フリースクールの子どもたちと、竹の価値を伝える「仲間」に。SOZAi循環Lab×COMETセミナー 
横浜市緑区、十日市場駅にある「COMETセミナー」は、「自分のペースで、自分らしく学べる」ことをモットーとするフリースクールです。ここで2025年6月から12月、青葉区を拠点として竹をテーマに活動する「SOZAi循環Lab」が講師となって環境教育講座が開かれました。
その集大成が、竹炭墨汁で大きな紙に書いたイベント題字。子どもたちがこれを書き上げた裏側には、大人が子どもに一方的に教えるのではなく、お互いを刺激にして新たな挑戦や気付きを生む関係づくりがありました。

竹炭をすりつぶして墨汁にし、絵を描く 

2025年12月のある日、COMETセミナーの駐車場に、SOZAi循環Lab代表の柏木由美子さんらが、たくさんの荷物とともに到着しました。COMETセミナーの中学生たちが出迎え、荷物を運ぶのを手伝います。

 

COMETセミナーは「不登校の支援を行う学びの場」として、2023年11月に開室しました。主に小学4年生から中学3年生が、それぞれのペースで学習や体験活動などをしています。

 

柏木さんは、2015年から任意団体「スパイスアップ」として、フリーペーパーの発行(現在は終了)や、キッチンカーをコミュニケーションツールとした「動くローカルメディア・萬駄屋(よろずだや)」などの活動をしてきた方です。2022年にスパイスアップ内で「SOZAi循環Lab」を立ち上げ、最初のテーマとした素材「竹」に関するさまざまな活動を行っています。

 

この日は「竹を学校や地域で循環させてコトづくりに挑戦!」をテーマにした講座の6回目、最終回の日。この講座では、これまで竹林で竹を切り出したり、竹でマイカップやお箸、楽器を作ったりしてきました。最終回は、前回炭にした竹を墨汁にし、それを使って絵や文字を書きます。その様子を取材させていただきました。

 

まず柏木さんが、電子顕微鏡で見た竹炭の構造の写真(撮影:三菱ケミカル株式会社)をみんなに見せました。高温で焼成した竹炭の、もろく崩れやすい構造を生かし、墨汁として活用しているのです。

電子顕微鏡で見た竹炭の構造の写真を子どもたちに見せる柏木さん

柏木さんはさらに、竹墨で描かれた絵を紹介。みんなで今日つくるもののイメージを膨らませていきます。

 

作業開始。まずは竹の炭を細かくします。二人一組になって、袋に入れて木の枝や瓶の底で砕き、それを乳鉢に入れてさらに細かくすりつぶします。少しずつしか進まない、時間と根気が必要な作業です。

竹炭を袋に入れ、叩いて砕く

根気強く取り組み、 20分ほど経って、次の段階に進む子が出てきました。すりつぶした竹炭に水のりを入れ、水で薄めて墨汁にしていきます。

水のりを量って入れる

時間をかけてすりつぶしても、もっと細かくしなければならないことがわかり、心折れそうになっている子も。 COMETセミナーのスタッフで、森ノオトのライターでもある南部聡子さんをはじめ、COMETのスタッフが近づき、さり気なくフォローします。

 

墨汁ができたら、次はいよいよそれを使って自由に絵を描きます。

柏木さんが、葉に墨汁を塗り、新聞紙を使って紙に押し付けて版画にする技法を紹介しました。子どもたちも、前々日に緑区新治町の森で拾ってきた落ち葉や枝などの中から自分の使うものを選びます。筆に墨汁をつけ、最初は慎重に塗り始めましたが、そのうち慣れてきたのか、次々と紙にこすりつけている子もいました。

落ち葉に筆で墨汁を塗る

素材を使った絵以外にも、文字やキャラクターなどを筆で書き、さまざまな作品が生まれていきました。竹炭墨汁では、市販の墨汁のように滑らかな線になるわけではありませんが、自然なむらが独特の味になっています。

小学生、中学生のさまざまな作品が並んだ

竹炭墨汁で、竹のイベントを飾る題字を書く

作品づくりが進んできたところで、柏木さんや南部さんたちが大きな紙を広げます。約1カ月後にSOZAi循環Lab主催で開かれる、竹の楽器を中心とした音楽イベント「第2回音の竹フェス♪」の会場に飾られる題字を、COMETセミナーの子どもたちがこの紙に書くのです。

