「青葉区食育丼」後半、2/16〜2/29は和定食! 「野菜たっぷりだご汁と横浜小麦ごはん YOKOHAMAヨークシャー味噌焼き」
横浜市役所2階にある地産地消レストラン・TSUBAKI食堂の「横浜食育18区丼」シリーズ、2月は「青葉区食育丼」です。前半の「すがたをかえる大豆御膳」に続き、16日からは、青葉区産小麦&味噌が主役の和定食が始まりますよ!2月6日に開催されたTSUBAKI食堂の「青葉区丼ナイト」には、青葉区の農を応援する人々が50名ほど集いました。

青葉区は農家数市内No.2、お米の作付け面積も市内1位※!農地が広がる田奈エリアは、横浜の農業や歴史に詳しい人の間で「横浜の穀倉地帯」なんて呼ばれていたり……。2月16日からTSUBAKI食堂で提供される「青葉区丼」後半は、そんな青葉区ならではの小麦と大豆にスポットを当てた、しみじみと懐かしさを感じる和の定食です。その名も、(ネーミングからすでに)ボリュームを感じる「野菜たっぷりだご汁と横浜小麦ごはん YOKOHAMAヨークシャー味噌焼き」和定食」!

コーディネーターは、森ノオトでもおなじみの「横浜あおば小麦プロジェクト」の代表・奥山誠さんです。

(※2020年農林業センサス 経営体総農家数、田の経営耕地面積のデータより)

障害のある方々が通所し農作業をする社会福祉法人グリーンなどに生産してもらっている「あおば小麦」。2022年度の小麦畑の様子(写真提供 :横浜あおば小麦プロジェクトメンバーの小柴健一さん)

横浜あおば小麦プロジェクトは、青葉区の福祉事業所と商店主たち、区民の有志が集まって、小麦を育てながら連携しようというプロジェクトです。このプロジェクトから毎年生まれる「あおば小麦」は、区内の30以上の飲食店でパンや焼き菓子、パスタ、麺類、餃子の皮やビールなどさまざまな形に姿を変え、「青葉区でも小麦が穫れる」という発信を続けています。ただ小麦を使うにとどまらず、プロジェクトのメンバー自らが麦の種まきや麦踏み、草取りや収穫など農作業を手伝うことで、農業の苦労や尊さも体感しています。

 

そのあおば小麦をたっぷり味わえる青葉区丼後半が、こちらです!

ボリュームたっぷりの和定食!だご汁のだんごはあおば小麦で作ったすいとん。うどんなどにも使われる「さとのそら」という中力粉で、色がやや濃く粘りある食感が特徴とのこと

・青葉区産小麦(あおば小麦)のすいとんのだご汁……横浜産野菜たっぷり。だしと味噌、野菜の甘みのハーモニーは、ちょっと他では味わえません。

・青葉区産玄麦(げんばく)入りごはん……「あおば小麦の麦粒」をぱらりと混ぜて炊き上げた横浜産米。プチプチ食感が楽しい。

・TSUBAKI食堂オリジナルポーク「YOKOHAMAヨークシャー」味噌漬け焼き……厚めのやわらかな豚ロースを味噌漬けに。YOKOHAMAヨークシャーとは、TSUBAKI食堂が一頭買いで仕入れているオリジナルポーク。明治の開港期にイギリスから横浜に伝わった「中ヨークシャー」というたいへん希少な品種なのだそうです。

・つけ合わせ サラダ、甘酢和え、小松菜のおひたし、フルーツ

 

だご汁と味噌漬けは、森ノオト主催の「100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」の味噌が使われています。この味噌は、森ノオトがこだわりぬいた地産地消の味噌なんです。

使う大豆は、「津久井在来」という今は希少になってしまった神奈川県の在来種で、地元農家の有志による「遊休農地を活用する会」の皆さんに栽培してもらっています。糀(こうじ)は、横浜で200年以上続いてきた糀屋「川口糀店」で、米にも道具にもこだわって作られた米糀をたっぷり使い、仕込んだ味噌種は料理家のみつはしあやこさんがしつらえた大きな木桶に入れて1年間発酵させたものです。

 

今回の青葉区食育丼に使われている小麦も味噌も、地域の農をたいせつにしたいという気持ちを持った人や団体が集まり、生まれたものなのだということを知ってもらえたら、うれしいです。

