com/mama.rhythm_papa.rhythm/

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この記事を書いた人
佐藤美加ライター
新宿生まれ新宿育ち。音楽業界出身、SNS運用を主な生業とするフリーランス。2児の子育て中、森ノオトの記事に救われたことがきっかけで書き手に。この街のたくさんの物語に光を当てて届けたいと思っています。編み物はライフワーク!短歌はじめました。
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