 

多くの人が見守る中で、大きな紙を前に、書き手に立候補する子はなかなか出てきません。少し時間はかかりましたが、スタッフの声がけに背中を押されて、最初に中学生の男の子が「音」の字を書くのを引き受けてくれました。まずは小さめの紙に練習して本番。竹炭墨汁を筆につけ、一画一画丁寧に「音」の字を書きました。

南部さんが横で見守る中、大きな白い紙に一字目を書く

その後も子どもたちが、一人一字ずつ文字を書いていきます。書き終わった子には、みんなから拍手が起こりました。

そして「COMETセミナー」の名前なども書き入れ、題字が完成したのです。

書き上げた題字

講座の最後には、子どもたちから柏木さんたちへ、手作りのクリスマスオーナメントやメッセージカードが贈られました。

 

今回の取材は、南部さんに講座のことを教えていただいたことから始まりました。私は以前、竹細工職人の方に取材させていただいたことがあり、竹に興味がありました。また以前、ライターチームで南部さんにCOMETセミナーを案内してもらったこともあり、今回の講座に興味を持ちました。

そして実際に講座を取材してみて、何より気になったのは、COMETセミナーの子どもたちと柏木さんたちの間に、何か化学反応のようなものが起きているように感じたことでした。それが何だったのか知りたくて、柏木さんと南部さんにお話を伺ってみることにしました。

柏木由美子さん(左)と南部聡子さん

今回の講座は、 南部さんが「横浜市環境教育出前講座」の講師派遣を申し込んだことから始まりました。「横浜市環境教育出前講座」は、環境問題への理解を深めるため、市内の小中学校や地域の人を対象に、専門知識を持った講師が講義を行うものです。南部さんはこの制度を知り、SOZAi循環Labの講座を選んで応募しました。

 

「横浜市環境出前講座は、学校以外でも公的な教育を受けることができます。『誰一人取り残さない教育』を掲げる社会を体感できるものだと思いました。

 

多くの講座がある中で、SOZAi循環Labさんの講座にお願いしたいと思った一番の決め手は『循環』という言葉でした。

学校では、地域や社会とのつながりの中で育っていけるけれど、そこに行けなくなった、もしくは行かないことを選んだときに、子どもたちや保護者が、誰ともつながれず置き去りにされているように感じることも少なくありません。『循環』の中に子どもたちが入っていける機会が得られたら、大変ありがたいことだと思いました。

 

また講座の説明の中には、地域で取り残されている竹林が、さまざまな出会いと活用次第で、暮らしに役に立つ貴重なものになることが書かれていて、子どもたちの立場とも重なる部分があるように感じました。

子どもたちそれぞれが持つエネルギーが、行き場を得ることで、地域の中で役に立つ力になっていけば素敵だなと思ったのです」(南部さん)

 

「SOZAi循環Lab」のコンセプトは、生活者の視点で身近な素材を楽しみ、深く知ることを通して、サステナブルな商品の開発や暮らしの行動変容を目的とした地域共創に取り組むことです。

最初のテーマに「竹」を選んだ背景には、キッチンカーで使い捨ての容器しか使えず、竹の皮を使い始めた経験や、メンバーの一人が実家の竹林を譲り受け、管理の負担が大きい話を聞いたことなどがありました。

 

実は横浜市内には多くの竹林があり、かつてはタケノコの産地となっていた地域もあるほどです。山の一帯が竹林というより、郊外の住宅地の中に竹林が残っている場所が多いのが横浜の竹林の特徴です。

SOZAi循環Labのメンバーの一人が管理する竹林。住宅街の中にある

管理されていない「放置竹林」は全国で問題になっており、横浜市も例外ではありません。竹は放置されると、地下茎をどんどん伸ばして竹を増やし、竹林の面積は拡大していきます。また、枯れた竹が倒れる危険もあります。

竹は昭和30年代ごろまでは、籠やざる、竹箕、はしなど生活用品に多く使われていました。しかしプラスチックや、安価な輸入製品が使われるようになり、国内での竹の需要は大きく減少しました。

 

「竹が悪いわけではなくて、私たちの暮らしや価値観が変わったことで、竹が追いやられて『出口』がなくなってしまった。本当に竹林を放置したのは、その所有者ではなく、竹を使わなくなった私たちだと思います」(柏木さん)

 