緻密に温度管理して発酵された川口糀店の糀はとても甘く、これだけでも極上の味わい。味噌づくりでは塩と合わせ塩切り糀にして使います

 

コーディネーターの奥山さん。だご汁を試食して「おいしい!」と目を輝かせています

あおば小麦は、2023年、青葉区にある横浜市立黒須田小学校や青葉台小学校、鴨志田第一小学校、鴨志田緑小学校などの学校給食に用いられ、今回の定食と同じ「すいとん」として子どもたちに提供されました。2024年には青葉区を飛び出し、横浜産小麦として鶴見区の市立寺尾小学校の給食でも同じようにすいとんに調理されて提供されました。

 

TSUBAKI食堂で料理を担当する枝吉直樹さんは、「すいとんは小麦粉と水を練るだけでできる。小麦粉の味をそのまま味わってもらえる食べ方で、家庭でも作ってもらいやすい」と語ります。

寺尾小学校で提供されたあおば小麦を使った給食。横浜でも小麦が獲れることを児童に伝えたいと考えていた栄養職員(栄養士)の先生により、「昔の給食を知る」がテーマのメニューで、あおば小麦とのコラボを実現したのだそう(写真提供:寺尾小学校栄養職員の佐治美知子さん)

市内18区それぞれでとれる農畜産物を月替わりで味わいながら、各区の魅力を再発見してもらいたい、食育につなげて地元愛を育んでもらえたらという願いがこもった「横浜食育18区丼」シリーズ。さらにその発信と交流を広げるため、TSUBAKI食堂では、毎月第一火曜日の夜に「横浜食育18区丼ナイト」と銘打って、該当する区で活躍する農と食のキーパーソンや、地産地消、農業振興やまちづくりに興味を持っている一般の人などが垣根なく集うイベントが開かれています。

 

2月6日に開催された「青葉区丼ナイト」では、横浜市の地産地消を草分け的に牽引してきたTSUBAKI食堂のオーナーシェフの椿直樹さんが、このように語っていました。「これまで18区全ての区に足を運んできたけれど、青葉区は、皆さんがすごくまとまっている感じがする。農家さんたちも、俺が俺がじゃなくて、お互いをリスペクトしていて、みんなが熱いですよね」。

青葉区丼ナイトにはさまざまなメンバーが集まりました

この青葉区丼ナイトに集まったメンバーは、青葉区で地産地消を応援する料理家の方や里山の拠点施設にお勤めの方々、商店街関係者、地域の活性化を企画する方、学校の栄養士の先生や行政関係の皆さん、JAや農業関係の方、他区から来てくださった方や食育丼ナイト常連の方々などなど……驚くほど多彩な顔ぶれが大集合!皆さんが笑顔で同じテーブルを囲み、青葉区や農の話題で盛り上がっている姿は、とってもとってもホットでした。「18区それぞれの食や農をもっと深掘りしたい!もっと楽しみたい!」という方は、ぜひ“ナイト”にもご参加あれ!

青葉区丼ナイトを終え充実した表情のTSUBAKI食堂の皆さん。左から齋藤久美子さん、今回の青葉区丼のメニューを椿さんと共に現場で考案してくださったシェフの枝吉直樹さん、オーナーシェフの椿直樹さん、店長の輿水隆太郎さん、手前はスタッフの黒田雄乃助さん

Information

TSUBAKI食堂presents「青葉区食育丼 後半」

日時:2024年2月16日(金)〜2月29日(木)

1日限定20食

 

TSUBAKI食堂

https://tsubaki-shokudou.com/

 

次回「横浜食育18区丼ナイト」は3月5日(火)18:30〜、「旭区」がテーマです。

詳細は TSUBAKI食堂 Facebookをご覧ください。

https://www.facebook.com/tsubaki.ygc

 

横浜あおば小麦プロジェクト
https://aobakomugiproject.wordpress.com/home/

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この記事を書いた人
松園智美ライター
まちづくりの専門誌、自然派住宅雑誌の編集部を経てフリーの編集&ライター業に。新潟の米どころ長岡市出身、今は港北ニュータウンの団地に暮らす3児の母。子らの育つこのエリアのことをもっと知って楽しみたいです。レイアウトやイラストのお仕事も好き。
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