2018年12月8日(土)、9日(日)の2日間、横浜市都筑区にあるショッピングセンター ノースポート・モール2階 無印良品のショップ内で、「となり工場の図工室〜みんなで育てるつづきのはいぷぅ〜」というワークショップが開催されました。
となり工場?みんなで育てるはいぷぅ?
何やら気になるワードがいろいろです。このワークショップは都筑区のものづくり企業から出る発泡スチロールや金属、無印良品の生産過程から出る布などの「廃材」を活用してオーナメントを作るというもので、会場では幼稚園児から小学生の親子が多く参加していました。
となり工場とは都筑区に点在するまち工場を指すそうです。「メイドインつづき」として40社(平成30年度)が参加するこの団体は、独自の技術や製品を発信するだけでなく、地域の子どもたちにものづくりの面白さを知ってもらいたいと「ものづくり体験」や「まち工場探検」などの活動にも取り組んでいます。
そんな工場から出る、捨ててしまえばゴミとなる廃材を愛情込めて「はいぷぅ」と名付け、どもたちの想像力で生まれ変わらせようということだそうです。
しかし、ワークショップ会場に行ってみると、子どもたちはそんな難しいことは考えていませんでした。テーブルいっぱいに広がっている色とりどりの布、お店には売っていないバネや歯車。これらを円錐形の発泡スチロールの土台に自由に貼り付け、思い思いのオーナメントを作っていました。
都筑区在住6歳の男の子は、普段から折り紙や工作が好きで、今日のワークショップも好きなものを好きなだけ使って自由に作れるのが面白そうと参加したそうです。別の3歳の男の子はモノを貼り付けたりはせず、歯車や棒の廃材をただひたすらさわり、まるでミニカーや戦隊モノのように1時間以上遊んでいました。一つひとつ丁寧に貼り付けていた女の子は2時間近く工作に取りかかっていました。
子どもたちが夢中になっている理由は、まずは自由に作れること。これはポイントが高かったようです。体験後の感想を聞いた中で一番多い答えでした。キットや配布された材料の中から作るのではなく、好きな色、好きなパーツを選び、そして好きなものを作る。一つずつこだわりを感じられる作品はどれも愛おしく、まさにモノに命が吹き込まれたといった感じでした。
二つ目は見たことのない素材。お店では売っていない材料に子どもたちは興味深々。重ねてみたり、回してみたり、どう使おうか一生懸命考えていました。さらに、「実はね……、この材料は近くの工場からもらってきたもので、普段はカメラやリフトの部品になっているんだよ」と私が話すと子どもたちはびっくり。皆、このまちにそんな工場があるなんて知らなかったようです。
最後のポイントは、子どもたちを自由に見守りながらもアートな作品に導いてくれていた講師のアートチームODENさん。「ここにこの色使うのいいね」など本物のアーティストのちょっとしたアドバイスや感性で、作品が大きく変化していました。
とにかく温かく愛情たっぷりのワークショップでした。子どもたちの自由な発想を大切にしながら、大人たちはそれを温かく見守る。食材に地産地消の良さが言われるように、このワークショップでは、工場のある都筑区のまちならではの地域の材が生かされていました。子どもたちは材料の先にある工場を想像したり、まちに関心を持ったりすることも出来る。一つひとつの過程にものづくりの楽しさを知ってもらいたいという工場の思いがあって、その先の夢もある。どんどん膨らむ要素を持っている素敵な体験だと思いました。
私自身も都筑区に住んでいるので、今回の「となり工場の図工室〜みんなで育てるつづきのはいぷぅ〜」の取材を通して、改めて都筑区の良さや魅力を感じることができました。また地域の材を生かした体験に目を輝かせる子どもたちを目の当たりにし、これからもそのまちならではの体験の良さを伝えていきたいと思います。
メイドインつづき
都筑区役所区政推進課で実施している「メイドインつづき推進事業」。区内の優れた技術力、独創的な製品を「メイドインつづき」としてPRすることで、中小製造業の受発注のマッチング機会の向上や販路の拡大を支援。
http://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/kusei/kikaku/madeintsuzuki/
アートチームODEN(おでん)
“廃材”と呼ばれる古着や工業廃棄物などを作品の材料にすることで社会的な問題をPOPなアート作品に変えポジティブに表現するアートチーム。
無印良品
様々な生産工程で出る未利用材と地域のクリエイターがつながる「もったいない工房」を開催。各地でワークショップを実施している。
生活マガジン
「森ノオト」
月額500円の寄付で、
あなたのローカルライフが豊かになる
森のなかま募集中!