2024年度、森ノオトは4つのチーム(チャイティーラテ、毎日がロケハン♪、文化センター、ネイチャーコネクター)に分かれ活動しています。ネイチャーコネクターでは、地産地消やエコにアンテナを張る仲間が集い、毎月の編集会議でテーマを取り上げてそれぞれの実践していることのシェアやネタ探しを行なっています。
2024年前半期、ネイチャーコネクターの編集会議で話題になった、森ノオトメンバーのお気に入りのエコ洗剤について、各々レポートしてもらいました。
海の環境保全を考え、排水の洗浄成分が海で簡単に生分解される易分解性(易生分解性洗剤)の洗剤(※)を使っているのは、柴山有花理さん。洗濯だけでなく家中のクリーニングとして使っているのだそう。
がんこ本舗の「海へ…」シリーズ(by 柴山有花理)
油を分解して洗い流す易分解性の「海へ…」シリーズ。従来の洗剤は「海へ…step」という名称でしたが、2023年、さらに進化した「海へ…Fukii(フッキー)」となりました。私が今使っているのもFukiiです。進化したのは、汚れが洗濯物にくっつかない度合がさらに高くなり、すすぎゼロ回が可能になったところです。柔軟剤不要、水を汚さない、水の使用量も減らせる、そして洗剤使用量が圧倒的に少ないという点が私は気に入っており、心もにこやかになります。香り成分も天然精油から取られており、自然な香りに癒やされます。
その他、20倍程度に薄めて台所用洗剤や食器ふき取りとして、また5倍に薄めてトイレに吹きかけると黄ばみが一気に分解されるように感じ、すっきりとふき取り掃除ができます。この20倍薄め液を、夫は眼鏡のレンズにもシュッ!防災用大容量ボックスもあり、色々な洗剤を買う手間も省けます。わが家のように、ドラム式洗濯機の場合にはすすぎ1回が推奨されていたり、台所ではふき取り以外にお弁当箱や保存容器など除菌の意味を込めて洗剤として普通に使用してしまうことも多かったり、一見すると経済的には少し高いようにも思いますが、ウールやシルクが混在しても洗えて、洗剤をいろいろ揃える手間が省けることや、水道料金環境などトータルで考えるとやはり手放せない存在です。
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Information:
がんこ本舗
(※)易生分解性洗剤:がんこ本舗のWEB BOOK(https://www.gankohompo.com/3d-flip-book/fukii)の10ページの解説をご参照ください。
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がんこ本舗は自社開発だけでなく、他社とのコラボレーションも行っています。
がんこ本舗の技術提供を受けた洗剤を使っているのは新楽津矢子さん、OEM(Original Equipment Manufacturing=他社ブランドの製品の製造)洗剤を使っているのは松園智美さんです。実際の使用感をレポートしてもらいました。
よこはまの森洗剤(by新楽津矢子)
よこはまの森洗剤は、すべての原料を微生物が分解できるという「易分解性洗剤」です。家庭排水が地球環境に負荷をかけすぎず、海を汚さないことにつながります。 すすぎゼロもOKで節水節電。香料に横浜産の間引きみかんを使って輸送時のCO2の削減や、まとめ買い用の大容量のサイズやガラス瓶での量り売りもエコです。
コツはつけおき洗いです。汚れがひどいものは一晩、おしゃれ着も長めのつけおきで生地がやわらかく、ふんわりします。夜に洗濯物を仕分けてつけおき、朝はスイッチを押すだけというのがすごく楽になりました。洗濯だけでなく食器用洗剤として、また窓拭きも拭かずに霧吹きで洗剤を吹きかけてスクイジーで落とすだけにしています。お金や時間をどこにかけるのかは、ライフスタイルをどんな風にしたいかにつながると思うので、これから使いながらよく考えたいです。
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Information:
よこはまの森洗剤
PLANTED
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オールシングス イン ネイチャー(by松園智美)
天候の悪い日や、夜の洗濯の後は室内干しするわが家。「乾いたのに洗濯物がカビ臭い」という失敗を繰り返してきた私にとって、小さくも日々積み重なるこの洗濯プレッシャーから解放してくれたのが“がんこ本舗系”の洗剤でした。初めて使ったのは、よこはまの森洗剤。購入時に対面で使い方を教わり、すすぎは基本0回、水量が多い時や汚れが強い時も1回でOK。資源と時間の節約に、そして長時間つけおいても汚れが衣類に再付着しないという点が気に入りました。息子が使ったサッカーのユニフォームや靴下も、下洗いとこちらの洗剤少量につけおきして通常通り洗濯機にかければ気持ちよく洗い上がります。
よこはまの森洗剤を使い終えた後に通販で購入して使い始めたのが、がんこ本舗のOEMだというオール シングス イン ネイチャーでした。両者の使い心地はほぼ同じ。使われているオイルが違うため、こちらはラベンダーの香りがします。
これまで使っていた市販の濃縮液体洗剤と費用を比較してみたところ、1回の洗濯(水量50リットル)で、濃縮液体洗剤約18円、オールシングス イン ネイチャー(詰め替え用)約30円という換算に。洗剤にかける価格は人によると思いますが、これは私にとってアリな金額。食べ物汚れがついてしまった娘の高校の制服のブレザーや、汗だくになった浴衣も簡単に手洗いできました!