柏木さんたちは竹の「出口」を探して活動する中で、竹細工や竹灯り、竹紙、竹炭染め、タケノコを加工したメンマなど、竹を使ったさまざまな活動をする人たちに出会いました。

2023年からは、その人たちが一堂に会するイベント「竹フェス!」を開催。また、三菱ケミカル株式会社の、産官学民との共創で循環型社会の実現を目指すさまざまな試みを行う「青葉台リビングラボ」とのアイデアソンから、竹炭を墨汁にして活用するアイデアが生まれました。

 

そして2023年、横浜市西区の宮谷小学校から依頼を受け、総合学習で竹に関する授業を行ったことが、環境教育に本腰を入れるきっかけとなりました。

それまで子どもと関わる機会は少なかったという柏木さんは、小学校の子どもたちと「先生と児童」ではなく、普段の活動と同様にフラットな関係で接するようにしていました。そんな中で、子どもたちの活動が熱を帯びていったのです。柏木さんたちの「竹フェス!」を知った子どもたちが、地域の公園で、自分たちの竹フェスを開催するまでに活動が発展しました。

 

「子どもたちは、竹の面白さを地域に伝えようと本気で取り組み、それぞれの得意を生かしてみんなで挑戦していました。この年代での体験は大事なのではないか、ここからサステナブル人材が生まれるのではないかと感じたのです」(柏木さん)

 

2024年、柏木さんは横浜市環境教育出前講座の講座登録を行い、依頼を受けていくつもの小学校、中学校などの授業に赴くようになりました。

 

 

「支援」でなく「仲間」をつくる

そうした中で2025年、COMETスクールで講座を行うことが決まりました。フリースクールでの講座は柏木さんにとって初めてです。

COMETスクールでは、他の学校とは勝手の違うところがありました。子どもたちは小学生から中学生まで年齢がばらばら。講座への参加は希望制のため、毎回同じメンバーではありません。

普段は通う日がそれぞれ異なるため、講座以外の日にみんなで竹の話をすることもなかなか難しいことです。南部さんは子どもたちの状況をこう話します。

 

「みんな、 COMET に通おうと決めるまでにいくつもの段階を経ています。

 

状況は十人十色ですが、どの子も自分自身の中に思いがあり、ここへ通う選択という『はじめの一歩」があって、今ここがその子にとって学びの場となっています。安心、安全な場所があるからこそ、子どもたちはさらに一歩、外へ踏み出すことができると思うのです。

 

今なら、家庭やCOMETだけでなく学びの場を地域に広げて、自分たちの成長を願い見守ってくれている社会が身近にあることを感じる中で、新たな挑戦ができるかもしれないと、この講座を受けることを子どもたちやスタッフとで相談しました。

『竹のことを知りたい!』『ものづくりがしてみたい』と提案に前向きな子もいれば、『えー、先生みたいな人が来るの?』と、ちょっと緊張した表情をみせる子もいました」

 

そして迎えた講座の初回には、地域の竹林で竹を選んで切りました。

 

「子どもたちの中には、学校での体験の中で『授業』という形に緊張や苦手意識を感じてしまう子もいるので、どんな風に子どもたちに接してくださる方々なのだろうと、私たちスタッフも子どももドキドキしていました。

そんな中、柏木さんたちは、子どもたちを自然に包んでくれました。『教えてあげる』という感じではなく、『自分たちも竹が好きだよ』『竹ってすごいんだよ』と、地域の仲間のように、同じ目線から語りかけてくれたことはとてもありがたいことでした」

 

柏木さんにとっては、「仲間」という目線は、これまでの講座と共通するものでもありました。

 

「子どもは鋭いから、普通にしていないと構えられてしまいます。『先生』と呼ばれないようにして、普通の地域の人として自然体でいたいと思っています」

 

ただCOMETセミナーでの講座が進むにつれ、柏木さんには戸惑いを感じる部分も生まれてきました。

多くの子は講座の初めから終わりまで参加していましたが、「活動の途中で別のことを始める子もいたりします。でも、その子の背景があるのだろうから、『だめじゃん』と言うのもちょっとな、と。SOZAi循環Labのメンバーのフォローがあったから進められた部分もありました。どうしても、それぞれの子と向き合い、その子を喜ばせたり支援したりする部分がありました」。

 

