〜横浜の農と地域の暮らしを結ぶ〜 JA横浜「ハマッ子」直売所横浜青葉インター店
東急田園都市線・藤が丘駅から市ケ尾方面へ徒歩10分ほど、東名高速の横浜青葉インターチェンジの近くにJA横浜「ハマッ子」直売所横浜青葉インター店があります。ここは、地元の農家さんが育てた野菜が購入できるお店!あれもこれもおいしそうで、店内には生産者さんのお名前入りの写真や旬の野菜のおすすめの調理法などが書かれた手作りポップもにぎやかです。JAの直売所が普通のスーパーとどう違うかについて、お野菜の入荷の方法や直売所の魅力を同店の仲田明史(なかだあきひと)店長に伺いました。

私がJA「ハマッ子」直売所横浜青葉インター店を知ったのは2年前の12月。「お餅つきのイベントがあるからおいでよ」というお誘いで友人と一緒に出かけたことがきっかけでした。それまでは、子どもの習い事の送迎で頻繁に前を通っていたにもかかわらず、“野菜を売っている場所”というくらいの認識でした。

 

やがて、森ノオトで近隣の農家さんの取材をたびたび行ううちに、農家さん自身が野菜を持ち込んでいたり、皆さんがお祭りに協力しているお店なんだということを知りました。

 

ここは、生産者さんが作って持ってくる横浜野菜(横浜で作られた野菜)を直売するためのお店なのです。

 

改めて店内を見渡すと並ぶお野菜たちはツヤツヤ・ピカピカ瑞々しくおいしそう!同店の仲田店長に、JAの直売所ってどんなお店なのか伺いました。

今日お話を伺った仲田店長

農家さんが毎日新鮮野菜を直接持ち込む場

仲田店長によれば、横浜青葉インター店で取り扱っている野菜の種類は772種類(市場仕入れも合わせると904種類)。(2025年度)

 

野菜の種類って考えたことがなかった私は「えっ?そんなに種類があるの?」としばし呆然。詳しく伺うと、例えば同じトマトでも「桃太郎」と「みそら」で2種類のカウントになるとのことですが、それでも多いですよね。

 

そして店舗へ野菜を納品する生産者の人数は、165人(2025年度)!

 

青葉区・緑区・都筑区の農家さんが中心で夏野菜だけとか冬野菜だけという農家さんもいて、以前森ノオトで取材させていただいた浜なしの農家「えのき園」さんもこちらのお店で浜なしやお米の直売をする一人です。

 

 

普通のスーパーとどう違う?

JA横浜の直売所のスローガンは、「地産地消」。

一番の特徴は生産者さんが「朝の採れたてを持ってくる」ということ。

 

驚いたのは、売れ残った野菜たちは毎日農家さんたちが持って帰るということ(まれに生産者さんの了解があれば次の日のお勤め品として店頭に並ぶこともあるそうです)。なので、店頭には毎日「今日食べるとおいしい」という野菜たちが並んでいます。

 

お店が忙しいのは開店から午前中。というのも、買いに来る方は朝採れ野菜が並ぶことがわかっているから混むのだそう。

 

横浜で作ったものを扱うことが基本ですが、JAを通して他県産の取り扱いも可能で、高知産のみかんや北海道産のジャガイモといった消費者ニーズに応じた国内産の農産物を安定して提供する工夫もされています。

 

ちなみに、JA(農業協同組合)とは農家が互いに助け合い、農業経営と生活を守り向上させるための組織です。地域(横浜)で農業を営み出資をする「正組合員」や、農業以外でも地域の住民で出資する「准組合員」などの組合員によって支えられており、組合員以外の一般の方々もお買い物をすることができます。

 

JA横浜の主な業務は、農産物の販売・資材購入(農機具を買うことや)、銀行・保険業務(JAバンク・JA共済 農作業中の怪我での保険)、営農指導など、横浜の農家を持続させ、地域の暮らし=食を支えるという役割を担っています。

 

地元の消費者に対し地産地消を推進するため、直売所で新鮮な野菜や地元産の加工品を提供しており、消費者が“地元で採れた野菜”を直接手に取って購入できる仕組みを作っています。横浜市内には13カ所もの直売所があり、「ハマッ子」というJA横浜のブランド名で展開しています。

JA横浜中里支店の敷地内にある直売所です。2024年4月1日、店名を「中里店」から「横浜青葉インター店」へと変更。「青葉インターから近いという地の利を活かし、“地元の方々だけでなくより広域のお客様にも足を運んでいただきたい”という強い願いからこの名前になりました」と仲田店長

 

店頭には、知らない野菜もあって楽しい。紫キャベツは知っていたけれど、黒キャベツという野菜があることを取材時知ってびっくり!「野菜や果物は旬が短いものもあるので要チェック」と仲田店長は話します

農協だからこそできる農の魅力の発信スポット 

旬のお野菜がたくさん並ぶ店内ですが、出荷が天候に左右されるということが一番大変なことだとおっしゃいます。

 

同じ品種ばかりだと収穫時期が重なってしまうため、店頭に並ぶタイミングをずらせるよう、出荷の異なる品種の栽培を生産者に提案をすることもあります。

 

