ワークショップ開催当日の1月30日、朝窓をのぞいてみると予想を上回るほどの雪が深々と降っていました。開催を中止するかどうか、直前まで悩んだのですが、「決行しよう!」と一致団結。メンバーそれぞれが雪のなか、会場を目指しました。
懸念されたキャンセルも、天候の悪さから考えると奇跡的(?)に2組に留まり、参加者のみなさんが続々と集まってきました。足もとの悪い中、ほとんどの方がお子さん連れで来てくださり、それだけで感謝の気持ちで胸がいっぱいに(みなさん、本当にありがとうございます!)。
節分の前に作り方を習得してもらい、当日は各ご家庭で挑戦してもらいたいという願いを込めて企画したこの講座。講師を務めたのは、「3R夢なクッキング講座」でも大活躍だった、料理部リーダーの大西香織さん。まずは恵方巻きに入れる具材をレシピに添って、丁寧にお伝えしました。
森ノ恵方巻きのオリジナリティは、具材にあります。七福神にちなみ、7種類の具材を用意。「野菜と乾物」を使って、彩りや食感、味のバランスを大事にした取り合わせにしました。
7種類の中身は、乾物のナムル(切干し大根とひじき)、高野豆腐のそぼろ、くるみの飴炊き、豆腐の味噌漬け、長いも梅酢、人参にきゅうり。
酸味とコクと甘塩っぱさの絶妙なバランスの中に、くるみのコリコリとした食感が面白く、本当にクセになるおいしさなんです!
乾物は普段の味付けとは違うアレンジにし、手軽でおいしくできるものを。他の具材も全てそのままおかずの一品になるという、嬉しいもの。巻き寿司だけではなく、普段のおかずとしても活用できるのは、主婦ならではの提案ともいえます。
デモンストレーションでは、巻きすの扱い方、海苔の置き方、すし飯の乗せ方、具の乗せ方などをお話しつつ、“ぎゅっくるっ”とコツをお伝えしながら巻いていきました。その後、いよいよ実習に入ります。
参加者には、日頃から太巻きを手づくりされている方から、まったく初めて!という方まで様ざまいました。すし飯を手際よく海苔の上に広げ、具をどんどん乗せていく方もいれば、一方で、すし飯の量や具材を乗せる順番にこだわって巻いていく方もいます。
一見、簡単そうに思える太巻き作りですが、具材の並べ方や仕上げの巻き方などポイントはたくさんあります。しかし、一番の難所は、やはり仕上げのようでした。講師のデモンストレーションを見て、一旦は理解したものの、一気に巻き、きれいな丸形の太巻きを作ることは難しい!
形が崩れてしまう方、具材が端から飛び出してしまう方もいましたが、2回巻くことで、ほとんどの方が2本目にはどうにかコツをつかんできれいに巻けるようになりました。
アシスタントスタッフの清水さんも、試食用に何本か恵方巻きを作っていましたが、「巻けば巻くほどポイントが分かり、上手くいく!」と実感したそう。
私は託児を担当し、主に2歳児のお子さんを見ていました。みなさんとてもおりこうさんで、私はほとんどお世話をすることもなく、用意していたレゴやお人形などで楽しく遊んでくれているのを見守っていました。
私たち料理部メンバーも、子育てまっ最中の身ですので、子連れで講座に参加するお母さん方の気持ちは十分理解できます。「興味がある講座に参加したいけど子連れだとなかなか大変」「子どもが迷惑をかけないか心配」などと思う方がほとんどではないでしょうか。私たちが託児を設け、子連れ参加歓迎としたのは、そういうお母さんたちにぜひ来てほしい! という思いからでした。同じ境遇の私たちだからこそ、そんな講座をやりたいと思ったのです。
なるべくお母さんたちが安心して講座に参加してもらえたらな、という気持ちでしたが、少しはお役に立てたでしょうか……? もしそうだったら嬉しいな、と思います。
今回の講座は雪の影響で、実はスタッフ側にもトラブルが相次いでいました(苦笑)。子どもを一時保育や幼稚園に預ける予定が、車が出せずに預けられなくなり、やむなく子連れで開催となってしまうなど、いろいろあったのですが、何とか乗り切ることができました。
参加者の方からも、「雪で来るのに迷ったけど、来てよかった!」「具材に感動した!」という声をいただき、一同ホッと胸をなでおろしました。
講座中には「すし飯がはみ出したらどうしたらよい?」、「巻きすはどう洗えばよい?」など、たくさんの具体的な質問がありました。実践しようというあらわれで、よし、やるぞ! というみなさんの意欲を感じることができました。節分当日はきっと張り切って巻いてくださったのではないでしょうか。
森ノオトのリポーターが企画をし、講座を開くのは初めてのことだったのですが、今回学んだ課題点をクリアしながら、また次へとつなげていきたいと考えています。
今後もさまざまな森ノオトリポーター企画をお楽しみいただけたらと思います。どうぞお楽しみに!
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