3/3(日)100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜わかちあいの会を開催します
森ノオトとみつはしあやこさんが2018年から続けてきた、在来種の大豆を育てるところから始め、おおぜいで集って手前味噌を仕込む「100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」。コロナ時代に社会の衛生観念が大きく変化したことで、会のあり方を考え直しました。3月3日(日)、にいはる里山交流センター「つどいの家」で、再会の喜びと仕込んだ味噌をわかちあう、区切りと再出発の会を開催します。

▼イベントへのお申し込みはこちらから

https://peatix.com/event/3849843/

https://100miso2024.peatix.com/

 

2020年から丸3年続いた新型コロナウイルスのパンデミックにより、私たちの暮らしや価値観は大きく変わりました。会う、話す、手をつなぐ、ハグする、大声で笑う、ともにテーブルを囲んで歓談する……これまでは当たり前だった、人と人の接触、交流が大幅に制限され、マスク越しの顔しか見られない、画面越しにしか会話ができない、そんな日々が長く続きました。

 

「100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜」は、地元の大豆で味噌をつくり地産地消を未来につなぎたいと活動を続けてきた森ノオトと、まちの人たちが集って大きな桶に手前味噌を仕込むことで、集った人たちがお互いを思いやる気持ちを育み、1年かけて熟成した味噌と再会の喜びをわかちあいたいと考える料理家のみつはしあやこさんがコラボして、2018年3月に始めたプロジェクトです。

家庭でつくることが再び広がってきた「手前味噌」を、あえて「みんなでやる」ことで、人と人のつながりをつくり、味噌をわかちあうことで再会をして関わりをつないでいく、そんな願いを込めて実施していました。

大きな桶に仕込む手前味噌だからこそ、特別なおいしさになる

手前味噌をつくるには、大豆をゆでる、塩きり糀をつくる、大豆をつぶして糀を混ぜ合わせ、手で丸めて味噌玉をつくり、桶に投げ入れる、という工程があります。人の「手」を介して行うことに意味があり、そこにおおぜいの力を合わせるというのが、この会の大切なコンセプトでもありました。

 

2018年、2019年は、私たちが思い描いた理想の形で、100人が集い、手と手を介して手前味噌を仕込むことができました。1年前にみんなで仕込んだ味噌でつくった味噌汁を味わい、同じ味噌を種味噌にして新たな味噌を仕込み、できた味噌はそれぞれが持ち帰り、各家庭でも味わっていただきました。

手前味噌づくりはどうしても人の手を介するもの。その難しさを感じながら、コロナ禍でも活動の継続を模索してきました

2020年も同じように実施しようと準備していたところで新型コロナウイルスの影が忍び寄り、未知の出来事にどうすべきかわからず迷いながら、「あと1日ずれていたらできなかったかもしれない」というタイミングで実施したのが2月末のことです。神経をとがらせ、消毒と換気を徹底し、人と人の距離を保ちながら、極力会話も減らして短時間で仕込み、解散するという形でした。

 

おそらくこの時期、多くの方が、それぞれの活動や仕事、教育、生活に大きな影響を受け、私たちも同様に、途方に暮れました。料理家としての活動ができなくなったみつはしさん。さまざまな事業やイベントがストップした森ノオト。それでも季節はうつろい、作物は育っていく。幸い、畑での活動は制限されず、遊休農地を活用する会の皆さんのご協力のもと、大豆をつくり続けることができました。

遊休農地を活用する会の皆さんに大豆をつくり続けていただき7年が経ちます

みんなで味噌を仕込むことはできないけれど、いつかパンデミックは終わるはず、再会を夢見て希望の種をつないでいこうーー。そんな時に、青葉区にある寺家ふるさと村「四季の家」の協力のもと、農産加工室を貸していただき、100人で仕込んでいた味噌を機械の力も借りて、プロジェクトメンバーでつくりつないでいくことができました

コロナ禍でも柔軟に、形を変えながらも、「みんなの味噌」をつくり続けてきました

2021年、2022年、2023年と、スタッフだけで大量の味噌を仕込み、参加者のみなさんにはクラウドファンディングで活動の継続を応援していただくという形で、続けてきました。そして、2023年5月から新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことを受け、再びにいはる里山交流センターに戻り、おおぜいの手を介した味噌をつくる形に戻すかどうか……。長い間悩み、迷いを経て、私たち森ノオトとみつはしさんで、「いったんこの形を閉じ、新たな道を歩もう」と決断しました。

