小さな建築家が集合! たまプラーザ「子ども向け お家探検ツアー」
動画を見せながら、子どもたちに話しかける山川紋さん。教育系の仕事をしていた経歴をもつだけあり、子どもが飽きないように接する姿はさすが!
ゴールデンウィークの初日、4月29日にショセット建築設計事務所による「たまプラーザのリノベーション見学会」が開催されました。同時に行われたのが小学生を対象とした「子ども向け お家探検ツアー」。住宅好きな娘が参加した様子を、親目線でリポートします!(写真:おおかわらあさこ)

我が家の小学3年生女子は、住宅やインテリア大好きっこ。「渡辺篤史の建もの探訪」や「大改造!!劇的ビフォーアフター」などの住宅番組は、録画して毎回欠かさず観るほどです。

 

「この家は、木がいっぱいで、ナチュラルな感じでいいよね」

「この家はなんかイマイチ……」

「この色かわいい! 家の子ども部屋も基地っぽくしたい! 」

 

などと、自分なりにいろいろと評価しております。

4月29日(金・祝)に開催されたショセット建築設計事務所デザインの「たまプラーザのリノベーション見学会」に、私はスタッフとして、娘は「子ども向け お家探検ツアー」のメンバーとして参加。建築に興味のある子どものためにと、ショセット建築設計室の山川紋さんが昨年からスタートさせたワークショップで、今回が2度目の開催となります。

リノベーション見学会が始まる前の時間を利用して、1時間ほどのワークショップがスタート

リノベーション見学会が始まる前の時間を利用して、1時間ほどのワークショップがスタート

 

 

工作好き、建物好きな小学1年生から5年生までの男女6人の子どもたちが集まった。まずは、ひとりずつ自己紹介から。ハツラツと元気よく話す彼女は、2度目の参加

工作好き、建物好きな小学1年生から5年生までの男女6人の子どもたちが集まった。まずは、ひとりずつ自己紹介から。ハツラツと元気よく話す彼女は、2度目の参加

自己紹介の後は、資料を見ながら建物の構造について少しお勉強。「ラーメン構造の“ラーメン”は、ドイツ語で『枠』を意味する言葉であって、みんなよく知っている食べるラーメンではないからね!」など、山川さんは、子どもが興味を持つように教えてくれます。

 

動画を見せながら、子どもたちに話しかける山川紋さん。教育系の仕事をしていた経歴をもつだけあり、子どもが飽きないように接する姿はさすが!

動画を見せながら、子どもたちに話しかける山川紋さん。教育系の仕事をしていた経歴をもつだけあり、子どもが飽きないように接する姿はさすが!

 

山川さんの話しに吸い込まれるかのように、見つめる子ども。何を思っているのだろうか。日頃、見ることができないその表情に、親も驚く

山川さんの話しに吸い込まれるかのように、見つめる子ども。何を思っているのだろうか。日頃、見ることができないその表情に、親も驚く

資料を見ながらの説明の後は、2人ひと組ペアになり、実際に家の中をまわりながら、床の素材について調べていきます。床に寝そべってみたり、軽く叩いてみたり、手で触ったり……、自分が感じたことやなぜその場所にこの素材を使うのかをペアで考えます。

2人で考えた結果を、表に埋めていく。真剣に書く姿が何ともいえない、子どもらしい表情

2人で考えた結果を、表に埋めていく。真剣に書く姿が何ともいえない、子どもらしい表情

 

感じたことを一生懸命に書いているのが、文字にも表れている

感じたことを一生懸命に書いているのが、文字にも表れている

リビングに、無垢の木のフローリングが使われていることに対しては、

「布だと何かをこぼした時に拭きにくいから」

「木の匂いがいいから」

「木の温もりが感じられるから」

 

と、小学生とは思えないような的確な答えに驚きます。

 

そして、最後に、プロの道具“三角スケール”やメジャーなどを用いて、実際にドアや窓、キッチンなどの寸法を測り、図面に描いてみるという本格的な作業へ移ります。

製図の際に用いられる三角スケール。はじめて手にするその道具は、子どもたちの眼にはどのように映ったのだろうか

製図の際に用いられる三角スケール。はじめて手にするその道具は、子どもたちの眼にはどのように映ったのだろうか

 

小学5年生の男の子チームは、初めて会った者同士とは思えないほど、息の合ったチームワークで作業を進めていた

小学5年生の男の子チームは、初めて会った者同士とは思えないほど、息の合ったチームワークで作業を進めていた

 

時には、大人の手も借りながら図面を仕上げていく

時には、大人の手も借りながら図面を仕上げていく

 

最終的に、各チームが仕上げた図面をパズルのように組み合わせていくと……、一枚の平面図が完成! 子どもたちからも歓声があがった

最終的に、各チームが仕上げた図面をパズルのように組み合わせていくと……、一枚の平面図が完成! 子どもたちからも歓声があがった

建物の構造についての簡単な説明から、実際に寸法を測り、図面に描いていくという一連の流れを体験した子どもたち。慣れない道具でなかなか思うように測れなかったり、うまく線が引けなかったりと大変さも味わったと思います。

 

しかし、自分が日々何気なく暮らす「住まい」のことが少しだけでも分かると、これまでとはまた違った気持ちで、家に住むことそのものを大切にする心が育ってくれるのではないかな、と期待しています。

 

小学生というと、これからまだまだ将来の夢は変わっていく年頃です。けれども、日常生活の中で、ふと芽生えた小さな夢は、親としてもできる限り見守っていきたいもの。子どもたちの表情からも分かるように、今回のワークショップでは、学校や習い事などでは決して学ぶことができないようなことをきっと感じとっていると思います。

 

この夏、建築に興味のある子どもを対象としたワークショップを開催します。ぜひチェックしてみてください。

Information

ショセット建築設計室

住所:横浜市青葉区桜台25-1 桜台ビレジ内

TEL: 090-5614-3047(担当:山川)

E-mail:ito.chaussette.architects@gmail.com

HP:http://chaussette-archi.com/

 

【エコDIY住まいラボ講座3】
夏休みこども企画「理想の暮らしとまち」
・時間:13:00-16:00
・参加費:3,000円 定員:10組(小学3年生以上・親子で参加できます。*お子さんが2人の場合、2組分で3000円+1500円)

・持ち物:カッター、はさみ、筆記用具
・場所:ウィズの森(横浜市青葉区さつきが丘5-1)

森ノオトリポーターでショセット建築設計室の山川紋さんを講師に、小さなまちづくりに挑戦します。いつもの学校までの道のりをもっと素敵にするには? 誰がどんなふうに暮らしているのかな? 想像をめぐらして、切ったりはったり、工作好きな子にぴったりの講座です。

ウィズの森は、無垢の木がふんだんに使われた、とても気持ちのよい空間。

ウィズ・ハウスプラン二ングの一級建築士・玉置哲也さんもみんなの発想を形にするのをサポートしてくれます!

お申し込みはevent@morinooto.jp宛に、件名:エコDIY住まいラボ講座名 本文に、お名前(ご家族の場合は、参加される全員のお名前)、ご住所、メールアドレス、電話番号をお書き添えの上、お申し込みください。

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この記事を書いた人
山川紋ライター卒業生
教育やWEB関連の仕事を経て、現在は夫と住宅の設計やリノベーションを手がける「ショセット建築設計室」を主宰。横浜市青葉区のビンテージマンション「桜台ビレジ」に住まい、事務所を構える。森ノオトでは教育と建築の専門家として、子ども向けの建築ワークショップなどを展開。愛猫4匹が看板。
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