横浜市内でも、北部と南部で育てやすい野菜が違うというお話も。

「北は葉物が得意で、南はトマト、キャベツ、大根など」と、仲田店長。なるほど、年間のスケジュールは立ててあるものの、お野菜を揃えるのは大変なことだと実感しました。

 

店内の商品には必ず生産者さんの名前がついていて、中には写真も貼っているポップがあります。これはお店ができた時から続けています。地元の方が買い物に来ることが多く、「この人なら安心」と生産者の人柄で購入される方もいるそうです。また、名前を覚えてもらうことでリピートにつながっているそうです。言われてみれば私も購入の目安にしていました。

新鮮な食材の魅力だけでなく、ちょっとした豆知識や裏話が聞けるのも直売所ならでは。生産者さんは野菜を持ってくる時、保存方法やおいしい食べ方も教えてくれるそうで、それがポップに書かれていることも。もしかしたら、今まで知らなかった食べ方やレシピに出会えるかもしれません

店内には、野菜の特徴やおすすめポイントを手書きで親しみやすく、わかりやすく描いたポップが並びます。作る担当は、職員やパートさんたち。内容のほとんどは、生産者さんの言葉を聞いていて書くのだそう。

こんなふうにするとおいしいよ!保存方法や食べ方がわかりやすく、ついじっくり読みたくなります

取材中も花が買いたいとのお客さまからの質問に、どんな花がよいのかを聞いてお勧めを伝える仲田店長。「さすがですね」とつい伝えた私に、「生産者さんの受け売りですよ」とちょっと照れながら答えてくれました。

 

生産者さんの声をきちんと聞いて、売り場やお客様にもアドバイスができるってすごいことだと思います。

今日のおすすめはトマトと小松菜!「トマトはね、こういうふうにスターという筋のような線があるのがおいしいんだよ」と仲田店長。本当に甘くておいしかったです

店舗では農産物を扱った加工品もあり、現在は20種類くらいを取り扱います。JAで売られている加工品は、農家さんの農産物が材料になっています。他のスーパーではあまり売られていないここだけで手に入るレアなもので、地元産のお米を使ったお弁当などもあるそうです。

生産者さんが自ら開発したオリジナル農産加工品や地元のブランド肉、乳製品など並んでいるのも農協ならでは!実は地元市ケ尾にあるとんかつ屋「とん平」さんのジェラートも、ここで店頭販売されています

農家さんが地域と関わる場にもなっている

取材した農家さんに話を聞いてみると、自分の商品が売れたらいいと思うことに加え、地域や農協自体も盛り上げたいという思いもあるそうです。

 

こちらのお店では、不定期ではありますが駐車場を利用してイベントを開催しており、「トラクターの乗車体験」などではお子さんを乗せて楽しませてくれたり、旬の筍汁を振る舞うこともあるのだそう。物産展なども企画して、地元の方に足を運んでもらう工夫もされています。

 

定期的に行うイベントとしては、4月にJA横浜主催で組合員さんと職員さんのふれあいのために始めた「JAまつり」が地元の方に盛況です。

 

イベントやお祭りは、農家さんたちも協力しており、私も焼きそばを楽しく作っている生産者さんをみて「売り手も楽しそう!」と感じました。直接農家の方々とお話ができることで、「この方のお野菜なら買ってみたい」と思えるきっかけにもなります。こうした工夫で、常連さんもきっと増えるのでしょう。毎日開店を待つ人がいるほどの人気の理由は、こういった所にもあるのだと思いました。

直売所のイベント時の様子。農家さんたちが焼きそばを焼いています

直売所のお野菜たちからは、力強い植物のパワーを感じる気がします。それは生産者さんが手塩にかけて大切に育てているからだと思いました。これがおいしさの秘訣だと思います。

 

JA横浜では、これから地域の人にもっと地元の農業を知ってもらおうと、区役所と連携して東急田園都市線・青葉台駅や商業施設にも出向いて出張販売も始めたとのこと。駅で見かけたら寄ってみてくださいね。

取材時は、スタッフの皆さんの笑顔がとても印象的でした

Information

イベント情報「JA横浜中里支店 JAまつり」

2026年度は4月18・19日(土、日)9:00〜14:00に開催

JA横浜 農業まつり・支店まつりの開催について

 

 

「ハマッ子」直売所 横浜青葉インター店

横浜市青葉区下谷本町40-2

TEL:045-973-2522

営業時間:9:30~17:00 定休:第2火曜日

 

JA横浜「ハマッ子」直売所

「ハマッ子」のご紹介

Avatar photo
この記事を書いた人
塚原敬子ライター
2000年に青葉区に引っ越してから早20年、長男は藤が丘で産まれました。 その頃、これからは介護だ!と介護福祉士やアロマ、ヨガの資格を取りました。「健康は自分で作るもの」がモットー。月や星、石や植物が大好きで山や海での拾い物多し。
未来をはぐくむ人の
生活マガジン
「森ノオト」

月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる

森のなかま募集中!

寄付についてもっと知る

カテゴリー

森ノオトのつくり方

森ノオトは寄付で運営する
メディアを目指しています。
発信を続けていくために、
応援よろしくお願いします。

もっと詳しく