四季の家の農産加工室は、味噌づくりに特化した機械(マッシャーや大王釜)があり、効率的に大量の味噌をつくることができました

この4年の間に、人々の衛生に関する価値観は大きく変化しました。コロナが5類に移行したといっても、おおぜいで集まること、ましてや多くの人の手で一つの食べものをつくりわかちあうことに、抵抗感を覚える人がいることも事実です。進んでしまった時計の針を戻すことはできず、今の時代に合わせた新しい形でこの活動を再出発することが必要だと、私たちは考えました。

そのためにも、はじまりの地であるにいはる里山交流センター「つどいの家」で、再び集い、これまで仕込んできた手前味噌を分かち合い、それぞれの新たな出発を喜び合う会を実施することにしました。

みつはしさんは長い間、おおぜいの気持ちがこもった手前味噌をご家庭で保管・熟成してくれていました

みんなの気持ちが集まった「100人のひとしずく」を大切に保管し、味噌種をつないでくれたみつはしさんは、「はじまりの地で、もう一度みなさんに会えることが、本当に幸せです。私はこれからも大桶での手前味噌づくりを続けていきます」と言います。そして、私たち森ノオトも、横浜市、青葉区の農と市民が手をつなぎ、「農あるまち」の豊かさを未来につないでいく活動に邁進していきます。

にいはる里山交流センターの吉武美保子さんによる里山と農的空間のお話を聞けるだけでも勉強になります

3月3日当日は、にいはる里山交流センターの吉武美保子さんから、農的空間と里山についてのお話を伺います。また、この味噌づくりの活動を長年追いかけてきてくださった、メディアレポーターの荒井優紀子さんの動画も上映します。つないできた味噌と地元の野菜でつくった味噌汁を食べながら、それぞれの手前味噌づくりの新たな一歩を踏み出すひとときになればと願っています。

私たちに、横浜の農業や伝統行事の素晴らしさを教えてくれた、三澤百合子さん(右)と、みつはしあやこさん

はじめての人も、お久しぶりの方も、お待ちしています。ぜひ、にいはるの里山でお会いしましょう。

「手前味噌」を真ん中に集い、新たな出発を喜ぶ会にできれば!

Information

100人のひとしずく〜手前味噌プロジェクト〜わかちあいの会

 

日時:2024年3月3日(日)10:00〜11:30(※9:45受付)

募集人数:30家族

参加費:2,000円(2名まで。3名以上の場合はお一人あたり500円追加、小学生以下無料)

※参加費の中には、味噌汁、お持ち帰り用の味噌1kgが含まれます。

持ち物:汁椀、箸、お手ふき、お持ち帰り用の袋

 

会場:にいはる里山交流センター「つどいの家」

横浜市緑区新治町887

http://www.niiharu.jp

JR横浜線「十日市場」駅南口より徒歩15分

東急田園都市線「青葉台」駅もしくは「十日市場」駅より市営バス23系統「三保中央」行き「杉沢」バス停より徒歩6分(運行時間は1時間に1本程度です)

 

会場には駐車場はありません。公共交通機関か徒歩でお越しください。

公園は一般の来訪者も多く訪れます。手前味噌づくりの様子もオープンにして見学・交流いただく形になります。また、広々としたスペースで里山景観を楽しめますが、お子様の行動につきましては保護者の方の責任で、危険のないよう目をお配りいただけますよう、お願いいたします。

イベントの前後は、新治市民の森の散策や旧奥津邸の見学などをお楽しみいただけます。

 

主催:認定NPO法人森ノオト

協力:新治里山「わ」を広げる会

 

お申し込みフォーム

↓↓

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https://100miso2024.peatix.com/

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この記事を書いた人
北原まどか理事長/ローカルメディアデザイン事業部マネージャー/ライター
幼少期より取材や人をつなげるのが好きという根っからの編集者。ローカルニュース記者、環境ライターを経て2009年11月に森ノオトを創刊、3.11を機に持続可能なエネルギー社会をつくることに目覚め、エコで社会を変えるために2013年、NPO法人森ノオトを設立、理事長に。山形出身、2女の母。
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