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Information:
オールシングス イン ネイチャー(株式会社 スローヴィレッジ)
https://shop.slow-village.jp/Form/Product/ProductList.aspx?shop=0&cat=004
杜のぴか市(奇数月の第一日曜に開催)
よこはまの森洗剤も出店しています
https://www.instagram.com/mori_no_picaichi/
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竹の成分を利用した洗剤を使っていたのは、私、岡島知美と北原まどかさん。ここでは二つの竹の洗剤を紹介します。
バンブークリア(by岡島知美)
界面活性剤が入ってない洗剤を使って生活してみたいと思っていた時に見つけた「バンブークリア」。成分は竹炭と竹炭灰と湧水だけ。見た目はただの水のように見えるのですが、白いTシャツなどを洗い桶に水を溜めて1時間ほどつけおき後に洗うと、洗濯前よりも白さを感じ、汚れが落ちるのを実感できます。強い汚れや臭いは他の洗剤に比べて落ちにくいので、たまに酸素系漂白剤や他の洗剤を併用します。基本の使い方はぬるま湯で20分以上つけおき後、すすぎ一回で洗濯するだけ。30Lの水に対して入れる洗剤は10mlなので、エコ洗剤の中ではコスト面でも経済的だと感じています。私はまだトライしたことがないのですが、洗濯だけでなく、フローリングの掃除、食器洗い、お風呂の入浴剤などのマルチクリーナーとしても使用できます。
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Information:
バンブークリア
https://ethicalbamboo.com/bamboo-clear/
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「竹で衣服と食器を洗う」(by北原まどか)
私が愛用しているエコ洗剤は「竹で衣服と食器を洗う」です。地元・青葉区の「竹炭洗剤製造販売所 竹で洗う」が製造販売しており、私は「萬駄屋」や「里の恵季-eki-」で詰め替え用ボトルに入れてもらって購入しています。
この洗剤のいいところは、1本で食器も衣服も洗えるところです。ボトルのデザインが素敵なので、キッチンに置いているだけで絵になります。洗い桶に薄めて食器を洗った後は、ダスターをつけ置きしておきます。無色無臭なのと、食器がスッキリ洗えるところがお気に入りです。衣類用にはスポーツをやっている娘の洗濯物が大量にあるので、普段使いはしていないのですが、藍染めのシルクのワンピースを洗うときにはもっぱらこちら。キッチンの洗い桶でつけ置きして、そのまま桶ごとベランダに出してバスタオルで水を吸わせて乾かします。
材料は石けん素地、竹炭ミネラル水、竹炭灰ミネラル水と極めてシンプルなのもうれしいポイントです。
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Information:
竹で洗う
https://take-de-arau.com/index.html
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環境負荷の少ない石けん洗剤を使っているという、梶田亜由美さんと田中友貴さん。それぞれの工夫やお気に入りポイントをレポートしてもらいました。
きなりっこ(by梶田亜由美)
私が使っているのはリサイクル粉石けんの「きなりっこ」です。
妊娠出産期に合成洗剤の化学的な香りを避けるようになり、さまざまな洗剤、石けんを試す中で出会った商品です。NPO法人川崎市民石けんプラントが、地域から回収した廃食油を原料にして、障がいのある方とともに製造しているのだそう。かながわリサイクル製品やかわさき名産品など、さまざまなエコ認証を受けているんですよ。地域循環の仕組みや成分の環境負荷の少なさ、洗い心地も含めて、トータルで使って気持ちのいいきなりっこを愛用しています。
きなりっこは洗濯はもちろん、食器洗いや住まいの掃除にも使えます。洗濯で使うときの大事なポイントはよく泡立ててから使うこと!縦型洗濯機を使っているわが家では、洗濯物を入れる前に水と石けんで泡立たせてから洗濯物を投入しています。
すすぎの最後には、柔軟剤の代わりにクエン酸を入れて石けんかす残りを予防しています。きなりっこでダウンを洗ったり、ウールを洗ったりとわりと幅広く使っていますよ。さっぱり汚れが落ちて、洗濯がますます好きになっています。
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Information:
きなりっこ
https://kinarikko.kazekusa.jp/
ロゴ&パッケージデザインに森ノオトが関わっています!
https://morinooto.jp/2020/05/14/kinarikkologo/
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洗剤を使わずに洗濯!&洗濯の助っ人あれこれ(by田中友貴)
環境問題が気になりだしてから、水の浄化力を頼りに洗濯しています。水よりお湯の方が洗浄力が高いので、お湯だけで洗濯することもありました。お湯が使えず水を使用するときは、シャボン玉石けん株式会社の「シャボン玉スノール」を使い始めました。無添加石けんのパイオニアで「身体に悪いと思った商品を売るわけにはいかない」という同社の姿勢にも惹かれ、使っています。
もう一つは「洗濯マグちゃん」。布の中にマグネシウムの玉が入っています。マグネシウムと水の化学反応で汚れと臭いを落とす、という商品です。スノールと併用することも。臭いが気になるときは、重曹やセスキ炭酸ソーダをスノールと一緒に使用するときもあります!オイルで手作りしたルームスプレーを洗濯する際にシュッシュッとかけて、好きな香りを加えることもあります。
また、目立った汚れや臭いは重曹かクエン酸を溶いたお湯に次の洗濯までつけおきます。ルーティンなので手間は感じません。
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Information:
シャボン玉スノール
オイル(えこのは)
洗濯マグちゃん
重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸は、ホームセンターやドラッグストア、100円ショップなど身近なお店で購入できます。
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以上、7つのエコ洗剤を紹介しました。それぞれ製法は違っても地球環境を汚さない工夫をした洗剤を使いたいという思いで選択された洗剤ばかりだと感じます。また、森ノオトライターの皆さんが使っている洗剤は、地元で製造された製品や地元の素材を生かしたものが多く、洗濯しながら地産地消も実現できているのだなぁと記事の作成中、みんなで編集しているうちに気づかされました。
これからも、地産地消の洗剤が増えていき、いつでもエコな洗濯ができる。そんな機会が増えていったらうれしいです。
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