「素材を地域で循環させていく仲間をつくりたい」と考えていた柏木さん。子どもたちの「支援」は楽しくもあるけれど、自分たちの役割なのかと葛藤するところもあったようです。

 

そのことをSOZAi循環Labのメンバーで話し合う中で、一つのアイデアが生まれました。2026年1月に開催する「第2回音の竹フェス♪」の題字を、COMETセミナーの子どもたちに竹炭墨汁で書いてもらってはどうかというものです。

 

「それが地域とのつながりになります。自分たちの作品が地域のためになり、私たちの活動の手伝いにもなるのです。どうしてもやりたいと南部先生にお願いしました」

 

そんな中で、少しずつ子どもたちとの距離が縮まった部分もありました。講座の休み時間には、全員とではないものの、竹とは関係のない話もたくさんしたそうです。

 

「何かしながら、または立ち話の中で、いろいろなことをうっかりしゃべってしまうことがありますよね。私たちが『先生』とは違う立場で、出向く回数を重ねたからこそ、話せることもあったと思います」(柏木さん)

 

竹で楽器をつくる回では、音楽が大好きな中学生の子が、スマホを竹の中に入れるとスピーカーのように音が響き、しかも穴の開け方で響きが違うと発見して盛り上がりました。

 

「ちょっとスイッチが入るだけで子どもは自分でどんどん手が動いていっちゃう。それはCOMETセミナーでも同じでしたね」(柏木さん)

 

こうして実現したのが、講座最終回での、竹炭墨汁での題字書きでした。その場面を振り返って、南部さんは次のように話します。

 

「あの場にいたみんなが、真っ白な紙に潔く文字を書いている姿には胸が熱くなりました。

 

講座の初回には、自分の好きな竹を選んで切るときに、みんな一本の竹を選ぶだけでも、とても時間がかかりました。

初めて出会う人たちに、間違ったことをして迷惑をかけたくないという緊張や、一つひとつのことをとても深く考えるこだわりの強さゆえだったかと思います。

 

柏木さんたちは、その迷いの時間を明るく楽しい雰囲気で寄り添ってくれました。『お!いいね』『その竹面白いね』。どの講座でも一つひとつ声がけをして、やりとりをしてくれました。

そんな中で子どもたちは『決めること』『人前でなにかしても大丈夫だ』という肯定を培っていきました。あたたかなサポートがあったからこそ、子どもたちが一歩踏み出す地盤ができ、『音の竹フェスで掲げられる題字を書く』という大きな挑戦に臨めたのだと思います」(南部さん)

 

子どもたちが題字を書けたのは、時間をかけて柏木さんたちと子どもたちの関係が築かれていたからだったのです。

あのとき拍手が起きたのは、『墨で字を書く』という後戻りできない作業の難しさを乗り越えたことの大きさを、みんなが分かっていたからなのでしょう。

 

また、子どもたちの中には、家の近所の竹林を見て家族に「ああいう竹林が問題になっているんだよね」と話した子もいました。作った竹のコップを持ち帰って家族と「竹ってすごいね」と話した子もいたそうです。南部さんはこう話します。

 

「 子どもたちは新たな視点で物事を見ることに出会い、循環の一端にいることを感じられていると思います。

 

例えばどうしても目線が内に内に入って落ち込んでしまったときに、ふとそばにある地域の竹のことを考え、ちょっと目線を上げられる。そんな風に、この出会いがこの先いつかどこかの場面で、自分たちの外側の世界に目線を向ける大切なきっかけになっていたらいいなと思います」

 

6回の講座を経て、柏木さんは南部さんにもう一つ提案をしました。子どもたちが題字を書いた「第2回音の竹フェス♪」の当日、子どもたちに運営ボランティアをしてもらってはどうかということです。南部さんはその提案をうれしく思い、子どもたちとも相談して参加することにしました。

 

そして1月20日、「第2回音の竹フェス♪」の日。COMETセミナーの子どもたちのうち希望者が、運営ボランティアに参加しました。

会場にはみんなで書いた題字が大きく掲げてあります。

会場の青葉区民文化センター・フィリアホールのロビー。 この題字の下でライブなどが行われた

中学生たちは受付で、パンフレットやアンケートを渡したり、抽選の案内をしたりすることに。小学生たちは物販のお店の一つで店番をすることになりました。

 

開場すると、続々とやってくるお客さんに、中学生たちは落ち着いて対応していました。

受付でお客さんを迎える中学生たち。わからないことがあれば、わかる人に聞きに行っていた

小学生たちも、お客さんとの会話を楽しんでいたようです。

 

ボランティア以外の子どもたちも、希望者が会場を訪れました。

また会場の一角には、竹炭墨汁をつくる工程を子どもたちがまとめた展示もありました。

竹を切り、無煙炭化器で炭をつくり、墨汁にする工程を自分たちの写真入りで紹介している

柏木さんはこの日を振り返り、次のように話します。

 

「たくさんの子がボランティアに来てくれましたね。自分たちで作った模造紙を貼って、竹墨ができるまでを紹介することもできましたし。『音の竹フェス♪』があって、彼らの竹の活動の『出口』が見つかってよかったなと思いました。ただ『楽しかった』『竹、面白かった』でもいいのでしょうが、SOZAi循環Labとしてやるのなら、その先まで行きたいのです」

 

 

竹が地域とつながるツールに

柏木さんは6回の講座を経て「COMETセミナーでもう一回講座をやってみたい」という思いが湧きあがったそうです。「子どもたちから地域に働きかけるプロジェクトをやってみたいです」と柏木さん。

 

柏木さんはフリースクールCOMETセミナーの経験に加え、引きこもりの方々との竹林整備なども行う中で、気づいたことがあったといいます。

 

「地域とつながるというと、『何かしゃべらなきゃ』『人付き合いをしなきゃ』と求められるイメージがあります。でも、手を動かして何かつくることが結果的に地域とつながることになるのであれば、たとえコミュニケーションに苦手意識があっても、地域とつながることができるのです。

作業というだけなら、竹でなくてもいいのかもしれません。でも、竹は『出口』がたくさんあるからいいのではないでしょうか。薄くて切りやすいし、たくさんあるから、失敗してもまた作ればいい。やっぱり竹は面白いなと思います」

 

 

「教える」より「仲間づくり」

COMETセミナーでの講座の最後に、みんなが題字を一字ずつ書く場面。その場で見ているときには、それがどれほどすごいことなのか、私はわかっていませんでした。子どもたちはいくつものハードルを越えて、COMETセミナーを安心できる場だと感じ、あの場に参加している。

そして約半年間の講座で、柏木さんたちが「地域の普通の人」として接する中で、子どもたちとの関係が生まれている。だからこそ、多くの人の前で、大きな紙に書くという初めてのことをするハードルも越えられていたのでした。紙に書かれた題字というアウトプットからだけではうかがい知れない背景があったのです。

 

今回の講座は、大人が子どもたちに「教える」という一方向的なものではありませんでした。

COMETセミナーの子どもたちとSOZAi循環Labの皆さんが出会うことで、子どもたちもかけがえのない出会いから初めてのことに挑戦し、また視野を広げ、SOZAi循環Labの皆さんも新たな発見につながっている。

 

そして「音の竹フェス♪」の機会を活用し、お互いを「仲間」として、竹の価値を伝えるという同じ目標に向かって活動する最初の一歩も踏み出せました。子どもたちと「仲間」になることは、地域での活動にとって大きな力になるのだろうと改めて感じます。

 

COMETセミナーとSOZAi循環Labの出会いと、「仲間」づくりを目指したプロセスから、それぞれの、そして共同の、いくつもの新たな「一歩」が生み出されている。

 

それが、あの場で私か感じた「化学反応」だったのかなと思います。柏木さんたちが「仲間」づくりをあきらめなかったからこそ、南部さんたちのサポートのもと、そこまでたどり着けたように感じます。

 

Information

フリースクール:COMETセミナー

HP https://comet-ss.com/
Instagram  https://www.instagram.com/comet_seminar/(今回の講座や「音の竹フェス」参加の様子も掲載)

 

SOZAi循環Lab

https://spiceupaoba.net/sjl/

 

青葉台リビングラボ

https://www.mcgc.com/kaiteki_solution_center/oursolution/16.html

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この記事を書いた人
青木遥ライター
川崎市中原区在住。編集、ライターの仕事をしています。息子と遊べる場所を、地域や自然のなかにいつも探し中。以前は市民ジャズビッグバンドのサックス吹き。岐阜県岐阜市出身で、岐阜の伝統漁法・長良川鵜飼の取材をしたり、岐阜愛を勝手に発信したりも。
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